|
IMF に つ い て |
|
|
|
IMFコンディショナリティー 2003年4月 IMFによる融資を受ける場合、当該国政府はその経済・財務政策の遂行を約束しなければなりません。これがコンディショナリティーといわれる制約条件です。コンディショナリティーは、貸付金が借入国の経済問題を解決するために使用されること、また融資を必要としている他の国にも資金が巡るように迅速な返済が行われることを保証しているのです。各国が力強く効果的な政策の増進を図れるように、近年IMFは融資に関するコンディショナリティーに焦点を合わせ、その合理化に努めてきました。 コンディショナリティーとその必要性 IMFによる信用供与は通常、困難な国際収支を解決し、強固かつ持続可能な経済成長に貢献し、そして返済を可能にすることを目的とした適切な政策の採択を条件としています。コンディショナリティーによりIMFからの資金調達が継続される条件が明確に示されることは借入国に信頼を与えることにも繋がります。 採択されるべき政策は差し迫った国際収支の問題解決のみではなく、例えばインフレ抑制や国債縮小といったより広範囲の経済安定の実現による持続的経済成長の基盤作りを目的に策定されています。更には健全な成長を妨げる構造的問題である価格や貿易の自由化、金融システムの強化やガバナンスの改善などについても指摘することがあります。 これらの政策は統合された形で加盟国の「政策プログラム」を構成し、IMF融資申請書類に添付されるレター・オブ・インテント(趣意書)(経済・財政政策メモランダムが含まれる場合とそうでない場合があります)に記述されています。プログラムの特定の目的や採択された政策の種類は当該国の状況によって決められます。しかし、いかなる場合においてもIMFの目指す包括的な目標は国際収支の活力の回復や均衡維持、マクロ経済の安定、及び持続可能な質の高い成長を確保する基盤作りにあります。 プログラム条件遵守の評価方法 IMFによる融資は多くの場合、段階的に支払いが行われます。そうすることによって、次の支払いを行う前に当該国が公約を遵守しているかどうかを確認することができるのです。プログラムのモニタリングはいくつかの異なる手段を用いて行われます。 _ 事前行動: IMF理事会による融資の承認および初回の支払いに先立ち当該国が実施することを同意した施策です。これによりプログラム自体に成功するために不可欠な基盤があることが確実とされます。施策の例としては為替レートの許容レベルへの調整、価格調整の排除、プログラムの財政上の枠組みに準じた政府予算案の承認などがあります。 _ パフォーマンス基準(Performance Criteria): 貸付金が支払われるために満たされなければならない特定の条件です。成果基準には量的パフォーマンス基準と構造的パフォーマンス基準の2種類があります。 量的パフォーマンス基準--一般に外貨準備高、貨幣・信用総量、財政収支、対外借入等のマクロ経済政策の変数を指します。そのプログラムは、例えば純外貨準備高最低値、中央銀行純国内資産最大値、あるいは政府借入の最大値などの基準値を含む場合があります。 構造的パフォーマンス基準--経済プログラムにおいて、構造改革が必要不可欠な場合に使用されます。これらはプログラムによって大きく異なりますが、例としてはエネルギー等の主要セクターの再編、年金制度の改革、金融セクターの業務改善といった特定の施策があげられます。 _ 指示的目標: プログラム開始より1カ月先の経済の見通しが非常に不透明な場合には当初設定されることがあります。不透明さが軽減されるにつれ、これらは通常、適切な修正を経てパフォーマンス基準として確立されます。 _ 構造的基準: 個々の基準がプログラムの目的達成において比較的重要でないことを除いては構造的パフォーマンス基準と類似しています。従って、これらは理事会が借入国における構造改革の進捗を評価するうえで参考とはなりますが、これらの基準が達成されていないという理由で基金からの融資が中断されることはありません。 _ プログラム・レビュー: 理事会がプログラムの進捗を総合的に評価する機会であり、重要なモニタリングの手段といえます。レビューでは政策議論や新たな進展によるプログラム変更の導入などが行われます。またパフォーマンス基準を履行できない借入国は既にその是正手段を講じているような場合にはパフォーマンス基準の権利放棄を申請することもあります。 近年におけるコンディショナリティーの発展 1950年以降、IMFの原資の使途は政策条件を前提としてきましたが、正式なガイドラインは1968年になるまで策定されていませんでした。1980年初めまで、IMFのコンディショナリティーは概ねマクロ経済政策に焦点が合わされていましたが、その後IMF信用供与に関する構造的パフォーマンス基準の複雑度と領域が大幅に増しました。このことにより、コンディショナリティーは供給サイドの経済成長の基盤強化を目的とした施策の必要性が強調されると同時に、特に構造的問題が深刻な過渡期にある低所得国に対するIMFの更なる関与を反映することとなりました。 近年、IMFは基金援助を受けているプログラムの効果増大を目的としたコンディショナリティーの大幅な見直しを国民参加型の協議プロセスとして実施してきました。このプロセスを通じIMFは経済政策プログラムが成功するためには強固な国家基盤が必要であると認識しています。つまり、当該国固有の状況や政治指導者と市民社会による実行可能な政策の選択を考慮する必要があります。そのため、IMFはこれまで以上に融資条件に焦点をはっきりと絞り、コンディショナリティーの目的を明確にし、経済支援を必要としている国に対して政策の代替案に関し柔軟かつ敏感に対応する努力を重ねています。以上のような目的に配慮したコンディショナリティーのガイドライン修正案は2002年9月に、IMF理事会で採択されました。 |