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IMF に つ い て |
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重債務貧困国(HIPC)に対するイニシアチブ 2003年4月 IMFと世界銀行は、IMF・世銀の調整・改革プログラムを実施しながらも、従来の債務救済措置では不十分な重債務貧困国(HIPC)に対し、特別支援を提供する枠組みをつくりました。このHIPCイニシアチブは、これらの国々の対外債務の負担を持続可能なレベルにまで軽減するため、多国的な機関を含む国際金融社会に協調を求めています。このファクトシートでは、1999年9月のイニシアチブの拡大を含むこれまでの実施状況を紹介します。これより新しい進捗状況については、ファクトシート「Debt Relief for Poor Countries (HIPC): What has been achieved?」でご覧になれます。 HIPCイニシアチブの目的 このイニシアチブは貧困国の債務削減のための包括的なアプローチであり、全ての債権者の参加が必要となります。これは、対応不能な債務の負担に直面する貧困国を無くすことを目的としています。イニシアチブの中心となるものは、債務国自身がマクロ経済調整や構造改革並びに社会政策の改革に向けた努力を続けることです。また、このイニシアチブは、基礎的な保健や教育を中心とする社会セクター・プログラムを中心に追加融資を行います。HIPCイニシアチブはその後、全面的な見直しが行われ、1999年9月にはいくつもの修正が承認されました。これらの修正は、債務救済をより迅速かつ本格的・広範囲に提供するものであると同時に、債務救済、貧困削減、社会政策の連携強化を意図したものです。 このイニシアチブは万能薬ではありません。たとえ、HIPC適用国の対外債務がすべて免除されたとしても、大半の国は依然として相当規模の譲許的融資に依存せざるを得ません。これらの国では、通常の債務返済額が譲許的融資額をはるかに上回る状態が何年も続いているというのが実状です。 イニシアチブ創設の背景 多くの低所得国(大半がアフリカ)において、対外債務をめぐる状況が極めて深刻になってきていることは周知の事実です。これらの国々にとっては、譲許的融資の継続や経済政策の健全化に加えて債務繰延や債務削減といった従来の枠組みをフルに活用しても、追加的支援を受けることなしに一定期間内に対外債務を維持可能なレベルにまで削減することができない状況にあります。 1996年9月、IMFと世銀は、こうした問題に対処するためにIMFと世銀が共同で提案したプログラムを承認しました。重債務貧国のためのイニシアチブ(通称「HIPCイニシアチブ」)と命名されたこのプログラムは、健全な経済政策を遵守する適格国がその対外債務負担を維持可能なレベルにまで削減できるよう例外的支援を提供するものです。 適格要件 特別支援を受けるためには、以下のようないくつかの要件を満たす必要があります。 • 既存の債務救済メカニズムでは対処できない維持不可能な債務負担を抱えていること。 • IMFおよび世銀のプログラムを通じた改革と健全な政策の実績(トラックレコード)があること。 HIPCイニシアチブの対象となっているのは、アンゴラ、ベニン、ボリビア、ブルキナファソ、ブルンジ、カメルーン、中央アフリカ、チャド、コモロス、コンゴ、コートジボアール、コンゴ民主共和国、エチオピア、ガンビア、ガーナ、ギニア、ギニアビサウ、ガイアナ、ホンジュラス、ケニア、ラオス人民民主共和国、リベリア、マダガスカル、マラウイ、マリ、モーリタニア、モザンビーク、ミャンマー、ニカラグア、ニジェール、ルワンダ、サントメプリンシペ、セネガル、シエラレオネ、ソマリア、スーダン、タンザニア、トーゴ、ウガンダ、ベトナム、ザンビアです。債務維持力分析では、アンゴラ、ケニア、ベトナム、イエメンの債務負担は従来型の債務救済メカニズムの適用後は、イニシアチブからの特別な支援なしに持続可能となると示唆されています。この対象国リストはときおり変更されることがあります。 イニシアチブの実施手順 HIPCイニシアチブによる支援を要請する国は、(i)決定時点までに、広範な参加型プロセスを通じて「貧困削減戦略ペーパー(PRSP)」を採択していること(「貧困削減戦略ペーパー(PRSP)」に関するファクトシートを参照)そして(ii)完了時点までに、同戦略を最低1年間実施していること、の2つの条件を満たしていることが重要です(下記参照)。参加型PRSPを準備するために要する時間を考慮した経過的措置として、PRSP開発に向けた政府のコミットメントと計画を記した暫定PRSP(I-PRSP)をベースに決定時点に至ることも認められています。遡及的事例、すなわち当初のイニシアチブの下ですでに決定時点に到達した国の場合は、全般的な貧困削減の進捗状況にもよりますが、PRSPの採択が即完了時点到達とみなされます。 第1段階:支援を受けるためには、IMFおよび世銀の調整・改革プログラムを採用し、3年間実施しなくてはなりません。なお、プログラム実施期間中も、パリ・クラブを含む二国間債権者から債務救済を受けたり、ドナー国や国際機関から通常の譲許的融資を受けることができます。 決定時点(decision point):第1段階が終了すると、債務国のその時点での対外債務状況を把握するため、債務持続可能性分析が行われます。分析の結果、伝統的な債務救済メカニズムによる救済額を差し引いた対輸出正味現在価値ベースでの対外負債比率が150%を超えるとイニシアチブに基づく支援の適格国とみなされます。なお、きわめて開放された経済(輸出の対GDP比率が30%超)で、歳入強化を積極的に行っている(対GDP比率が15%超)にもかかわらず、歳入に対する債務負担が大きいといった特別なケースにおいては、債務の対輸出NPVターゲットを150%未満に設定することが可能です。その場合、ターゲットは、決定時点における債務の正味現在価値が歳入の250%になるよう設定されます。 決定時点において、IMFと世銀の理事会は当該国の適格性に関して正式な決定を行い、また国際社会は、債務国がその時点で計算された債務持続可能性を達成できるようにするため、完了時点(下記を参照)までに十分な支援を提供することを約束します。IMFと世銀がコミットした支援の実施は、その他の債権者のアクションに対し満足のいく保証が得られるかどうかにかかっています。
第2段階:HIPCイニシアチブに基づく支援適格国となって以降も、債務国はIMF・世銀のプログラム下で良好なパフォーマンスの実績を積まなくてはなりません。拡大フレームワークにおける第2段階の期間は一定しておらず、あくまで決定時点で合意された主要な構造改革の実施が満足のいく水準にあるか、マクロ経済の安定が維持されているか、広範な参加型プロセスを通じて策定された貧困削減戦略の採用および実施が行われているか、などによって決まります。期間を固定せず、こうした「変動(フローティング)」方式を採用することで、パフォーマンスの良い債務国にとっては完了時点への早期到達が可能となります。第2段階の期間中に返済期限が到来する債務に関し、二国間並びに民間の債権者は通常、現在価値の90%削減を伴う債務繰延(リスケジューリング)を行うことが期待されます。また、IDA(国際開発協会)とIMFは共に、決定時点から完了時点に至る間に"暫定救済"の供与を行うことが期待され、他の多国間債権者も完了時点での支援の一部前倒しを考慮するものと思われます。 完了時点(completion point):残りの支援はこの時点で供与されます。これには以下のようなものが含まれます。 • 二国間の債権者および民間の債権者:パリ・クラブ合意に基づく適格債務現在価値の最大90%までの削減。ただし、これは少なくとも他の二国間並びに民間の債権者による同様のアクションが伴うなど、公正なバードンシェアリングが行われることが前提となっています。特にODA債務に関しては、多くの二国間債権者が、HIPCイニシアチブの域を超えた債務免除も行う旨をすでに表明しています。 • 多国間債権者(IMF、世銀、その他の多国間機関):維持可能なレベルにまで債務を削減するために十分なだけのNPV(追加)削減。ただし、これは、すべての債権者による広範かつ同等のアクションが伴うことを前提としています。 イニシアチブのための資金調達 拡大イニシアチブのもと34カ国に援助を提供するための総費用は2002年の正味現在価値で390億ドル以上と推定されています。資金の半分強は二国間債権者により供与され、残りのは多国間貸付国からのものです。IMFや他の多国間援助機関は金融仲介機関であるため、イニシアチブにおけるこのような分野への資金源を見出すことが重要でした。イニシアチブの多国間援助分野の資金調達においては世界銀行が管理するHIPCトラスト・ファンドへの二国間拠出確約を通して順調な進展がみられました。 IMFのHIPCイニシアチブ参加コストの資金調達はその大部分が確保されました。2000年11月30日、理事会はIMFの金売却(約8億ドル)から生じた投資収入の残額をIMFのPRGF-HIPCトラストのために使用することを承諾しました。このトラストへの追加拠出は二国間ドナーにより提供されています。 |