| IMF に つ い て |
貧困削減戦略ペーパー 2002年8月 貧困削減戦略ペーパー(PRSP)は低所得加盟国によって国内の出資者と世界銀行やIMFを含む海外の開発パートナーが関与する参加プロセスを経て作成されます。PRSPは広範囲にわたる成長と貧困削減推進のための、各国の3年以上の期間にわたるマクロ経済、構造、社会政策プログラムとそれに関連する外部資金のニーズと主要な資金源について説明しています。各国のPRSPは加盟国との合意によって世界銀行とIMFのウェブサイトで見ることができます。 世界経済はここ数10年間着実に成長し広範囲にわたる繁栄をもたらすと共に特にアジアにおいて何百万人もの人々を貧困から救ってきました。それにもかかわらず、今後25年間において世界の人口は約20億人の増加が予想されており、そのほとんどが発展途上国や新興市場経済国で生まれると見込まれています。健全な政策を通じての各国の自助努力、および開発コミュニティによる国の努力に対する支援の増強という共同の努力なしではこれらの多くは貧困を運命づけられてしまいます。 貧困削減の進歩が限られたものであることには多くの原因がありますが、1つ明らかなことは国内の政策や制度を強化し外国からの援助を増やすための行動が必要とされていることです。1999年9月、世界銀行グループとIMFは各国が有する参加型貧困削減戦略がより効率的な政策立案と、国とドナーとのよりよいパートナーシップを確保する最も有望な手段であることを認める方式を承認しました。援助が貧困削減のためにうまく利用されることを確かなものとするため、貧困削減戦略ペーパー(PRSP)は重債務貧困国(HIPC)イニシアチブの下でのすべての許諾的融資や債務救済の今後の基準となります。 基本原則 5つの基本原則が、PRSP方式の基礎となっています。 - 国家主導であること。市民社会が広範囲にわたり参加することで国家主体の戦略を促す。 - 結果指向であること。また貧困層に有利に働く結果に焦点を合わせる。 - 包括的であること。貧困の多面的性質を認識する。 - パートナーシップ指向であること。開発パートナー(政府、国内投資家、外部ドナー)を組織的に参画させる。 - 長期的観点に基づいて貧困削減を行うこと。 PRSPプロセスの手順 一国の貧困削減戦略を策定するための青写真はありません。むしろその手順は個々の国における事情や特性を反映すべきです。とはいえ、効果的な貧困削減戦略によく見られる5原則に沿った3つの重要な手順があります。 - 貧困とその原因について包括的に理解を深める。 - 貧困削減に最大の効果をもたらす公的措置を選択する。 - 採択された政策の効果を評価するため、貧困削減目標を設定し目標達成への進展状況をチェックする。 この新しい方式が開始された当初から、各国がPRSPを完全に作り上げるまでには時間がかかることははっきりしていました。HIPCイニシアチブの下での債務救済やIMF、世界銀行による低利子融資を求めている国に対する支援の遅延を防ぐため、暫定PRSP(I-PRSP)の策定が可能です。これはその国の現行貧困削減戦略の概要を説明し、順当に行けば、やがてとって代わることとなるPRSPの完全版を作成するための指針を盛り込みます。 PRSPの今日までの実績 PRSP方式は広く受け容れられてきました。今日、このプロセスは低所得国約60ヵ国 に根づきつつあり、貧困削減のための最も効果的な政策と公的措置についてのより開かれた、そしてより包括的な国内の意見交換が進むことに役立っています。また、各国の海外のパートナーによりますます進んで取り入れられるようになっています。国の自助と国際社会からの援助という2つの柱に基づいていることから、PRSP方式は開発援助をより効果的にすることを約束するものです。しかし、このプロセスは各国やそれらのパートナーのために継続的に改善されています。例えば、PRSP方式の良い事例を取り上げた2001/2002年のレビューを通しての改善もその中に含まれます。 レビューは改善の余地があることを示しています。参加プロセスをより開かれたものにし、経済成長を加速する政策を策定、迅速に実施するための更なる行動が必要とされます。また、ドナーはその援助をPRSPにより適切に沿うものとし、その手順の簡略化と調和を図り、より予測可能な援助の流れを作るよう努力しなければなりません。 |