ファクトシート - 2009年3月

IMFにおける透明性


経済政策の透明性ならびに金融・経済の動向に関するデータの透明性を高めることは、国家経済の円滑な機能にとっても、より強力な国際金融システムにとっても極めて重要です。透明性を高めコミュニケーションをより充実させることで、IMFはその役割と加盟国の経済情勢についての有意義かつタイムリーな情報が世界中の人々に確実に提供されるよう努めています。

IMFの加盟国ならびにIMFにとって、透明性は経済の機能を高め、危機に対する脆弱性を低減させることに役立ちます。加盟国による情報開示の拡大は、当該国の政策についての議論や検討がより広く行われることを促し、政策立案者の説明責任と政策への信認を高め、金融市場がより効率的かつ円滑に機能することにつながります。IMFの政策と加盟国への助言に関するIMFによる情報開示の拡大と分り易さの向上は、その役割と業務についての理解を深めることに資し、政策勧告に対するIMFの説明責任を向上させます。

IMF理事会は、加盟国の政策やデータに関する透明性を向上すると共にIMFの対外コミュニケーションを推奨する一連の方策を採択してきました。IMFの透明性に関する方針*は、IMF理事会により検討された文書の公表についての規則を定めており、理事会に提出された各種文書の大半は「任意だが公表するものとみなす(“voluntary but presumed”)」と位置づけています。即ち、理事会の文書は加盟国による明示的な同意が必要ですが、そうした同意は理事会による審議の後30日以内に表明されるものとしています。その結果、現在IMFは以下に挙げるテーマに関する情報の公表を定期的に行っています。

IMFによる加盟国のサーベイランス(政策監視)

• 近年、サーベイランス*の透明性はますます高まっています。2008年には加盟国の97%がパブリック・インフォメーション・ノーティス(PIN)*の公表に同意し、加盟国のマクロ経済と金融情勢に関するIMF理事会の評価についての情報を提供しています。また、加盟国の84%は、IMF理事会が評価を行う際に基礎となる資料である4条協議のスタッフ・レポート──個別レポートまたはIMF支援プログラムやその他の関連事項の評価と合わせたもの──を公表しました。

加盟国におけるIMF支援プログラム

• 2008年には加盟国の92%がIMF資金の利用に関する要請もしくはレビューについて趣意書(レター・オブ・インテント)を公表しており、IMF支援プログラムに関する個別レポートの96%が公表されています。

• IMF理事会が融資やIMF資金の利用に関する加盟国の要請を審議した後、100%の加盟国が理事会の議長声明をプレス・リリースの形で公表することに同意しました。

IMFの金融及び運営に関する情報

加盟国の財務データ*各加盟国のIMFとの関係における財務状況に関するタイムリーな情報がIMFのウェブサイトに掲載されています。

• 毎週更新されるIMFの財務活動*金融取引*に関する四半期データおよび融資財源と流動性に関する月次データ*がIMFのウェブサイトに掲載されています。

• ウェブサイトに掲載されているIMFに関するその他の情報にはIMF職員*理事*の行動規範、職員の採用方針*調達に関するガイドライン*などがあります。

IMFの活動に関する市民との対話と協議

• IMFには電子メールや電話を通じて毎年およそ15,000件の問い合わせが寄せられます。またIMF専務理事宛の手紙も毎年約7,500通あり、その多くが情報を求めるものです。IMFの対外関係局がこうした問い合わせの全てについて回答しています。

• IMFの外部向けウェブサイトには毎月約50万人の閲覧者がアクセスし、約20万件の資料がダウンロードされています。

• 世界銀行と共同で運営されるシビルソサエティ(市民団体・組織)政策フォーラム*は、両機関の年次総会と春の定例会儀と併行して開催され、シビルソサエティ(CSO)自身が議題として挙げたものも含め、幅広いテーマが議論されます。

• IMFの職員と幹部職員は、IMFの本部のほか世界中で特定の政策や各国の問題についてシビルソサエティ(市民団体・組織)や他の関係者と定期的な会議やセミナー、協議を行っています。

• IMFは、活動への評価や意見を広く募っており、セミナーへの参加やウェブサイトに掲載されている資料に対するコメントを歓迎しています。

IMFの業務の内部的、外部的評価の実施

• IMFの政策と業務に関する問題について、客観的で独立した評価を行うため、2001年7月に独立評価機関(IEO)が創設されました。IEOは、IMFのマネジメントから独立しており、IMF理事会とも一定の距離をおいて運営されています。IEOのレポート*ワーク・プログラム*はともに公表されています。

• IMFは毎年、自身の政策とプログラムについて数多くの審査を行っています。例えば、2008年には加盟国におけるIMFの財政上の役割、低所得国や政治的に不安定な国、紛争後の国々*におけるIMFの役割、サーベイランスのために加盟国がIMFに提出するデータ*などに関する審査が行われました。通常、審査はオープンかつ包括的であり、IMFと世界銀行*のスタッフの分析に加え、多くの場合発展途上国、ドナー機関、国際機関、シビルソサエティ(市民団体・組織)などからの意見を参考にします。

• IMFの透明性を高めるためにこうした措置をとるにあたり、IMF理事会は、国際通貨システムを監視するというIMFの責務と加盟国に対して部外秘の助言を呈するという役割を如何にうまくバランスさせるか、という点を考えなければなりませんでした。IMF理事会は、このバランスについて定期的に評価を行う一環として、2009年の末までにIMFの透明性の方針に関する更なる審査を終わらせる予定です。

詳細情報は、IMFのウェブサイト http://www.imf.org/ でご覧いただけます。


*リンク先の資料は、現在のところ英文のみ閲覧可能




IMF アジア太平洋地域事務所

Phone: 03-3597-6700
Fax: 03-3597-6705