## 債務の網目

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### 戦間期に関する主要な発見
- 戦間期（第一次世界大戦と第二次世界大戦の間）における政府債務のネットワークは、純資産負債関係から推測されるよりもはるかに緊密で複雑であった。  
- 債務の多くは第一次世界大戦が原因で発生した。  
- 政府債務に関する投資家の信頼喪失や流動性枯渇は、金融混乱の直接的原因でなくとも、その深刻化・長期化をもたらした。  
- 対外債務が複雑な金融ネットワークの中核をなす場合、好不況の波が大きく増幅される。2008年の世界金融危機や2010年の欧州債務危機との類似が指摘される。  
- 1920年代には、対外資本流入の多くが政府向けであり、ドイツがネットワーク内で最大かつほとんど唯一の純債務国として中心的存在だった。  

### 債務連関の形態（列挙）
- 戦中や戦後における同盟国政府間や中央銀行間の融資。  
- 賠償金（例としてドイツへの賠償）が債権債務関係に新たな層を付加し、勝戦国間で債務返済をドイツからの賠償金受取にリンクさせる試みが連関を複雑化させた。  
- 外国市場での政府債務の民間投資家への販売。引受証券会社や銀行が債券の宣伝販売とリスク引受で重要な役割を果たした。例としてJPモルガンの役割が言及されている。  
- 国債以外の債券の海外発行の拡大（国家以外の借り手による対外借入の促進）。  
- 偶発債務の拡大（地方自治体や州政府の対外借入が返済不能になった場合に国が肩代わりする事例）。  

### ネットワーク構造がもたらすリスク
- ネットワークの構成員が一人の構成員に過度に依存している場合、影響の波及は特に大きい。1920年代のドイツが典型例。  
- 債務削減交渉（ドイツの賠償に関する交渉）は経済的に楽観的すぎる前提に基づいており、世界恐慌のような深刻な落ち込みを想定していなかった。結果として、ドイツのリスクが国際金融ネットワーク全体にとってシステミックなものとなった。  
- 1931年に国際的な資本流れが急停止し、新たな資金へのアクセスが断たれた際、対外債務の支払継続のための新規借入ができない政府が出現。1933年までに多くの政府が対外債務の大半の支払いを停止し、国内銀行への国債販売に依存するようになった。  
- 民間の引受会社や銀行が果たした中心的役割は、官民ともに債務ショックの被害にさらされる経路を拡大した。  
- 国家間・多国間交渉を通じて行われた債務の借り換えや救済が、結果的に債権債務ネットワークをさらに複雑化させ、グローバル金融システムの脆弱性を高めた。  
- 国内金融市場が未発達な国々が外貨建て債券を国外で発行した結果、自国通貨下落に伴う債務名目額の上昇というリスクが高まり、債務不履行の可能性が増大した。これには1980年代と1990年代のアルゼンチン、ブラジル、メキシコの事例との類似が指摘される。  

### 制度的欠陥と教訓
- 1930年代前半にネットワークが綻び始めた際、効果的な多国間プラットフォームが存在しなかったことが問題を深刻化させた。  
- 国際連盟は真に世界的な機関として機能せず、アメリカが国際連盟に加盟していなかったことが国際協力の不足につながった。  
- 国際的な「最後の貸し手」が存在しなかった。国際決済銀行（BIS）には、国の支払い停止時に長期的な融資を行う仕組みが備わっていなかった。1930年に設置された国際決済銀行は1931年中頃に緊急融資を提供したが、長期融資の仕組みは持たなかった。  
- 保護主義や通貨切り下げ競争、貿易戦争を阻止する効果的な国家間枠組みが欠如していた。結果として、著名な銀行家ら（「マネー・ドクター」）が非公式に介入する事態が生じた。  
- 第二次世界大戦後にIMFなどの新たな国際機関やマーシャルプラン等の財政支援プログラムが設けられたのは、戦間期に明らかになったこうした弱点への対応であった。制度・規制システムの強化は進んだが、努力の継続が必要である。

### 現代への含意と政策示唆
- 戦間期の経験は、対外債務が金融ネットワークの中核に位置するとき、債務問題が金融危機を増幅しうることを示している。  
- 2008年以降に見られた政策（資本規制、金融抑圧、銀行の国債保有増加＝ホームバイアス）は、短期的に政府の借入コスト低下や財政の猶予をもたらす一方で、リスク価格付けを不透明にし、中長期的な脆弱性を高める可能性がある。  
- 効果的な国際的枠組み（融資機能を持つ国際機関、強固な協調メカニズム、保護主義の回避）は、複雑な債権債務ネットワークが特定の債務者に集中している場合のシステミックリスクを軽減する上で重要である。  

*出典: 著者 マーク・デ・ブルック、エラ・ダブラ=ノリス、ニコラス・エンド、マリナ・マリンコフ（IMF、戦間期の政府債務個別債権データベースに基づく）。*

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_Source: https://www.imf.org/-/media/files/publications/fandd/article/2018/march/jp/debroeck.pdf_
