## dabla-norris

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### 概要と主要所見
- 世界の生産年齢人口は50億人近くで、およそ半分を女性が占めるが、就労している女性の割合は男性の80%に対して、約50%にすぎない。
- 女性はインフォーマルセクターへの就業割合が不釣り合いに高く、同じ学歴・同じ仕事でも女性の収入は男性より少ない。
- 以前のIMF試算では、男女格差による経済損失は先進国でGDPの10%、南アジアと中東・北アフリカでは30%以上と推定されていた。
- より新しい研究では、女性の労働参加増加による経済的利益は以前の試算よりも大きく、男女労働参加率格差が最も大きい国々では、この格差解消でGDPが平均35%増加する。増加分の8割は労働力増加が原因で、残りの2割はジェンダー多様化による生産性向上である。
- 女性の雇用増加は消費財、家庭内生産、余暇の変化を通じて経済的厚生を大幅に向上させ、南アジアと中東・北アフリカでは経済的厚生が20%以上増加すると試算されている。
- 女性の補完的能力は生産性を高め、賃金全体を押し上げるため、男女双方に利益をもたらす。

### 技術変化と雇用リスク
- デジタル化・人工知能・機械学習の進展により定型反復作業の職が空洞化する一方、管理能力や認知能力が求められる職の価値が上昇している。
- OECDの30か国（28か国にキプロスとシンガポールを加えた合計30か国）では、2,600万人の女性の仕事が70%以 上の確率で今後20年以内に技術に取って代わられると試算されている。世界レベルでは1億8,000万人の女性がリスクにさらされるとされる。
- 自動化リスクは学歴が低い女性、40歳以上の女性、スキルの低い事務職や販売職の女性に特に高い。
- 銀行の取締役や監督機関幹部に占める女性の割合は20%未満、銀行のCEOの女性率は2%未満である。
- 成長著しいテクノロジー産業では、女性が管理職や専門職に起用される確率は男性よりも15%低く、事務職やサービス職に就く確率は女性の方が19%高い。
- インターネット利用では、世界人口の60%がまだアクセスできず、その大半は新興市場国と発展途上国の女性であり、インターネットを利用している女性の数は男性より2億5,000万人少ない。

### 政策上の3大分野（推奨）
1. 女性労働者の数を増やす政策
   - インフラ投資：南アフリカの農村部では電力供給によって女性の労働参加率が9%上昇。インドでは適切な衛生設備により教育と労働参加率の男女格差が改善。メキシコでは女性専用バス導入により安全な移動を確保。
   - 金融サービスへのアクセス改善：女性は担保要件や短い返済期間、高い金利など不利を受けることが多い。マレーシアの女性起業家融資プログラムやチリの簡易預金口座が男女差解消に貢献。
   - 法的権利の平等化：相続や財産権を規定する法律改正により、マラウイ、ナミビア、ペルーでは法的枠組み見直し後の10年間で女性労働参加率が著しく向上。
   - 先進国向け施策例：男女の平等な育児休暇の促進（スウェーデンの例）、安価で質の高い保育サービスの利用促進（日本では育児休業給付金が賃金の50%から67%に引上げられ、保育サービス費用が半分になれば働く若い母親が10%増加する可能性が示されている）。
   - 税制の見直し：世帯単位課税を個人単位課税にする国（カナダ、イタリア、スウェーデンの事例）や、低所得層家庭への減税措置、稼得所得税額控除（米国）などが女性の就業率を上昇させる。

2. 女性の技能習得と職場での地位向上
   - 教育・保健への投資：インドの試算では、各州が教育支出をGDPの1%分増加させれば、女性の労働参加率が2 percentage points上昇する。
   - 生涯学習の支援：オランダの研修費税額控除、フランスの転職先に移管可能な職業訓練個人口座などにより学び直しの障壁を解消。
   - 企業内措置：採用・定着の目標設定、昇進の男女割合規定（ノルウェーの事例）、メンター制度・研修プログラムの導入で女性の管理職・幹部登用を促進。
   - デジタル包摂：ブロードバンド接続と万人向けデジタル教育、企業・政府サービスへのデジタルアクセスを保証する投資が必要（フィンランドの包括的アプローチを良例）。

3. 職を失った労働者の移行支援
   - スキル向上、職の紹介、雇用創出推進を通じて男女に平等な支援を提供。
   - 社会保護制度の柔軟化：テレワーク等の新しい勤務形態への適応。
   - 一部先進国では、無拠出年金枠拡大やベーシックインカム保証の導入検討など、技術進歩に伴う所得保障の弱体化への対応が議論されている。

### 補足的観察
- 単に有償労働に就く女性の数を増やすだけでなく、職種やスキル構成の改善、管理職や専門職への登用を同時に進めることが重要。さもなければ、自動化の波で得られた成果が失われるリスクがある。
- IMFは他国際機関や政府、市民社会組織、民間セクターと協働し、政策助言と分析を通じて男女平等に対する障壁解消に努めている。
- 著者：エラ・ダブラ=ノリス（IMF財政局の課長）、カルパナ・コーチャー（IMF人事局長）。

*Dabla-Norris,  revised 2/6/2019*

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_Source: https://www.imf.org/-/media/files/publications/fandd/article/2019/march/jp/dabla-norris.pdf_
