## pazarbasioglu-jp

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### 危機の現状と脆弱性
- 新型コロナウイルス感染症危機が長期化する中、新興市場国と発展途上国は過去の債務不履行の記憶を呼び覚ますようなきわどい状況に陥っている。
- 全ての国がパンデミック対策のために債務を増やしたが、新興市場国と発展途上国の経済回復は先進国に大幅に遅れている。
- 先進国における金融引き締め政策は国際金利の上昇を招き、通貨に圧力をかけ債務不履行が発生する確率を上げる傾向がある。
- 公的および民間の隠れ債務が完全に把握されていないため、これらの国が継続的な回復を遂げるには隠れ債務とその返済条件を明らかにする必要がある。
- IMFの2021年10月財政モニターによると、これらの国は成長が弱まる見通しで、財政余地は限られており、公的債務の満期が短いことにより借り換えリスクが高まっている。

### 債務構造とリスク要因
- 債務危機に共通する特徴は急激な債務水準の上昇であり、外貨建債務、国有企業・地方政府・銀行・企業の偶発債務の政府肩代わりがこれを引き起こす場合が多い。
- 公的部門の外貨建債務は依然として脆弱性の要因である。為替レートの下落が続いた場合、政府は外貨建債務を抱える民間組織の救済を迫られる可能性があり、公的借り入れニーズの急増を招く。
- 新興市場国では公的債務水準が上昇しソブリン格付けが引き下げられたにもかかわらず、ソブリンスプレッドは平均してパンデミック以前の水準に戻りつつある。
- 過去10年間の世界的な低金利にもかかわらず、新興市場国の対外債務返済負担率は着実に上昇した。輸出が落ち込み債務が急増した2020年には特に上昇した。
- 先進国の引き締めや中国の海外融資減少により世界の金融情勢は悪化し、新興市場国と発展途上国に対する資金供給はさらに制約される可能性がある。
- 国内ソブリン債務のシェアは過去20年で急増し、パンデミック中に海外投資家が撤退したため政府は国内銀行を頼った。これにより銀行や年金基金、家計へのソブリン債務の波及リスクが高まっている。

### バランスシートの不透明性とその影響
- 多くの債務国政府、債権者、国際金融機関は債務の実際の規模や返済条件を完全に把握していないことが多い。
- 2014年頃までの一次産品価格上昇期に、多くの新興市場国と発展途上国はパリクラブ以外の債権国、特に中国から大規模な借り入れを行ったが、多くが主要データベースに記録されていない。
- 国営企業または政府保証企業による外部からの借り入れの報告基準はまちまちであり、隠れ債務の急増は記録されない債務再編の増加と隠れた債務不履行の増加を招いている。
- 会計・規制上の猶予制度導入により銀行のバランスシートに不良債権がまだ反映されていない可能性がある。隠れ不良債権とソブリン債務保有額の増加はソブリン・バンク・ネクサスを強化する。
- パンデミックは民間と公的部門のバランスシートの不透明性を高め、「破滅のループ」を強化した。

### 検知、透明性、解決策（政策提言）
- 公的・金融・企業部門の透明性を高める包括的戦略を立て、特定されたバランスシートのリスクを評価し対策を講じることが経済回復と危機回避の第一歩となる。
- G20が導入した「債務措置に係る共通枠組」を確実に実施するため、全てのステークホルダーが緊急対策を講じる必要がある。具体的には、共通枠組プロセスの段階とスケジュールを明確にし、交渉が終了するまで債務返済を停止することを含む。
- 債務契約の透明性強化：満期、金利、通貨に加え、担保、クロスデフォルト、秘密保持条項等の重要な要素の開示が必要。担保付対外公的債務の普及率は増加しているが正確な値は十分把握されていない。
- 透明性は債権者間の信頼構築と秩序ある迅速な債務再編の可能性を高める。多国間でより包括的な新たなデータベースを構築し、既存データベースを補足し、開示要件を強化するため融資政策の見直しを行うべきである。
- 金融安定化措置が終了した後の脆弱性に備え、資産査定と危機管理計画準備のための負荷試験実施を通じて銀行資産内容の透明性を改善する必要がある。正確なリスク診断が問題解決と資産再編の第一歩となる。
- 永続的な再融資（常緑化）は回避すべきであり、査定の結果に応じて確固たる資本増強や債務の再編を迅速に実施すべきである。市場原理に基づく資産再編を規制強化と監視強化で支えることが重要。
- IMFの融資政策レビューにより、累積債務額と返済条件に関する包括的情報を全ての債権者と共有する国に対してのみIMFが融資できるとする新たな政策が職員により提案されている。対象国が既に返済が滞っているか、滞納を回避しようとしているかにかかわらず情報共有が求められる。

### 重要な事実と統計
- IMFの2021年10月財政モニターが参照されている。
- 2019 avg. 55.9%（図注として出現）。
- 世界銀行の国際債務統計に約2,000憶ドルの融資額が追加され、これは同統計開始以来最大の一度の追加額である（Horn, Mihalyi, and Nickol 2022）。
- 既に過剰債務に陥っている、またはそのリスクが高まっている低所得国の割合は2015年には30パーセント未満であったが、現在は約60パーセントとなっている。

*セイラ・パザルバシオルはIMFの戦略政策審査局長。カーメン・M・ラインハートは世界銀行の副総裁兼チーフエコノミスト。*

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_Source: https://www.imf.org/-/media/files/publications/fandd/article/2022/march/ja/pazarbasioglu-jp.pdf_
