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### IDEASフレームワーク（政策の枠組み）
- 本章は、経済成長を促し、負のマクロ経済的ショックに対処するための「IDEAS」枠組みを概説する。  
- IDEASの内訳:
  - 「I」: Invest for the future（未来への投資）— 医療システム、インフラ、低炭素技術、教育、研究への投資により生産性の伸びを高めること。
  - 「D」: Discretionary policies（裁量的政策）— 入念に計画された裁量的政策の採択。
  - 「EAS」: Enhance Automatic Stabilizers（自動安定化装置の強化）— 累進課税や失業扶助など所得や消費を安定させる税制や社会給付制度。

### 投資の必要性と機会
- 低金利は、ほとんどの国でリターンの高い公共投資を実施するための好機をもたらしている。  
- 過去10年は資本蓄積が鈍化し、経済成長が減速した。先進国の老朽化したインフラを近代化すること、新興市場国と発展途上国のインフラニーズや他の持続可能な開発目標を満たすことが重要。  
- 気候変動対策（緩和策・適応策）への投資も必要。これからの20年で、こうした追加的投資は世界的に現在の価格で20兆ドルを超える見込み。

### 財政余地に応じた勧告
- 財政余地のある先進国:
  - より多くの投資プロジェクトを実行するのが得策。新たに生み出される資産の価値は、その過程で発生する負債を上回る可能性が高く、公共部門の純資産が増加する可能性がある。  
- 財政余地の限られている国:
  - 歳入や支出を見直し、医療システム、インフラ、人材に投資を振り向けるべき。  
- 新興市場国・発展途上国:
  - 債務水準が高く、利払いが膨らんでいることから、財政的に責任ある方法で開発資金を確保する必要がある。  
- 低所得途上国:
  - 長期的に税収を増やすことがきわめて重要。  
- 投資管理の改善:
  - 世界では公共インフラのための資金の3分の1が、非効率さによって失われている。

### 裁量的財政政策の実施タイミングと準備
- 過去の景気後退では、裁量的財政政策は実施が遅すぎ、かつ対象設定が妥当でないことが多かった。  
- 政策当局者は政策実施の遅れを防ぎ、期待を正しく方向づけるために、速やかに投資プロジェクトの評価を済ませ、公衆衛生危機が収束した時に実施できるよう準備すること、および裁量的政策を迅速に実行できるよう計画しておく必要がある。

### 自動安定化装置と社会的セーフティネットの強化
- 失業給付制度や社会的セーフティネットを中心とする自動安定化装置の強化は、家計所得を有害なショックから守り、感染症への耐性を強める。  
- 例: エストニアやアメリカが社会給付制度を経済協力開発機構（OECD）の中央値水準まで改善すれば、景気後退の最中に失業した労働者の純所得の落ち込みは3分の1抑えられる。  
- パンデミック発生時の優先事項は、社会的セーフティネットの対象範囲と給付額を迅速に拡大することであり、選択的かつ条件付きで、資力調査に基づいたミニマムインカム（最低所得）保障が好例。  
- 多くの国が新型コロナ対策として一般家庭への社会的支援を拡充しているが、重視すべきは税金と給付の仕組みを恒久的に改善する取り組みである。

*国際通貨基金 | 2020年4月*

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