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### 世界における国有企業の現状と重要性
- 世界最大規模の企業群における国有企業の重要度はここ10年で倍増し、現在の資産規模は45兆ドルで全体の20%を占める。  
- 国有企業はほぼすべての国に存在し、ドイツ、イタリア、ロシアなどでは数千社に達する。  
- 国有企業の存在感が高まった主な原因は、中国や他の新興市場国の台頭である。  
- 国有企業は飲料水、公共交通、電力など基本的サービスを提供することが多く、国立銀行は特に新興市場国で一般家庭や農業従事者、小規模事業者への融資の重要な担い手となっている。  
- 国有企業はハイブリッドな立場、規模、業種、政府の責任の度合いにばらつきがあり、政府が所有・支配するすべての国有企業を把握していないことが多い。  
- 国有企業で重大な問題が発生すると景気の減速や後退を招いたり、政府による大規模な救済を必要とするケースがあり、G20諸国では近年ブラジルや南アフリカでそのような事例があった。  

### 国有企業のパフォーマンスと課題（主要統計）
- 分析対象：109か国の約100万社のデータを基に分析。  
- 生産性：国有企業の生産性は民間企業と比べて平均3分の1低い。  
- サービス供給の不足：20億人以上が安全な水を入手できず、8億人以上が信頼性のある電力供給を受けられない。  
- 汚職と生産性：汚職が少ないとされる国の国有企業の生産性は、汚職が深刻とされる国の国有企業の3倍以上である。  
- 公的債務との関係：公的債務水準の高い発展途上国では、国立銀行が民間銀行より多くの国債を保有している傾向がある。  

### 国有企業の低パフォーマンスの要因
- インセンティブの欠如、透明性や説明責任の不足が主要因。  
- 国有企業に対する政府の要求（課された役割）が明確でない、費用が算定されていない、資金が適切に供給されていないケースが多い。  
- 国有企業が雇用の受け皿や信用拡大の手段として使われることがある（政治的支援者への契約、安価な信用供与、雇用付与のための利用等）。  
- 政府支援を受けた国有企業が民間企業に対して不当な競争優位を持つことがある。近年は国有企業の国際化により国境を越えて影響を及ぼしている。  

### 政策的含意と推奨される枠組み（国有企業から最大の価値を引き出す方法）
- 核となる原則：公的資源を無駄にしないこと。各国は国有企業の存在意義、活動範囲、納税者資金の有効活用を定期的に見直すべきである。  
- 民営化の考慮：競争の激しい業種では民間企業の方が効率的に提供できる場合があり、売却手続きを公正に進め、民営化後の管理のための制度的前提条件が整っていれば民営化は恩恵をもたらす可能性がある。  

推奨される効果的な枠組み（北欧諸国やニュージーランドに優れた実践あり）：  
- 財政収支にすべての国有企業を完全に統合する  
  - これにより政府と国民は国有企業の活動成果を正当に評価できる。  
- 適切なインセンティブの付与  
  - 国有企業は事業経費を反映した料金を設定する権限を持つべきであり、課された役割に見合った報酬を受けるべきである。  
  - 独立した規制機関に異なる利害（消費者、民間企業、政府）を調整させることも可能である。  
- 財務の監督とガバナンス強化  
  - すべての国有企業に関する情報を集め、明確な役割を設定することが第一歩である。ほとんどの国では監督とコーポレート・ガバナンスを改善する余地がある。  
- 国有企業の業績および政府との関係についての透明性確保  
  - 国有企業全体および個別企業の業績を分析し、年次報告書にまとめることが有効（ブラジル、インド、スウェーデンの実践を例示）。  

### 公正な競争の促進と国際的取組み
- 各国政府は国内および国際的に国有企業と民間企業の公正な競争を促すべきである。  
- 多くの国は公正な競争環境の整備に向けてさらなる努力の余地があり、それは自国経済に直接的な恩恵をもたらす。  
- 今後の国際的取り組みの考えられる方策：国有企業の国際的活動（政府から与えられた役割や支援の開示）や受入国の対応（国際ルールを順守する国有企業に対する差別の禁止）に関する指針となるルールのとりまとめ。  
  - そのようなルールは相互への信頼を高める可能性がある。  

### 国有企業の潜在的な貢献
- 国有企業は汚職との戦い、環境に配慮した政策への貢献、持続可能な開発目標の支援を通じて、世界が抱える問題の解決に寄与することができる。  
- これらの目標の達成に向けて、多くの国が国有企業をこれまで以上にしっかりと選別し、監督する必要がある。  

*出典: ch3execsum*

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_Source: https://www.imf.org/-/media/files/publications/fiscal-monitor/2020/april/japanese/ch3execsum.pdf_
