## 第1章：不確実な回復の途上における政策

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### 概要と現状
- パンデミックは依然進展中であり、不確実性とワクチンへのアクセス格差が一貫した特徴である。
- デルタ変異株に関連した感染再拡大があるものの、財政政策や特に先進国でのワクチン接種は無数の命を救い、景気回復を促進している。
- ワクチンと新型コロナウイルスや変異株との相互作用が、今後の不確実性の高まりの一因となっているため、財政政策は変わりゆく状況に適応する必要がある。

### 財政スタンスと見通し
- 多くの先進国では緩和的な財政政策が継続され、政策はグリーンへの移行、デジタルトランスフォーメーション、その他の長期投資を通じて経済強化へとシフトしている。
- EUや米国で発表または承認されている大規模な財政政策パッケージにより、2021年から2026年の世界のGDPは累計で4.6兆ドル増加する可能性がある。
- 追加措置（欧州における措置を含む）は来たる2022年度の国家予算に盛り込まれると見込まれる。
- 新興市場国や低所得発展途上国ではワクチン入手困難が経済成長を妨げ、政府は支出をパンデミック関連の優先課題の対応へとシフトしている。
- 全体的には、財政政策は引き続き緩和的で、2021年の赤字は、2021年の対GDP比で約2%ポイント（平均）の減少となる。
- 2022年には赤字は3%ポイント近く減少し、2026年までにはパンデミック前の水準に戻ると予測されている。
- 新興市場国や低所得発展途上国では、GDPや税収が危機前の軌道を回復する見込みはなく、赤字減少は主に支出削減によるものになる見込みである。
- 世界全体の政府債務は記録的な高水準が続くと見られ、2021年は対GDP比で100%には届かずともそれに近い水準にとどまる見込みであり、2026年にかけてやや減る見通しである。
- 先進国の中央銀行や国内銀行部門による国債の大量購入は、新規借入のコストを抑える助けとなってきた。
- 債務の蓄積により、政府の総資金需要は高まっている。
- 多くの低所得発展途上国は、さらなる国際援助や、場合によっては債務再編を必要とする可能性が高い。

### リスクと不確実性
- 財政見通しのリスクは高まっている。
- 新興市場国や低所得発展途上国向けを中心に、ワクチンの生産と納入を拡大すれば、世界経済に対するさらなるダメージを抑えることになるだろう。
- 下振れリスクとしては、新型コロナウイルスの新たな変異株や、多くの国におけるワクチン普及率の低さ、一部の人の間でワクチン接種が受け入れられるのに時間がかかっていることなどが、財政に対して新たなダメージを与えたりさらなる圧力をかけたりする可能性がある。
- 融資や保証の制度によるものも含め偶発債務が現実化した場合は、想定外の政府債務増加につながるかもしれない。
- 今般の危機のために2021年にはパンデミック前の傾向に比べて6500万から7500万人が貧困に陥ったと推定されることを考えると、社会的な不満からさらなるプレッシャーが生じる可能性がある。
- 政府の資金調達ニーズの大きさは脆弱性の元であり、特に新興市場国や低所得発展途上国では資金調達条件が世界の金利に左右されやすく、中央銀行は短期の参照金利を引き上げ始めている。

### 政策の優先事項と推奨措置
- ワクチン、治療法、治療薬、防護具などの入手しやすさの各国間格差に対処するには、国際協力が不可欠である。IMFが実施した特別引出権（SDR）の一般配分は国際流動性を後押しし、また国際社会も低所得発展途上国に対して貴重な資金支援を提供している。しかしながら、贈与や、融資、債務救済に係るG20の共通枠組みのような取り組みを通じてまだまだすべきことがある。
- 多くの国では、高質な物的資本、教育、医療への公共投資を増やす必要があり、財政からの給付は労働者の再訓練や再配置向けに適切に的を絞ったものとすべきであり、社会的セーフティネットを強化する必要がある。
- 財政政策を景気回復のサイクルと速度に合わせて調整しつつ、財政政策と金融政策の適切な組み合わせを実現することが非常に重要である。民間需要が予想以上に急速に回復した場合には、財政政策は引き締めるべきである。そうすることで、世界経済の回復を妨害しかねない金利急上昇のリスクを減らすことになる。
- 低コストでの借り入れが難しくなってきたら、特に新興市場国や低所得発展途上国の政府は、自国の財政政策の信頼性を強化すべきである（第2章）。このためには、中期的にはさらなる歳入の動員や支出効率の向上が必要となる。

*出所: ch1execsum*

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_Source: https://www.imf.org/-/media/files/publications/fiscal-monitor/2021/october/japanese/ch1execsum.pdf_
