## 財政モニター 2024年4月 エグゼクティブサマリー（第1章要旨・第2章要旨）

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### 「選挙イヤー」の財政政策（第1章要旨）
- 世界経済見通しは安定化しつつあるが、当局は多額の債務と赤字に対処している。
- 近年の動向とリスク
  - 2021年から2022年にかけては財政赤字と公的債務の水準が一時的に低下したが、2023年には財政総額が増加に転じた。
  - 2024年には、全体の基礎的財政赤字が対GDP比4.9％まで縮小する見込み。
  - 2024年は選挙イヤーで、世界の人口とGDPの半分以上を占める88の国または経済圏で既に選挙が実施されたか、年末までに実施される。
  - 過去の経験では、選挙の年には財政政策が緩和的になり、財政目標から大幅に逸脱する傾向がある。
- インフレと金利、財政余地
  - インフレは緩和傾向にあるが、「最後の1マイル」の低下ペースは不透明。
  - 金利上昇により利払い費が増加。米国の長期国債利回りの上昇とボラティリティ増大が他地域にも波及している。
  - 中国の成長鈍化と金融不安は、貿易・投資面で世界的なリスクを高める。
- 中期見通しと必要な対応
  - 現行の諸政策の下では財政総額の改善は緩やか。中期的には、赤字と債務がパンデミック前の予想を上回り続ける見通し。
  - 世界の公的債務は、2029年までに対GDP比99％に迫ると予測される。
  - 多くの国で、財政再建の早期行動が必要。危機時の支援策は直ちに終了すべきであり、政治的予算循環や支出拡大圧力には抗うべきである。
  - 支出圧力抑制のための改革例：先進国での給付金制度改革、社会的セーフティネットの対象特定と効率化。
  - 中長期的には、税収が支出に見合うようにする必要がある。新興市場国・発展途上国では、税制改良、課税ベース拡大、組織能力向上による税収増の余地が大きい。
- 国際協調の重要性
  - G20の共通枠組みや国際金融セーフティネットの改良などで世界の債務再編構造を改善し、脆弱国の債務持続性回復を支援すべきである。
  - 財政と債務の透明性向上、法人課税やカーボンプライシングに関する国際協力を強化することが求められる。

### フロンティアの拡大：イノベーションと技術伝播を促す財政政策（第2章要旨）
- 背景と課題
  - イノベーションは生産性向上と生活水準向上の重要な原動力だが、ここ20年間で生産性向上は鈍化している。
  - 技術伝播（国家間・企業間）は鈍化しており、低炭素技術やデジタル技術の導入で顕著。
  - 財政的制約が強まる中で、イノベーションと技術伝播を促す財政政策の設計が重要。
- 特定部門を対象とする産業政策の評価
  - 産業政策は、成功しても高額の財政コストや国境を越えた負の波及効果が生じやすい。
  - 支援対象部門は、炭素排出量削減や知識スピルオーバーといった相当の社会的利益を生むこと、並びに実行能力が高いことが必要。
  - 補助金は社会的利益にもとづき配分されなければならず、政治的結びつきに基づく不適切な給付は厚生を悪化させるリスクがある。
  - AIは既に成熟し商用化段階にあるため、同分野への補助金の正当性は必ずしも明白ではない。優先は「人間の能力を拡張する技術」や社会的利益が大きい部門でのAI活用促進。
- イノベーション推進型の財政政策ミックス
  - 効果的なミックスの構成要素：基礎研究への公的資金投入、革新的な新興企業への研究開発助成金、産業界全体での研究開発税制優遇措置。
  - 緊密な官民協力により公共財政負担を軽減しつつ、相乗効果を創出可能。
  - モデルベースの分析結果：
    - 巧みに設計された政策ミックスは、財政コスト1ドル投下ごとに長期的なGDPを3～4ドル引き上げうる。
    - 開発研究支援に対し、対GDP比で0.5%ポイント（つまり、OECD加盟国の現行水準の約50%）の増額を毎年実施すると、平均的な先進国において8年間のうちに、GDPが最大2%上昇し、債務の対GDP比が減少しうる。
  - 財政コスト最小化と対象設定の重要性：既存大企業への恩恵回避、産業界全体と技術革新ライフサイクルを考慮した設計、体系的評価の導入が不可欠。
  - 相互補完的政策（構造・競争・貿易・金融）で公平な競争環境と十分な資金利用を確保すべき。
- 技術の伝播と活用促進
  - 技術最先端から遠い国は、国外で開発された技術の伝播促進を優先すべき。
  - 戦略的公共投資（デジタルインフラ、スキル、人的資本）が国際的な技術活用を促進する。
    - 平均的に、新興市場国・発展途上国では、教育支出を1%増やすごとに中期的なGDPを最大1.9%引き上げうる。
    - 平均的な低所得国では、貿易・交通インフラの質を改善し、新興市場国との格差を3分の1解消することで、中期的にGDPを0.6%高められる可能性がある。
  - 公共投資・公的融資は、グリーン技術の伝播を促す上で特に有益。多くの必要技術は既に存在しているため。
  - 対象限定型の歳入中立的投資税額控除などによって、最先端企業から遅れている企業への技術伝播を加速できる可能性。
- 財源確保と課税・歳出の改善
  - 優先歳出のための資金捻出には、歳出の効率化および税制の改良が必要。
  - サービス貿易を対象にした広い課税ベースの付加価値税と簡素な徴税メカニズムは、伝播促進と歳入向上に貢献する。
  - 効果に乏しい法人税優遇措置の縮小や、多国籍企業による国際的な租税回避への対策は有益であり、一部の発展途上国では年間税収を対GDP比で最大1%増やせる可能性がある。
- 国際協力の必要性
  - 技術革新の最先端から遠い国々は国外技術に依存しており、内向き政策は損失をもたらす可能性が高い。
  - 国際的な知識スピルオーバーを促し、グリーン転換やデジタルトランスフォーメーションの可能性を最大化するため、イノベーション政策面での協調が不可欠である。

*出典：財政モニター 2024年4月（エグゼクティブサマリー）*

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_Source: https://www.imf.org/-/media/files/publications/fiscal-monitor/2024/april/japanese/execsum.pdf_
