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### 世界の債務水準の現状と見通し
- 世界の公的債務は非常に高い水準にある。
- 2024年には100兆ドル（世界GDP比93％）を超える。
- 2020年代末まで増え続け、2030年までにGDP比100％に迫ると予想される。
- 約3分の2の国々では債務水準が安定するか低下すると見られるが、パンデミック前の予測水準を大きく上回り続ける。
- 債務水準の安定化が見込まれない国々が世界債務の半分以上と、世界GDPの約3分の2を占める。
- 3年先債務対GDP比は実際には、予測を平均でGDP比6％ポイント上回る。

### 有リスク債務（リスク上振れ）の評価
- 本章は「有リスク債務」枠組みを提示し、経済・金融・政治の変化が将来の債務対GDP比率の分布をどうシフトするかを評価する。
- 世界の有リスク債務（最悪シナリオにおける将来の債務水準）は、3年先に世界経済見通し（WEO）のベースライン予測をGDP比20％ポイント近く上回り、2026年にはGDP比115％ポイントに達すると推定される。
- 理由：成長鈍化や金融環境タイト化・スプレッド拡大が、現在の高債務水準によって増幅されるため。

国別・グループ別の差異
- 先進国グループ：3年先有リスク債務がパンデミック時のピークよりやや減少してGDP比134％になった。
- 新興市場国・発展途上国グループ：有リスク債務はGDP比88％に増加したと推定される。
- 先進諸国での違いは、当初の債務水準の高さや米国・中国などシステム上重要国での基礎的財政赤字の大きさを反映している。
- 新興市場国・発展途上国では、金融環境が債務リスク増加のより大きな要因となっている。

グローバルな波及と市場影響
- 世界的要因が各国間での政府借入コストの変動をますます推進している。
- システム上重要な国の高い債務水準や、財政政策と金融政策をめぐる不確実性が、他国のソブリン債利回りのボラティリティや債務リスクを増加させる恐れがある。

### 未確認債務（ex postの債務上振れ要因）
- 未確認債務（利子と成長差、財政赤字、為替レート変動などで説明できない債務）の変化が、債務残高が予測を上回るもう一つの理由である。
- 1年あたりの未確認債務が平均でGDP比1.0 –1.5％と従来から高い水準にある。
- 金融システムがストレスにさらされた後は未確認債務が最大でGDP比7％ポイント増加している。
- 主因は偶発債務における偶発事象の発生や財政リスクの顕在化、延滞から派生する事象である。

### 財政バッファーの再構築と債務持続可能性の確保（政策対応）
- 現在の財政調整計画は、高確率で債務を安定化（または削減）するのに必要な調整には遠く及ばない。
- 今こそバッファーを再構築する好機である。理由としては、物価上昇が緩やかになり、中央銀行が金融緩和を実施することが見込まれる点が挙げられる。
- 先延ばしの代償は大きい。具体例としてブラジル、フランス、イタリア、南アフリカ、英国、米国などでは、行動を先送りにすれば一層大規模な調整が必要となる。

必要な財政調整の主要要素（箇条）
- 規模の特定：
  - 高い確率で債務を安定化または削減するには、累積でGDP比3.0–4.5％（平均）の財政調整が必要である。
  - 必要な財政調整の規模は現在予測されているよりも大きく、過去の調整のほぼ2倍に上る。
  - 債務の安定化が見込まれない国では特に大きな調整が必要。
  - 債務見通しがより良好な国では、債務持続可能性を維持しつつ財政余地を最適化することが優先課題である。
- 構成の設計：
  - 財政調整を慎重に設計して長期的な成長低迷を防ぐ。
  - 先進諸国：支出の優先順位見直し、給付金制度改革、間接税による税収増（税額が低い分野）、非効率的な税制優遇措置の廃止。
  - 新興市場国・発展途上国：税制の改良、非公式経済の公式化、税務当局の能力向上による課税ベース拡大。
  - 支出面では、公務員賃金総額の合理化、社会的セーフティネットの強化、公的投資の確保が重要。
- ペースの調整：
  - 緩やかなペースで持続的に実施することで、債務脆弱性の抑制と民間需要の強さの維持を両立できる。
  - ただし、債務危機のリスクが高い国や市場アクセスを失った国では、調整を前倒しで実施する必要がある。
- 信頼性の構築：
  - 信頼性ある中期的財政枠組みや現代の公共財政管理システムに基づく慎重に検討した財政計画で、調整の道のりをアンカリングする必要がある。
  - 強力な独立した財政監督により政府の信頼性を強化できる。
- 財政ガバナンスの強化：
  - 未確認債務を回避するため、国有企業に関連するものも含め、偶発債務を評価して細かく監視することが極めて重要である。
  - 支出統制の強化と積極的な財政管理により浪費を抑制する。
  - 債権者・調達手段の構成やリスクエクスポージャーを含む、より透明性が高く詳細な債務情報を適時に公表すべきである。

### 過剰債務の対処（債務再編と国際協調）
- 過剰債務に陥っている国や持続不可能な債務を抱えている国では、適時かつ適切に債務を再編するとともに、財政調整を実施して債務持続可能性を回復する必要がある。
- IMFの債務と融資の枠組みが最近改革されたことに加え、債権者委員会とグローバルソブリン債務ラウンドテーブルの取り組みにより、ソブリン債務再編が合理化され、再編のタイムラインが短縮された。
- 効率的な債務再編を促すには、これらのプロセスのさらなる強化が不可欠である。
- 低所得発展途上国を支援するには、一層の協調的取り組みで譲許的融資を提供し、不当な財政引き締めを回避する必要がある。

*国際通貨基金 | 2024年10月*

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