## 0109j

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### 概要
- 深刻な景気減速の下で世界の金融市場は引き続きレバレッジ解消の圧力に晒されている。多岐にわたる政策を採っているにもかかわらず、世界金融システムは依然として極度に逼迫している。
- 経済悪化に伴う多額の減損が金融機関で新たに発生し、金融機関は資産売却と期限到来融資の回収を通じてバランスシートを縮小している。この行動が資産価格に下方圧力を与え、与信の縮小を招いている。
- 金融の安定回復には、流動性供給、資本の注入、問題資産の売却という三本柱から成る広範なアプローチを十全かつ迅速に実施する必要がある。国際協力による政策の一貫性と整合性が求められている。

### 金融の安定に対するリスクと現状
- 2008年10月以降、金融の安定に対するリスクは高まっている。世界経済成長は世界貿易の急減と並行して急激に下降し、信用リスクは貸出損失の増加で拡大している。
- リスク資産からの逃避と不安定な市況により、リスクフリー金利は低下したにもかかわらず、資金調達コストは増加している。
- 新興市場は、投資家の急速な撤退と資金調達コストの増加により打撃を受け、達成した経済的成果が失われる恐れがある。
- 大規模な政府支援により2008年末にかけて多くの資産クラスで機能回復が見られた一方、貸し渋りは世界的に激化し、銀行間の信任も緊張している。銀行株価への下方圧力やクレジット・デフォルト・スワップの幅の高さにより高水準のシステミックリスクが示されている（図1.1、図1.2）。
- 保険会社や年金基金も、質が急激に低下している資産の保有や資産価値の損失によりシステミック・リスクが拡大している。

### 償却と資本不足の見通し
- 銀行はこれまで資産償却にほぼ見合う規模の資本増強を得ているが、そのかなりの部分は第４四半期に行われた巨額の公的資金注入によるものである（図２）。
- 米国でオリジネートされた与信にかかる銀行・その他部門を通じた損失見込みは、2008年10月GFSRの推計の1兆4,000億ドルから2兆2,000億ドルへ拡大した。2008年10月推計からの増加分は主として時価評価によるもので、特に社債と商業不動産関連証券に顕著である。
- 欧米の銀行についてのラフな推計では、2009年、2010年中の償却により、期待できる収益を勘案しても、自己資本が合計で少なくとも0.5兆ドル程度不足すると見られる。これは自己資本比率の低下を防ぐためだけでこの規模の新規資本調達が必要であることを示している。
- 銀行の信認を回復し不良資産のバランスシートを改善するには、強力な措置とさらに追加的な資本増強が必要である。

### ヘッジファンド・投資信託と市場流動性
- ヘッジファンドや投資信託は資産価格下落と解約により大きな痛手を被っている。ヘッジファンドのバランスシート規模は2008年の第４四半期で約半減したと推定される。
- ヘッジファンドが担っていた市場流動性のかなりの部分が失われたことは特に憂慮すべき事態である。

### 資金調達と流動性の状況
- 資本注入と政府保証にもかかわらず、銀行の資金調達市場へのアクセスは徐々にしか改善していない。証券化形態での市場借入は限定的であり、多くの証券はオリジネーターのバランスシートに留まり、中央銀行への差し入れ担保としてのみ利用されている。
- 中央銀行による流動性供給と金利引下げはインターバンク金利を押下げ、タームプレミアムは徐々に縮小すると見られる（図３）。ただし、中央銀行が供給した流動性の大部分は翌日物の市場に再放出されるか中央銀行に還流しており、再調達（ロールオーバー）リスクが拡大している（図４）。
- この現象は流動性ショック再発の可能性、取引相手信用への不安、将来の資金ニーズの不透明性に起因している。

### 新興市場と企業の借換えリスク
- 新興市場のシンジケート・ローンは第４四半期に急減し、特に欧州の新興市場向けの減少が大きい。新興市場諸国債券市場は第４四半期に一時ほぼ消失したが、1月には高格付けソブリンの発行が一部再開した（図５）。
- 企業の資金調達は短期偏重にシフトし、借換えリスクが高まっている。資本市場が貸し渋る限り、企業は巨額の借換えに直面し、世界経済の成長鈍化により企業の売上が減少し企業デフォルトのリスクが高まっている。

### 信用供与の低下と公的介入の役割
- インターバンク市場の機能不全と銀行部門への流動性退蔵により、政府による介入が金融仲介機能支援の必要条件となっている。公的介入のある経路では金融仲介がある程度機能しているが、公的支援がない市場ではほとんど改善が見られない。
- 米国ではFedのコマーシャル・ペーパー・プログラムや不動産担保証券買入プログラムが一部市場再活性化に寄与しているが、自動車ローンやクレジットカード債権を基にした資産担保証券では改善は限定的であり、商業不動産セクターは悪化している。
- 多くの国で民間の信用拡大は鈍化する一方、公的部門への信用は加速している（図表6）。クロスボーダーの銀行貸出の減少は、国内信用拡大や貿易信用を海外資本に依存している新興市場国にとって特に不利である。

### 政策提言（決定的かつ即効性のある行動）
- 2008年10月GFSRで示した三本柱（中央銀行による十分な流動性供給及びターム物資金への支援、銀行の資本増強、問題資産への対処）に基づく包括的かつ国際協調された対応が引き続き重要である。
- 即時的行動と長期的視点の整合が必要。短期措置は自律的金融システムに関する長期ビジョンと整合していなければならない。将来的にはレバレッジが下がり、金融セクターの規模が相対的に縮小することを認識する必要がある。
- 以下の要素を含む戦略を迅速かつ包括的に実施することが求められる（箇条は原文の要点）：
  - 資本増強と問題債権への対応を急ぐ。監督当局が率先して、公的資金が必要な金融機関の判定を行うべきである。資産過多で存続可能な銀行はリストラと資本増強を行い、存続不能な銀行は公的所有へ移しリストラの上売却するか秩序だった清算を行う。公的所有の「バッドバンク」を活用して不良債権を切り離すことも考えられる。より多額の公的資金を受けた銀行ほど厳しい条件を課すべきである。
  - 当面の短期政策は長期的ビジョンと整合的であること。信頼回復には時間がかかり、銀行のバランスシートが浄化されない限り信用の伸びは回復しない。徐々に自己資本比率を引き上げる必要がある。
  - 信認回復のために透明性と明瞭性を確保すること。特に資産の評価（分離すべき資産の特定と評価）、資本増強にかかる条件、当局が十分とみなす資本準備水準について透明性を保つべきである。
  - 金融行政にかかる国際的に共通な枠組み構築のための協力に重点を置く。支援条件の大きな差は競争条件の歪みを生み得るため、過剰な「自国バイアス」を避けるためにも国際協調が必要である。より国際的に整合的な破産処理制度も有益である。
- 単一のモデルがすべてに当てはまるわけではないが、各国間の協調、透明性、公平な競争条件を保障する単一の戦略と枠組みの下で解決策を適用すべきである。
- 中期的には規律と監督の枠組み改善を進めるイニシアチブが、強固で革新的な金融システム構築に不可欠である。

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