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### 国際金融システムの主要な脆弱性
- 企業債務の増嵩
- 機関投資家による高リスク低流動性資産の保有拡大
- 新興・フロンティア市場国の対外借入への依存拡大

### 必要な政策対応（総括）
- 企業の脆弱性：金融監督とマクロプルーデンス政策の強化
- 機関投資家のリスク：監督と開示の強化
- 債務依存国：堅実な国家債務管理の枠組みと実務の導入
- 国際協調：貿易摩擦の解消、国際的に合意された金融規制強化策の完全実施、規制の後退回避、LIBORから新たな参照金利への移行（2021年末を目標）に向けた協調と協力

### 市場環境と金利動向
- 貿易摩擦の深刻化と世界的な経済の先行き懸念により金融市場は動揺
- 世界的な金融政策の緩和的スタンスが優勢となり市場金利は低下
- 超低金利継続予想の広がりにより、利回りがマイナスの債券の残高は15兆ドルに増加

### 企業債務とデット・アット・リスク分析
- デット・アット・リスク分析の結果：
  - リスクの高い企業債務は19兆ドルに達する
  - これは主要な国々の総企業債務の40%近くに相当
  - 国際金融危機時の水準を凌駕している
- 短期的な緩和的金融政策は下支え要因だが、脆弱性の蓄積を助長する可能性あり

### 機関投資家、ノンバンク部門、保険業の脆弱性
- 極端な金利低下を受け投資家の利回り追求行動が高リスク低流動性資産へのシフトを促進
- ノンバンク部門の脆弱性が高水準にある国は、システム上重要な金融セクターを有する国の（GDPベースで）80%に達している
- 懸念点：
  - 投資ファンド間のポートフォリオ類似性による売却時の下落拡大
  - 年金基金の流動性低下により市場安定化機能が期待できない可能性
  - 保険会社の国際投資が他市場へショックを波及させる可能性
- 保険業でも脆弱性は高止まり

### 新興国・フロンティア市場の対外借入れ依存
- 資本流入の加速は先進国の低金利にも起因（第4章参照）
- 対外債務規模（対輸出額比の中央値）は2008年の100%から160%に上昇
- 一部の国ではこの比率は300%を超えている
- 結果として、国際金融環境が突然タイト化した場合に借換えおよび債務持続性リスクが拡大する恐れあり
- 過剰な借入れを抱える国営企業が市場からの借入れ継続や債務返済のため政府支援を必要とする可能性あり

### 銀行部門の現状
- 国際金融危機後の規制導入により銀行部門は全体として強化されたが、弱い銀行も存在
- マイナス金利とイールドカーブの平坦化、成長見通しの鈍化により銀行の期待収益力は低下
- 銀行の株式時価総額がかなり低下している事例あり
- 高脆弱性の産業部門への融資を通じた与信リスクの蓄積リスクあり
- 中国当局は地方銀行3行への介入を余儀なくされた（第5章参照）
- 米国外の銀行にとっては、米ドルの資金調達構造の脆弱性が多くの国で問題となる可能性がある

### 環境・社会・ガバナンス（ESG）の重要性
- ESG要素は企業業績に重要な影響を与える可能性があり、気候変動関連の損失などを通じ金融安定性へのリスクになり得る
- 当局はESG投資に関する規範策定で重要な役割を果たすべきであり、データの充実や一貫性のある情報公開を促すことが重要（第6章参照）

### 政策の示唆・優先事項（国別の状況に応じた対応）
- 経済が堅調で緩和的金融環境下にあり、脆弱性が既に高いか高まりつつある国：
  - マクロプルーデンス政策のタイト化が急務
  - 景気循環に対応した資本バッファー（カウンターシクリカル資本バッファー）などの活用を推奨
- 経済の減速を理由にマクロ経済政策を緩和しようとしているが、特定部門に脆弱性がある場合：
  - 当該分野の脆弱性に対応した、より明確なターゲットをもった施策を検討
- 大幅な減速に直面している国：
  - 政策余地のある範囲でマクロ政策の緩和に注力すべき

### 優先的に早急に手当てすべき脆弱性（箇条）
- 企業債務の増嵩
  - 銀行の与信リスク評価と与信慣行の適正性に関し厳格な監督体制を維持
  - ノンバンク金融市場におけるディスクロージャーと透明性の向上
  - 必要に応じてレバレッジが高い企業を直接対象とする措置の導入
  - 出資よりも借入れを優遇する税制上のバイアスの軽減
- 機関投資家による高リスク低流動性資産の保有拡大
  - ノンバンク金融機関に対する監視強化
  - 適切なインセンティブ導入（具体的には利回り保証商品の縮減など）、ソルベンシー基準や流動性基準の設定、ディスクロージャーの強化
- 新興・フロンティア市場国の対外借入れへの依存拡大
  - 債務管理の堅実な運用としっかりした債務管理の枠組みの確保

*国際通貨基金「国際金融安定性報告書（2019年10月版） 要旨*

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_Source: https://www.imf.org/-/media/files/publications/gfsr/2019/october/japanese/execsum.pdf_
