## 非金融部門

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### 概要と分析の焦点
- 緩和的な金融環境が続いた結果、新型コロナ危機に遭遇した時点で多くの国の非金融法人企業と家計（民間非金融部門）は、既に歴史的に見ても高いレバレッジを有していた。この状況は主要中央銀行が世界金融危機後にとった極めて緩和的な金融政策にも起因している。
- 新型コロナ危機への対応としてとられた金融・財政政策面での異例の支援策により危機の悪影響を緩和することが出来たものの、先進国と新興市場国を問わず非金融部門のレバレッジは一層拡大した。
- 本章では主要な先進国と新興市場国のデータを用い、高水準にあるレバレッジがさらに急拡大していることに伴うマクロ金融の不安定化リスクを分析している。
- 本章の分析により、金融環境が緩和されるとレバレッジが拡大する傾向があることが示された。
- 高水準のレバレッジやレバレッジの急拡大によって、当局が直面する異時点間のトレードオフがより複雑なものとなる。

### 第2章のポイント（本文の箇条書きを原文どおり）
- 世界金融危機後の緩和的な金融環境を受けて、新型コロナ危機勃発時には多くの国で民間非金融部門のレバレッジが既に過去最高水準に達していた。 
- 企業や家計への信用供与が途絶する事態を防ぐべく当局が様々な施策を動員したことで、レバレッジはその後も拡大した。 
- 経済回復はようやく緒に就いたばかりであり、回復を支えるためには緩和的な金融環境が必要である。反面、これらがレバレッジの一層の拡大を助長し経済活動への将来的なリスクを高める可能性もある。 
- このため、当局は金融環境の緩和を支え短期的な経済成長を促すか、より長期的な観点からリスクを抑えるようにすべきかのトレードオフに直面している。既に高水準にあるレバレッジが急速に拡大していることにより将来的な成長低下リスクが高まっていることから、両者のトレードオフは一層深刻なものとなっている。 
- 当局は新型コロナ危機後の高レバレッジがもたらす金融不安定化のリスクに留意し、経済の回復が着実なものとなるのに応じて、マクロプルーデンス政策をタイト化していくための準備を整えるべきだ。 
- 緩和的な金融環境の副作用を抑えるために、目標を絞った市場の動きに逆らうマクロプルーデンス政策を採用することによって、レバレッジの拡大を抑制することや、あるいは縮小させることが出来る。これ結果、異時点間のトレードオフが軽減され、将来的な金融不安定化のリスクを低下させることが出来る。 
- どの時点でマクロプルーデンス政策を発動すべきかはそれぞれの国の事情に従うべきであり、経済が回復する速度、危機後の脆弱性の状況、および利用可能な政策手段の有無による。とは言え、政策を発動してから実際に効果が完全に発現するまでの時間差を考慮すれば、金融脆弱性に対処するための選択的なマクロプルーデンス政策を早期に発動すべきである。   

### 政策的含意と推奨行動
- 市場の動きに逆らうマクロプルーデンス政策は、レバレッジの拡大を抑え、システムをより強靱なものとする上で重要な役割を果たしうる。これにより、将来的に金融安定性のリスクを低下させることが出来る。  
- 短期的には経済回復を支える上で政策的な支援が必要である一方で、高水準のレバレッジに伴うマクロ金融リスクの増大に当局は注意を払うべきである。  
- マクロプルーデンス政策の効果が完全に現れるまでには時間がかかりうることを考えれば、当局は早い段階で選択的なマクロプルーデンス政策を発動し、非金融部門の脆弱性に対処すべきである。  
- ノンバンク金融部門を通じた非金融部門への信用供与が重要性を増していることから、ノンバンク部門に対する政策手段の開発に早急に取り組む必要がある。  
- 既存の枠組みの中でマクロプルーデンス政策を設計、運用することが困難であるような状況では、金融システムを守るためのバッファーを別途確保しておくといった方策を採ることも検討すべきである。  

*国際通貨基金 | 2021年4月*

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