## 要旨

## Source details

**Canonical URL:** [要旨](https://www.imf.org/-/media/files/publications/gfsr/2021/january/japanese/textj.pdf)

## Other formats

- [Markdown version](/-/media/files/publications/gfsr/2021/january/japanese/textj.pdf.md)
- [Structured JSON version](/-/media/files/publications/gfsr/2021/january/japanese/textj.pdf.json)

---

### ワクチンと市場の反応
- ワクチンの承認と接種開始により世界的な景気回復の期待が高まり、リスク資産の価格が上昇した。  
- ワクチン普及の速度はワクチンの生産体制、供給網の構築、接種機会の提供に依存する。  
- ワクチンの入手可能性は国による差が大きく、先進国（カナダ、一部EU諸国、英国、米国など）は人口の大部分に接種できるだけのワクチンを既に手当てしている一方、新興市場国や発展途上国は遅れがかなりある。  
- COVAXは2021年末までに20億回分のワクチンを提供することを目指している。  

### 政策支援の必要性（「ワクチン普及までの政策的なつなぎ」）
- ワクチンが広く行き渡るまでは、経済活動と金融市場の回復を維持するために財政金融面での支援策を継続することが必要である。  
- 基本シナリオから経済が下振れすると、一部業種や地域で金融安定性にリスクが生じる恐れがある。  
- 支援の不十分さやワクチンの不均衡な配分は、新興市場国やフロンティア市場国における脆弱性を高める恐れがある。  
- IMFなどの多国間機関は、下振れリスクが顕在化した場合にさらなる支援を提供する態勢を整えている。  

### 新興市場国の資金調達と国際ポートフォリオ投資
- 2017年から2019年にかけての世界経済成長の約65%は新興市場国の寄与による（中国を除けば約40%）。  
- WEOの基本シナリオでは引き続き緩和的な金融環境が続くと想定し、市場を通じた資金調達が大きなウェイトを占める見込み。  
- 新興市場国は2021年に多額の借り換えが必要となる国が多く、国際ポートフォリオ投資の回復が重要である（図示参照）。  
- 新興市場国の多くは2021年に財政状況が2020年より若干改善する見込みだが、依然として大幅な財政赤字が計上される見込みである。  

### 企業、家計の脆弱性とクレジット市場
- 非金融法人企業部門では現時点で支払能力の問題に直面している企業は少ないがリスクは存在する。  
- 「フォーリン・エンジェル（堕天使）」候補（BBB-の格付けでアウトルックが弱含みの企業）の数はパンデミック勃発以降、世界で3倍に増えている。  
- 大企業のデフォルトは過去のピーク時に比べ少なく、中小企業の倒産も少ないが、地域差や業種差がある。  
- 家計部門の負担は政府の支援や金利低下により緩和されてきたが、貧困世帯や社会的に取り残された世帯に脆弱性が集中しており、政策支援の終了や回復の不均一性が金融ストレスを高める可能性がある。  

### 銀行と非銀行（投資ファンド等）の状況
- 銀行部門は多額の資本と流動性の余裕を持っており、当面はショックに耐えられる状況にある。  
- 低金利下での収益性低下が続けば、将来において銀行の融資を継続・拡大する能力や意欲が低下する懸念がある。  
- 一部地域では純貸出利鞘の縮小により銀行が資本コストを上回る収益を確保することが難しくなる可能性がある。  
- 投資ファンドへの資金流入が拡大しており、2020年3月から11月の間の債券ファンドへの資金流入は累計で約2,800億ドル、そのうち2,300億ドルは9月頭以降の流入である。  
- 債券ファンドは流動性や期間のミスマッチへの対応が不十分であり、調整局面に対して脆弱である。  

### 市場の過熱と金融安定上のリスク
- 一部市場で資産価格に行きすぎの兆候が見られる。投資家は恒常的な救済策の維持を前提として行動しているように見られ、危機感の緩みが金融市場に蔓延している。  
- 極めて緩和的な金融環境が長期金利上昇などで突然タイト化すると、蓄積した金融脆弱性が増幅されて致命的な影響を与える可能性がある。  
- 政策当局は、回復が定着するまで支援策を続ける一方で、資産価格の調整や投資家心理の逆転に備え、金融安定化の観点から脆弱性への対応を進める必要がある。  

### 政策的提言とトレードオフ
- ワクチンが広範に行き渡るまでのつなぎとして、以下が必要である：  
  - 緩和的な金融政策の維持。  
  - 家計と企業の流動性確保の支援。  
  - 金融リスクの押さえ込み。  
- 中期的な成長リスクを抑えるため、脆弱性の蓄積を抑制する措置（マクロプルーデンス政策の活用等）を講じるべきである。  
- 政策当局は、持続的な景気回復が定着するまで支援策を続けるべきだが、同時に市場の調整リスクにも備える必要がある。  

*出典: 国際金融安定性報告書（GFSR）アップデート 2021年1月（本文より）*

---


_Source: https://www.imf.org/-/media/files/publications/gfsr/2021/january/japanese/textj.pdf_
