## 投資ファンド　グリーン経済への移行を促進

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### 概要
- 低温室効果ガス（「グリーン」）経済への移行には、民間部門の資金を大規模に動かす必要がある。
- 本章は、5万4000社を超える世界各地のオープンエンド型ファンドのサンプルを用いて、投資ファンド部門が移行支援で果たせる役割と移行に伴うリスクを分析している。

### ファンド部門の規模と成長
- 検証したファンドの運用資産総額は2020年末時点で約49兆ドル。
- サステナビリティを重視した投資ファンドの運用資産は約3兆6000億ドル。
- うち特定の気候変動に焦点を当てたファンドの規模はわずか1300億ドル。
- サステナビリティ重視ファンド、特に気候変動対策に焦点を当てたファンドが近年、従来のファンドよりも急速に成長しているが、部門全体に比べると規模は依然小さい。

### ラベリングとサステナブルな金融の分類
- 投資ファンドのラベル付けや、気候タクソノミーを含むサステナブルな金融の分類は、サステナブルで気候変動に焦点を当てたファンドへの資金の流れを導く重要なツールとなり得る。

### サステナブルファンドが移行を促進する二つの道筋
- 企業との関わり（エンゲージメント）
  - サステナビリティを重視するファンドは、気候変動に関連する株主決議を支援する可能性が高い。
- 民間資金へのアクセス（資金調達の容易さ）
  - サステナブルなファンドへの資金流入は、より望ましいサステナビリティ評価を受けている企業による民間資本のアクセスを拡大する。
  - ただし、サステナブルなファンドは、移行を重視する企業による証券発行にはそれほど影響を与えていないようである。これは、こうしたファンドの規模と投資対象が限定的であることによると考えられる。

### 金融安定性に関する評価
- 総じて、これまで気候関連のニュースが投資ファンドの収益率や資金フローに有意な影響を与えなかったことが分かった。
- 将来的には、移行に伴う大規模で予想外のショックが混乱をもたらす可能性があるため、金融安定性上の懸念が存在する。

### サステナビリティ重視投資家とデータ課題
- サステナビリティを重視する投資家は短期的な利益にあまり関心がないため、金融の安定という利点をもたらす可能性がある。
- 資産運用会社を対象とした調査では、適切なデータが不足していることがサステナブルな投資戦略を遂行する上での大きな障害であることが示された。

### 政策上の示唆と推奨措置
- 政策当局者は、企業と投資ファンドの双方のための気候変動に関する情報の体制（データ、開示、気候タクソノミーを含むサステナブルな金融の分類）を早急に強化すべきである。
- グリーンウォッシングを防止するために適切な規制監督が必要である。
- これら要素が導入された後、移行を促進するファンドへ資金を振り向ける追加的手段（気候を重視したファンドへの投資に対する金銭的インセンティブなど）が、炭素税などの他の重要な気候変動緩和策を補完すると考えられる。
- 移行に伴う潜在的な金融安定リスクを軽減するため、政策当局者は秩序ある移行と整合的な気候変動対策を導入し、投資ファンド部門のシナリオ分析やストレステストを実施すべきである。

*報告書全文はこちらの英語版をご覧ください。 https://www.imf.org/en/Publications/GFSR/Issues/2021/10/12/global-financial-stability-report-october-2021*

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_Source: https://www.imf.org/-/media/files/publications/gfsr/2021/october/japanese/ch3execsum.pdf_
