## 要旨

## Source details

**Canonical URL:** [要旨](https://www.imf.org/-/media/files/publications/reo/apd/2017/areo0517jpn.pdf)

## Other formats

- [Markdown version](/-/media/files/publications/reo/apd/2017/areo0517jpn.pdf.md)
- [Structured JSON version](/-/media/files/publications/reo/apd/2017/areo0517jpn.pdf.json)

---

### 地域見通し
- アジア太平洋地域の見通しは依然として堅調で、世界の他のどの地域よりも力強い。
- 最近のデータはその勢いに一段と弾みがついていることを示している。購買担当者景気指数 (PMI) などの先行指標が、2017年の初めにかけて経済活動が引き続き力強いことを示している。
- 成長率は2016年の5.3％から2017年には5.5％に加速すると予測される。
- 中国と日本の2017年の成長率は、2016年10月時の見通しから上方修正されているが、これは主として政策支援が継続していることと最近の経済指標が強いためである。
- インドでは通貨に関連した政策による一時的な影響、韓国では政治不安により、成長率は下方修正されている。

### リスクと短期不確実性
- 短期見通しは著しい不確実性に覆われており、依然下振れリスクの方が優勢である。
- 米国での追加刺激策及び中国での力強い成長は短期的な下支えとなるが、全体としてみれば、下振れリスクの方が勝っている。
- 短期的リスク例:
  - 世界的な金融引き締めへの流れによる資本フローのボラティリティーの発生と、複数の加盟国のバランスシートの脆弱性の悪化。
  - アジアにおける貿易の開放性を考慮すると、先進国・地域において政策がより内向きになれば、同地域に著しい影響を与える可能性。
  - 中国の経済移行が予想よりも難航する場合の幅広い波及。
  - 地政学的な緊張及び国内政治の不確実性が見通しの重荷となる可能性。

### 中期的課題：人口動態
- 第2章の指摘:
  - アジアが直面している人口動態上の問題、言い換えれば一部の国が「豊かになる前に高齢化する」リスクに焦点を当てている。
  - 高齢化の速度は欧米における経験と比較すると特に顕著である。
  - 多くの加盟国では一人当たりの所得（米国と対比）のピークは、同様の高齢化サイクルのピークで大半の先進国・地域が到達した所得より著しく低い。
  - 高齢化から生じる将来の成長の足かせは、相対的に高齢化が進んでいるアジア諸国において特に顕著となる可能性がある。

### 中期的課題：生産性
- 第3章の指摘:
  - 生産性の伸びは世界金融危機以降に鈍化しており、米国及びその他の技術革新の最前線に位置する国へのキャッチアップ（収斂）は限定的である。
  - 生産性向上の鈍化は、アジア太平洋地域の先進国及び中国で最も深刻である。
  - 生産性伸び悩みの要因として、投資の低迷、経済への影響が薄れた貿易、人的資本形成の鈍化、生産性が低いセクターへの資源の再配分、人口の高齢化などが挙げられる。
  - 改革が実施されなければ、生産性の伸びは一定期間にわたり低くとどまり、急速な高齢化から生じる逆風は次第に強まる。

### マクロ経済政策の指針
- 成長のモメンタムが弱い加盟国においては、それを補強するために適切な需要刺激策と構造改革が必要。
- 多くの加盟国でインフレが目標水準より低く、経済活動に緩みが残っていることを考慮すると、緩和的な金融政策を続けるべきである。ただし、インフレ圧力が加速した場合には政策金利を引き上げるように備えておくべきである。
- 一部の加盟国はマクロプルーデンシャル的な措置を強化し、徐々に金利を引き上げ、貸し出しの伸びを鈍化させる必要がある。
- 必要に応じて、財政に余力がある場合には、財政政策によって構造改革及び経常収支の不均衡の是正を支え、補完すべきである。
- GDPギャップが小さい加盟国は財政余力の再構築を開始すべきである。
- いくつかの加盟国、特に負債水準が高く、財政に対する信頼性を強化する必要がある国は、中期的な財政再建計画の実施も不可欠である。
- 適切な政策ミックスは、GDPギャップ、政策余地、改革の優先順位、及び対外収支のリバランスの必要性に応じて国ごとに異なる。

### 金融安定性と為替政策
- 外部ショックを防ぎながら脆弱性に対処することは、金融の安定を維持する助けとなる。
- 柔軟な為替レートは一般に、世界の金融市場の突然の引き締めや主要な貿易相手国の保護貿易主義への移行といったショックの緩衝装置として重要である。
- 政策当局者はバランスシートの脆弱性に中長期的に対処しつつ、企業と家計の高レバレッジや金利上昇に起因するシステミック・リスクを軽減するマクロプルーデンシャル政策を引き続き活用すべきである。
- マクロプルーデンシャル政策は、資本の逆流に関連するショックなどに対する耐性を高めるためにも有用である。

### 長期的成長維持のための構造改革
- 人口動態の変化から生じる問題に対処し、生産性を高めるための構造改革が必要である。
- 急速な高齢化を考慮すれば、以下の政策が特に緊急性を帯びている:
  - 脆弱な高齢者の保護。
  - （特に女性と高齢者の）労働参加率の引き上げ。
  - 潜在的な成長率の押し上げを目指す政策。
- 重要度の高い構造改革には、労働市場及び年金制度の改革が含まれる。
- マクロ経済政策は、特に債務の持続可能性を考慮し、高齢化が始まる前に早期に調整すべきである。

### 生産性向上に向けた開放性と投資受入れ
- 生産性の向上のためには経済が開放的であることや直接投資 (FDI) を受け入れることが、特に新興市場国・地域及び開発途上国では重要であるという経験的見地。
- これらの国々では、FDI流入に関しては、さらなる吸収能力の向上や国内投資の増加など、近年達成してきたものをさらに進め、活用していくことが優先事項である。

### 先進国・地域向けの示唆
- 先進国・地域は、研究開発費の有効性を高めることや、サービス部門で生産性を高める措置を講じ、同セクターの世界貿易への統合と自由化に取り組むべきである。

*areo0517jpn*

---


_Source: https://www.imf.org/-/media/files/publications/reo/apd/2017/areo0517jpn.pdf_
