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### 世界経済の現状と短期見通し
- 2017年の世界経済の成長率は3.8%（2011年以降で最高）。  
- 2017年下半期も投資と貿易の拡大が続き、下半期の経済成長率は4%を超え、これは2010年下半期以降で最高の成長率であった。  
- 金融環境は世界経済の成長を後押ししている。  
- 2018年と2019年の世界経済の成長率はともに3.9%と見込まれている（2017年10月予測と比べ、両年とも0.2%ポイントの上方修正）。  
- 先進国・地域は今年と来年、潜在成長率を超えるペースで成長する見込み。ユーロ圏は緩和的な金融政策に支えられて成長を継続し、余剰生産能力を削減できる見込み。アメリカは拡張的な財政政策により労働市場が完全雇用を上回る状況になる可能性。  
- 新興市場国と発展途上国全体では成長率がさらに高まると予測。アジアとヨーロッパの新興国は力強い成長が継続。一次産品輸出国はここ3年で成長に力強さを欠いていたが、わずかに成長が加速する見込み。

### 中期的見通しと構造的課題
- 中期（ここ両三年の先）では世界経済の成長はペースを緩めると予測。  
- 先進国・地域でGDPギャップが縮小すると、多くの国で経済成長率が潜在成長率近くに回帰するが、少子高齢化と生産性の低迷により潜在成長率自体は世界金融危機前の水準よりかなり低くなる見通し。  
- アメリカの成長は、最近の財政政策発動による景気刺激効果が一巡した後に潜在成長率を下回る見込み。2020年には税制改革の景気刺激効果がピークアウトし、2023年に投資の全額即時償却が段階的に縮小され始めることで抑制的に。  
- 中国では信用拡大のペースが落ち、財政刺激効果が逓減する中で低成長への移行経路に復帰することが予測される。  
- 新興市場国・発展途上国の見通しは地域で差があり、アジアとヨーロッパは良好、ラテンアメリカ、中東、サブサハラアフリカは厳しい見通し。一次産品輸出国の一部は財政健全化に取り組む必要性が高い。  
- 今後5年間において、1人あたりのGDPで見ると新興市場国と発展途上国のうち4分の1を超える国々が先進国・地域より成長ペースが遅くなると予測される。

### リスク評価
- 短期（数四半期）の上振れリスクと下振れリスクは概ね均衡。数四半期より先では下振れリスクが上回るのは明確。  
- 下振れリスクの主な要因：金融環境の急激な引き締まり、世界的な経済統合への支持低下、貿易の緊張と保護主義への移行、地政学的緊張、サイバーセキュリティの侵害、気候変動。  
- 緩和的な金融環境に伴う金融脆弱性の蓄積が中期的な成長にとってリスクであることをグロース・アット・リスク分析が示している。  
- アメリカの金融環境が想定より急速に引き締まる可能性。引き金は資産価格調整、賃金・物価の予期しない上昇、タームプレミアムの急上昇など。アメリカの引き締まりは新興市場国への資本流入減少などを通じて他国にも波及。  
- 現在アメリカはファンダメンタルズに照らして正当化できる水準を超える経常赤字を抱え、拡張的な財政政策を取っている一方で他国が過大な経常黒字を維持しているため、国際収支の不均衡はさらに拡大する見込み。  
- 貿易面では、アメリカでの輸入規制および中国の報復措置等が懸念を高め、貿易と投資を阻害し経済活動を損なう危険性がある。アメリカの税制改革は所得の二極化をさらに深刻化すると予測され、政治環境に影響を与える可能性。

### 政策提言（優先行動）
- 経済成長を加速させ、その恩恵を社会全体に行き渡らせる  
  - すべての国で生産性と包摂性を高める構造改革と財政政策の余地がある。新たなテクノロジーの実験や普及促進、労働参加率の引き上げ、構造変化で職を失った人々への支援、若年層への投資などを推奨。  
  - 第3章は、製造業雇用割合の低下が生産性と格差に与える意味を分析し、労働者能力開発、求職費用の軽減、サービス業参入障壁の低減、サービスの輸出入の簡易化を通じた労働力の再分配促進の重要性を指摘している。
- 回復を完全なものにし、政策上のバッファーを築く  
  - 低インフレ国では緩和的金融政策を継続すべき。インフレが中央銀行目標に戻りつつある国ではデータに基づき情報を伝えて金融政策正常化を行うべき。  
  - 必要な場合、財政政策は政策発動のバッファーを再構築し始めるべきで、潜在成長率と包摂性を高めるためにサプライサイド施策を導入すべき。  
  - アメリカのように完全雇用に近く過剰な経常赤字と持続性のない財政状況を抱える国では、債務を安定化・削減し、刺激策の方向性を180度変える必要。将来の歳入を高め、政府歳出の伸びを徐々に抑制しつつ、歳出の内訳をインフラ改善、労働参加率向上、貧困削減に資する組合せへ転換すべき。  
  - ドイツのような経常黒字が過剰で財政にゆとりがある国では、潜在成長率と需要を高めるため公共投資を増やすべき。
- 金融面での耐性を高める  
  - マクロプルーデンスやミクロプルーデンス政策は増大するレバレッジ抑制や金融市場リスク圧縮に役立つ。バランスシート修復が継続的に必要な先進国・地域がある。新興市場国は外貨建て債務のエクスポージャーを監視。中国は与信の伸びを抑制し金融リスクに対処し続けるべき。
- 低所得途上国の追いつきを支援する  
  - 2030年の持続可能な開発目標達成に向け、財政状況の改善、金融面での耐性強化、貧困削減、包摂的成長を実行。労働者の技能向上、融資機会の拡大、インフラギャップ縮小が経済多様化と気候変動ショック対応能力向上につながる。
- 国際協調の推進  
  - 金融面・規制面での改革維持と、開かれた多国間貿易システムの保持を優先すべき。世界的な統合は国境を越える知識の流れとイノベーションの伝播を強め、生産性向上に寄与してきた。対外不均衡、サイバーセキュリティ、気候変動など共通課題への協調対応も重要。

*出典: execsumj*

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