## 成長の力強さを失う世界経済

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### 概要
- 世界経済の拡大は力強さを失ってきている。2018年の経済成長率は2018年10月の「世界経済見通し」の予測と同様に3.7%であったと推定されるが、ヨーロッパやアジアを中心に2018年10月予測よりも成長率が低かった国がある。
- 世界経済は2019年に3.5%、2020年に3.6%のペースで成長すると予測されている。これは10月時点での予測と比べてそれぞれ0.2%ポイントと0.1%ポイントの下方修正である。
- 2018年後半の勢いの弱まり、金融市場のセンチメントの冷え込み、想定より深刻なトルコ経済の縮小などが下方修正の要因である。
- 見通しに対するリスクは下振れリスクが優勢。貿易摩擦の拡大、イギリスの「協定無し」での欧州連合離脱、中国経済の予想を超える減速などが主要な下振れリスクとして挙げられる。

### 成長見通し（主な数値）
- 世界：2018年3.7%、2019年3.5%、2020年3.6%（10月比：それぞれ–0.2、–0.1）
- 先進国：2018年2.3%、2019年2.0%、2020年1.7%（10月比：2018年–0.1、2019年0.0、2020–0.1 と記載）
- 先進国の地域・国別（2018→2019→2020、差分はテキスト中の下方修正・上方修正の説明に基づく）
  - ユーロ圏：1.8% → 1.6% → 1.7%（2019年は昨年秋予測から0.3%ポイントの下方修正）
    - ドイツ：1.5% → 1.3% → 1.6%（下方修正の理由：民間消費の弱まり、自動車燃料排出基準改定後の工業生産の弱さ、低調な外需）
    - イタリア：1.0% → 0.6% → 0.9%（内需の弱さと国債利回り高止まりによる借入コスト増）
    - フランス：1.5% → 1.5% → 1.6%（抗議デモや労働争議による影響）
  - イギリス：1.4% → 1.5% → 1.6%（ベースライン予測1.5%だが不確実性が大きい）
  - アメリカ：2.9% → 2.5% → 1.8%（2019年2.5%、2020年1.8%の見込み。財政刺激策終了とフェデラル・ファンド金利が自然利子率を一時的に超えることを反映）
  - 日本：0.9% → 1.1% → 0.5%（2019年は0.2%ポイントの上方修正。追加の財政刺激策を反映）
- 新興市場国と発展途上国：2018年4.6%、2019年4.5%、2020年4.9%（2019年は2018年10月見通し比で–0.2%ポイント）
  - アジアの新興市場国と発展途上国：6.5% → 6.3% → 6.4%
    - 中国：6.9% → 6.6% → 6.2%
    - インド：6.7% → 7.3% → 7.5%（注記：インドは財政年度ベースで表示）
  - ヨーロッパの新興市場国と発展途上国：6.0% → 3.8% → 0.7% → 2.4%（文中は2018年3.8%から2019年0.7%へ大幅な低下、2020年2.4%へ回復と記載。注：トルコの大幅マイナス成長が影響）
  - ラテンアメリカ・カリブ諸国：1.3% → 1.1% → 2.0% → 2.5%（2019年と2020年はそれぞれ前回予測比–0.2%ポイント）
    - ブラジル：1.1% → 1.3% → 2.5%
    - メキシコ：2.1% → 2.1% → 2.1%（メキシコの2019–2020見通しは民間投資の低下で下方修正）
  - 中東、北アフリカ、アフガニスタン、パキスタン：2.2% → 2.4% → 2.4% → 3.0%（2019年2.4%、2020年約3%）
  - サブサハラアフリカ：2.9% → 2.9% → 3.5% → 3.6%（2019年と2020年は前回予測比–0.3%ポイント。石油安の影響でアンゴラとナイジェリア下方修正）

### 物価・一次産品・金融環境（抜粋）
- 原油価格（テキストの記述）
  - 1月上旬時点で、原油価格は1バレルあたり約55ドル。
  - 前回WEOでは2019年平均69ドル、2020年66ドルの見通しであったが、今回60ドルを下回る程度に下方修正されている。
  - 2018年における原油価格の平均価格は米ドル表示で1バレル当たり$68.58。先物市場（2018年11月27日）に基づいた想定価格は、2019年については$58.95、2020年については$58.74。
- 金属価格は2019年に前年比で7.4%下がると見込まれている（10月予測より急な下落）。
- 先進国の消費者物価上昇率は概ね抑制されているが、アメリカでは潜在成長率を超える成長に伴い徐々に高まってきている。
- 先進国の金融環境は秋以降タイト化。米フェデラル・ファンド金利誘導目標は12月に2.25–2.50%へ引き上げられたが、2019年と2020年についてはより緩やかなペースでの利上げが示唆されている。
- 欧州中央銀行（ECB）は12月に資産買入を終了。ECBは少なくとも2019年夏までは政策金利の引き上げがないだろうと認めている。
- イタリア国債のスプレッドは1月7日時点で270ベーシスポイントと高い水準に留まっている。

### 資本フロー・為替・新興市場の金融環境
- 2018年第3四半期には新興市場国から純額ベースで資本が流出。
- 実質実効為替レートでは、1月上旬時点の米ドルは9月から変わりがない。
- ユーロは文脈によって約2%安、英ポンドは約2%安、円は約3%の円高などの動きが見られた（テキスト中の注記）。
- 多くの新興市場国の中央銀行は秋以降、チリ、インドネシア、メキシコ、フィリピン、ロシア、南アフリカ、タイなどで政策金利を引き上げてきている。中国とインドは政策金利を据え置き、流動性供給などで対応。
- 1月上旬時点でメキシコやパキスタンを除き、新興市場国の大半で自国通貨建て国債の長期利回りは9月と比べて低下している。外貨建て国債の信用スプレッドは大半で少しずつ上昇。

### 見通しに対するリスク（列挙）
- 貿易摩擦の拡大（米中関係、USMCAの批准プロセス、関税の追加引き上げ）
- 金融市場のセンチメント悪化（イタリアの財政問題、複数の新興市場国の疲弊、米国政府機関の閉鎖）
- 中国での予想を超える景気減速（影の銀行活動と地方政府の帳簿外投資抑制、金融規制の厳格化）
- イギリスの「協定無し」離脱による混乱と国際的波及
- 地政学的緊張（中東、東アジア）、長期要因では気候変動や制度への信頼低下

### 貿易摩擦の影響メカニズム（要点）
- 貿易障壁の上昇は輸入中間財と資本財の価格を押し上げ、消費者の最終製品価格も上昇させる。
- 貿易政策の不確実性は事業投資を減少させ、サプライチェーンを混乱させ、生産性の伸びを鈍化させる可能性がある。
- 企業収益見通しの悪化は金融市場のセンチメント冷え込みを通じて成長をさらに阻害する可能性がある。

### 政策上の優先事項（国内・多国間）
- 多国間協調：
  - ルールに基づく貿易制度への不満に対処し、貿易コストを削減し、意見の相違を関税障壁と非関税障壁を高めることなく解決する。
  - 金融規制改革、国際課税・脱税対策、汚職撲滅、グローバルな金融セーフティネットの強化、気候変動への適応と緩和を通じた国際協力の推進。
- 国内政策（先進国）：
  - 生産性を向上させる施策、労働参加率を高める施策（特に女性や若者の労働参加率向上）、社会保険の整備。
  - 金融政策はインフレ期待のアンカリングを確実に実施し、財政政策は不況対策のための政策余地を確保・拡充するためにバッファー再構築を行う。
- 国内政策（新興市場国・発展途上国）：
  - マクロ・プルーデンス規制の強化（民間債務の重荷、通貨・満期ミスマッチへの対処）。
  - 為替の柔軟性を維持して外部ショックの緩衝材とする。
  - インフレ期待がアンカリングされている国では金融政策で必要に応じて国内活動を支援。
  - 財政は債務比率の持続可能性を保つべきで、潜在成長力向上と社会支出強化のために補助金の絞り込みや経常支出の合理化で資本支出を確保。
  - 低所得途上国は生産構造の多様化と持続可能な開発目標達成に向けた取り組みに注力。

### 表（抜粋された主要指標の数値）
- 世界GDP（年率、実質、テキスト内表）
  - 2017 3.8、2018 3.7、2019 3.5、2020 3.6（2018年10月WEOとの比較欄あり）
- 世界貿易額（財およびサービス）
  - 2017 5.3、2018 4.0、2019 4.0、2020 4.0
- 一次産品価格（米ドル）
  - 原油（注7）：2018年の平均価格 $68.58（テキスト注）。先物想定：2019年 $58.95、2020年 $58.74。
  - 燃料以外（一次産品加重平均）：2017 6.4、2018 1.9、2019 –2.7、2020 1.2（表の数値をそのまま列挙）
- 消費者物価
  - 先進国・地域：2017 1.7、2018 2.0、2019 1.7、2020 2.0
  - 新興市場国と発展途上国（注9）：2017 4.3、2018 4.9、2019 5.1、2020 4.6
- ロンドン銀行間取引金利（%）
  - 米ドル預金（6ヶ月）：2017 1.5、2018 2.5、2019 3.2、2020 3.8
  - ユーロ預金（3ヶ月）：2017 –0.3、2018 –0.3、2019 –0.3、2020 0.0

*出典: 2019年1月WEO改訂見通し（当該PDFの本文による）*

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