## execsum

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### 概要と主要リスク
- ウクライナでの戦争が大規模な人道危機を引き起こし、世界経済成長の大幅な減速の一因となる。
- ウクライナはGDPが2桁台の深刻な落ち込み、ロシアは大幅な縮小となる可能性が高い。
- 商品市場、貿易、金融の経路を通じて世界中に波及。
- 低所得国を中心に弱い立場の者が最大の影響を受ける。
- 見通しは、紛争がウクライナ国外へ拡大しないこと、対ロシア制裁の拡大がエネルギー部門を対象にしないこと、2022年中にコロナ禍の影響が徐々に減少することを前提としている。
- 見通しを覆す主な下振れリスクの例：
  - ウクライナ危機の悪化
  - 対ロシア制裁の拡大
  - 中国のゼロコロナ戦略による成長の大幅な鈍化
  - 新たなより悪質なウイルス株の出現
  - 食糧価格とエネルギー価格の高騰による社会的緊張の拡大

### 成長見通しと主要数値
- 世界経済成長率見通し：
  - 2021年の推計：6.1%
  - 2022年：3.6%
  - 2023年：3.6%
  - 中期（2023年より先）：約3.3%
- 前年見通しとの下方改定：
  - 2022年は今年1月のWEO改訂版から0.8%ポイントの下方改定
  - 2023年は今年1月のWEO改訂版から0.2%ポイントの下方改定
- 2026年にかけての雇用とGDPは、ごくわずかな例外を除いて一般的にコロナ禍前のトレンドを下回る見込み。
- 新興市場国と発展途上国は先進国よりもはるかに大きな爪痕が残る見込み（政策支援の規模が限定的、ワクチン接種ペースが遅いことを反映）。
- 予測期間を通じて、これらの国々ではGDPがコロナ禍前のトレンドを下回り続ける見込み。

### 物価上昇と金融政策
- 物価上昇率見通し（2022年）：
  - 先進国：5.7%
  - 新興市場国および発展途上国：8.7%
- 物価上昇率の上方改定（1月時点との比較）：
  - 先進国は1.8%ポイントの上方改定
  - 新興市場国および発展途上国は2.8%ポイントの上方改定
- ベースライン予測では需要供給の不均衡が徐々に解消され、労働供給もわずかに増えてインフレはいずれ緩和されると想定するが、不確実性は大きい。
- 供給ショックや商品価格のさらなる上昇が続く場合は、インフレの持続、インフレ期待の高まり、賃金上昇の加速を招く可能性がある。
- 中央銀行への示唆：
  - 物価上昇が賃金とインフレ期待を押し上げるサイクルを抑制するには、金融引締め政策が適切。
  - 価格圧力がインフレ期待に及ぼす影響を警戒し続け、物価上昇と金融政策の見通しについて明確な情報発信を継続すべき。
  - 中央銀行のバランスシートの縮小や政策金利の推移についてフォワードガイダンスを調整する際、情報伝達を十分に行い、データに依拠したアプローチをとることが重要。

### 財政政策と社会的保護
- 財政運営の基本姿勢：
  - 財政政策は戦争の影響の程度、コロナ禍の状況、景気回復の力強さに応じて展開すべき。
- 債務と金利リスク：
  - コロナ禍に伴う大規模な財政拡大により、多くの国で債務水準は史上最高水準に達している。
  - 政府は金利上昇の危険にかつてないほどさらされている。
- 脆弱層支援の優先順位：
  - 財政健全化が必要でも、難民、商品価格高騰で困窮している人々、コロナ禍の悪影響を受けた人々などへの対象を絞った支援を優先すべき。
- 財政余地に応じた対応：
  - 財政余地が許す場合、総需要減少が深刻ならばさらに広範な財政支援が妥当な場合もあるが、現状の需給不均衡や物価圧力を悪化させない方式で実施する必要がある。
  - 財政余地が限定的な国は、財政健全化と不可欠な歳出との板挟みとなる。
- 民間部門の脆弱性にも警戒が必要（第2章で検討）。

### 構造政策と長期的視点
- 中長期的な優先事項：
  - デジタル変革の積極的追求、職業能力の再開発や再教育など、コロナ禍で生じた構造的変化を活かす。
  - カーボンプライシングや化石燃料補助金改革は環境配慮型生産方式への移行に資し、化石燃料価格からの影響を受けにくくする。
- 労働市場の再配分：
  - グリーンエネルギーへの転換は職種間・業種間の再配分を伴うため、労働市場における変化を円滑化する政策が必要（第3章で検討）。

### 多国間協力と対応の枠組み
- 多国間対応の役割：
  - 人道危機への対応、経済のさらなる細分化阻止、世界的流動性の維持、過剰債務問題の管理、気候変動対策、コロナ禍終息に多国間での努力が不可欠。
- 多国間機関の機能：
  - 重要なセーフティネットの設置、緊急時の流動性提供、危機の拡大阻止。
  - 流動性支援だけでは不十分な場合、秩序ある債務再編への前進が必要。
- 気候変動に関する要請：
  - COP26で約束された目標に向けて、先進国は真の進歩を実現すべき。
  - 新興市場国と発展途上国は排出量削減の志を高める必要がある。
- コロナ禍対策：
  - ワクチン接種目標の達成、検査と治療法の公正な利用を含む総動員が必要。

*出典: WORLD ECONOMIC OUTLOOK: TENSIONS FROM THE TWO-SPEED RECOVERY（要旨）*

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