## 序文（foreword）

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### 世界経済の現状と見通し
- 2023年の世界経済の成長率見通しは「2.8％で底を打ち」、2024年には「3.0％」に加速するとの予測。
- 世界のインフレ率は「2022年の8.7％から今年は7.0％、2024年には4.9％へ」鈍化する見込み（鈍化は当初予想より遅い）。
- 新興市場国と発展途上国の成長率は「2022年の2.8％（第4四半期の前年同期比）から今年は4.5％へ加速」すると予測。
- 先進国では成長が鈍化しており、ユーロ圏と英国の今年の成長率予測はそれぞれ「0.7％」と「－0.4％（第4四半期の前年同期比）」、2024年はそれぞれ「1.8％」と「2.0％」へ回復見込み。

### インフレとコアインフレの動向
- 総合インフレの鈍化は主にエネルギーと食料価格の急落を反映しているが、変動の激しいエネルギーと食品を除くコアインフレ率は多くの国で「いまだにピークに達していない」。
- 今年のコアインフレ率は「5.1％（第4四半期の前年同期比）」へ鈍化すると予測されるが、1月の世界経済見通し改訂版から「0.6％ポイント」上方改定されており、目標水準を大幅に上回っている。

### 労働市場と賃金の動き
- 先進国で労働市場は「かつてないほど逼迫」している一方、名目賃金上昇率は物価上昇率に「大きく遅れ」をとっており、実質賃金が急激かつ前例のない規模で下落していることを示唆。
- 企業の利益率は近年急上昇しており、人件費の増加を総じて吸収できる可能性がある。
- インフレ期待が十分にアンカーされている限り、賃金物価スパイラルが制御不能になるリスクは低いが、「時間はかかるかもしれない」。

### 金融部門の脆弱性とリスク
- 過去12か月間の急激な金融引き締めは「金融部門に深刻な副作用」をもたらし始めている。長期債券の大幅な損失が発生した。
- 英国の国債市場と金融の動揺や米国の一部地方銀行の破綻など、銀行とノンバンク金融機関双方に「重大な脆弱性」があることを示している。
- 世界的に金融環境が急速に引き締まると、資本流出、リスクプレミアムの拡大、ドルの急上昇、世界的な経済活動の急減速などを通じて新興市場国と発展途上国に劇的な影響を与える可能性がある。
- こうした深刻な下振れシナリオでは、世界の一人当たりGDPがマイナスに転じる水準に迫ると推定され、その確率は「約15％」。

### 政策的含意と推奨行動
- 政策当局には「確かな手綱さばきと明確なコミュニケーション力」がこれまで以上に必要。
- 金融システムが「適度に安定している限り」、金融政策は引き続き「インフレ率の低下にしっかりと焦点を当てるべき」である。
- 銀行部門の混乱により貸出が削減されれば、それ自体が経済活動を抑制し、追加的な金融引き締めの必要性を幾分緩和する可能性がある。しかし、中央銀行がインフレとの闘いを放棄することは逆効果をもたらす。
- 財政引締めは重要な役割を果たし得る：経済活動を冷やすことで金融政策を下支えし、「実質金利をより早く低位の自然利子率の水準に戻すことができる」（2023年4月WEO第2章）。
- 適切に設計された財政再建は、喫緊の課題である「財政バッファーの再構築」と「金融安定性の強化」に役立つ（2023年4月WEO第3章、2023年4月財政モニター）。

### 金融安定のための実務的措置
- 規制・監督当局は市場のストレスを積極的に管理し、監視を強化することにより、金融市場の混乱が本格的な金融危機に転化しないよう「今すぐ行動すべき」。
- 新興市場国と発展途上国にとっては、グローバルな金融セーフティネットへの適切なアクセスを確保することが重要。例としてIMFの予防措置、FRBのFIMA向けレポファシリティ、中央銀行のスワップライン等が挙げられる。
- 統合的な政策枠組み（IPF）に沿って、為替相場は「金融の安定性リスクを増大させたり物価の安定を脅かしたりしない限り、できるだけ調節されるべき」である。

### 中期的な成長リスクと地政学的分断への警告
- 中期的な成長も全体的に減速しており、5年先の成長予測は「2011年の4.6％から2023年の3.0％へ徐々に鈍化」している。
- 減速の一部は中国や韓国などの成長鈍化を反映するが、その他にパンデミックの傷跡、構造改革の停滞、地政学的な分断化、貿易摩擦の激化、直接投資の減少、ブロック間でのイノベーションとテクノロジー採用の鈍化などの「より不吉な力」が寄与している可能性がある。
- 分断化された世界は全ての人の進歩を妨げ、気候変動やパンデミックへの備えなど地球規模の課題に対処する能力を低下させるため、「その道を絶対に避けなければならない」。

*ピエール・オリヴィエ・グランシャ　IMF経済顧問（2023年4月）*

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