IMF に つ い て




データ公表に関するIMFの基準
(ファクトシート)

2003年4月

IMFは近年、透明性と情報開示を促進するための施策を数多く講じています。加盟国のためのデータ基準作成や、最近の基準強化はその一例です。情報不足が要因の一つとなった金融危機の際にこうした基準の必要性が認識されてきました。将来の危機を防止し、また危機が避けられない場合に、その衝撃を最小限に止めるためには、より信頼性の高いデータが不可欠です。IMFでは、最近、このようなデータ利用者のための情報の至便性を高めるためにDSBB (Dissemination Standards Bulletin Board) の機能を強化しました。

データ公表基準の重要性

データ公表基準は、健全なマクロ経済政策の追求に役立つ、タイムリーで包括的な統計を入手する機会を増進する上で重要です。IMFは強固で統一的な基準作りを最優先課題とし、加盟国にデータの質とその公表慣行の向上を促してきました。

 

既存のデータ公表基準

データ公表基準は2つの層からなっています。第1は特別データ公表基準(SDDS)と呼ばれるものです。これは国際資本市場にアクセスを持っているか、いずれ持つかもしれない国々を導くために、1996年に制定されました。第2の、一般データ公表システム(GDDS)は、国々がより信頼性の高いデータを提供するのを支援するため、1997年に制定されました。全てのIMF加盟国がこれを利用できます。重要なのは、GDDSが統計システムの改善を目的としているのに対し、SDDSはすでにデータの質において高い基準を満たしている国々にデータ公表基準を守ってもらうことを目的としているという点です。両方とも参加は各国の自由意志によりますが、SDDSでは一旦加入すると、遵守の義務を負います。

 

SDDS採用国の義務

SDDSを採用する国は以下の4分野で良い慣行に従うことに同意することとします。

(1) データの対象範囲、定期性、公表の時期

(2) データへのアクセス

(3) データの信頼性

(4) データの質

また、公表基準採用国は自国のデータ公表慣行に関する情報をDSBB(the Dissemination Standards Bulletin Board)と名付けられたIMFの電子掲示板に掲載することとします。また、DSBBにリンクしたNSDP(National Summary Data Page)と呼ばれるインターネットサイトを作り、そこに自国の実際のデータを載せなければなりません。

2003年4月1日現在、SDDS採用国53カ国中52カ国が基準どおりDSBBにリンクしたデータサイトをインターネット上に開設しました。

GDDS採用国の義務

GDDSを採用するIMF加盟国は以下の手順を踏むことに同意します。

(1) 統計開発のフレームワークとしてGDDSを採用する旨のコミットメント

(2) そのためのコーディネーター(カントリーコーディネーター)の任命

(3) 現行の統計作成・公表慣行の記述と、DSBBでの公表に関してこれら慣行の短期・中期的改善計画の作成

GDDSは、統計の質を改善しようと求めている加盟国のために、GDDSとSDDSを明確にリンクさせるため、核心となる統計的枠組みと指標の創出を主眼にしています。最終的にSDDSを実施するためのステップとしてGDDSに加入することも珍しくありません。実際、両基準の間には共通する特徴が多くあります。例えば、両者ともマクロ経済統計における実体経済、財政、金融、対外、の4部門についての健全な慣行の重要性を強調しています。ある面では、GDDSの対象範囲がSDDSより広くなっており、社会・人口データなどがその例です。

2003年4月1日現在、56のGDDS参加国に関する情報がDSBBに掲示されました。

DSBBの役割

DSBBは、市場アナリストをはじめ、SDDSおよびGDDS参加各国の経済成長、インフレ、その他経済・金融の動きをフォローする人たちにとってのツールです。DSBBは、特別データ公表基準採用国ごとに、実物経済、財政、金融、対外部門などの主要部門の統計慣行─たとえば統計手法やデータ公表予定表─を掲載しています。 DSBBのメンテナンスはIMFが担当しています。

2003年3月10日、DSBBサイトの機能が強化されました。これによりユーザーは以下のことを行えるようになりました。

_ 国やデータカテゴリー、メタデータ要素のあらゆる組み合わせでのSDDSGDDS双方のメタデータの情報検索。

_ メタデータ要素の多くに埋め込まれたキー統計コンセプト(Key statistical concepts)によるより詳細なSDDSメタデータ検索。

_ SDDS参加国とデータカテゴリーのあらゆる組み合わせによる4半期先までのARC(advance release calendar)情報の閲覧。

_ SDDSの仕様がデータの範囲や周期性、適時性の点でどのように見合っているかについての国とデータカテゴリーのあらゆる組み合わせによる比較情報の入手(「Summary of Observance」ページからアクセス)

_ ハイパーリンクの増加によりNSDP上のデータへのアクセス