## 今より公平でグリーンな世界経済を実現する租税協調

_IMF Blog, April 12, 2022_

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**Canonical URL:** [今より公平でグリーンな世界経済を実現する租税協調](https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2022/04/12/blog041222-sm2022-fm-ch2)

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## Bibliographic details
- Authors: Vitor Gaspar, Shafik Hebous, Paolo Mauro
- Published: April 12, 2022

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### 背景と要旨
- テクノロジー、グローバル化、地球温暖化が税制のあり方を変容させており、各国はボーダレス化する課税問題に直面している。
- 脱税と租税回避は歳入を減少させ、格差や不公平感を悪化させる。各国の利己的な国内政策は他国に悪影響を及ぼし得る。
- IMFの最新の「財政モニター」は、次の3領域での国際協調が万人の利益になると指摘している：大企業への課税（法人課税）、オフショア企業に関する情報の共有（個人課税を含む透明性）、公平なカーボンプライシングの立法化。

### 法人課税に関する協調（主要事項と効果）
- 世界の大手多国籍企業は対世界GDP比9%もの年間利益を上げているが、納税額の低さが問題視されている。
- 2021年に137か国が包摂的枠組みに基づく2つの柱から成る解決策に合意。
- 第1の柱：多国籍企業の利益の一部を「企業の財・サービスが使用または消費された場所」で課税できるという原則を導入。IMF報告では、この合意による税収の再配分額は多国籍企業の世界利益の2%に留まるが、デジタルサービス税より有効性が高い。
- 第2の柱：国際的な最低法人税率15%を導入。仕組みとして「過少に」課税されている利益があれば一部の国が最低税率まで上乗せ課税を行う。
- 期待される税収効果：
  - 世界全体で法人税の税収が最大6%増加する。
  - 法人税率の低下傾向を逆転させれば税収額がさらに8%増加し、合計で14%増となる。
- 低所得国向けの留意点と補完策：
  - 法人課税を部分的に簡略化する。
  - 国境を越える支払いの源泉徴収を強化する。
  - 多国籍企業に関する国別の情報をさらに共有する。
  - 無駄な税制上の優遇措置の撤廃などの補完的改革を行う必要がある。

### 個人課税と情報共有（主要事項と課題）
- パナマ文書やパラダイス文書の暴露により、大量のオフショア資産や税の抜け穴が明らかになった。
- デジタル資産の普及により匿名性が高まるため、税務情報の共有がますます不可欠。
- 現状の協調状況：
  - 税の透明性および税務目的の情報交換に関するグローバル・フォーラムのもとで163か国が情報交換に同意している。
  - IMFは情報の信頼性に改善の余地があると指摘。
- 実務上の勧告：
  - 受益所有権の登録簿（会社を実質的に所有または支配している者に関する情報）を推進し、登録簿の情報は公的なデータベースで一元管理すべきである。
  - 効果的な情報活用は法執行に極めて重要であり、低所得国は透明性から恩恵を得るためのノウハウを培う必要がある。
- 労働移動性の増加と税収への影響：
  - 国境を越えたリモートワークの拡大により、個人所得税の再分配額は世界の同税収額の1.25%に上ると推計される。
  - 雇用主の居住国と従業員の居住国の間で一貫性ある税務処理を図るため、国際協調の重要性が増す。

### カーボンプライシングに関する協調（主要事項と推奨）
- 温室効果ガス排出量は急激に増加しており、排出量は科学者がかろうじて安全だと考える限界値の2倍以上の水準に向かっている。
- 炭素価格の国際的な下限は国際的な最低法人税率と類似性がある。主要排出国による協調で早期の進展が可能となる。
- 炭素価格の国際的な下限の効果と設計上の配慮：
  - 排出量を抑制し、競争力に関する懸念を軽減する。
  - 地球温暖化の気温上昇幅を摂氏2度未満に抑えることを目標にしつつ、同等価格の算出を通じた規制などの代替アプローチの採用も可能にする。
  - 所得水準に基づいて国ごとに異なる責任を反映させることができる。
- 政策実務の勧告：
  - ウクライナでの戦争によるエネルギー価格高騰への短期対応として、化石燃料消費に普遍的な補助金を支給するのではなく、的を絞った補助金や公共料金の一時割引などで国民を支援すべきである。
  - 短期対応に注力するあまり、再生可能エネルギーやエネルギー効率向上への投資を怠ってはならない。
  - 炭素税の段階的な引き上げ計画を策定している国は、その計画を堅持すべきである。予定されている増加幅は、最近の価格の乱高下と比較すれば遥かに小さい。
  - 税収は、すべての労働者と地域社会がグリーン移行から恩恵を享受できる形で活用されるべきである。
  - 国際的な合意（炭素価格の下限あるいは同等の措置）が急務である。

### 結論と行動の呼びかけ
- 歴史が示す通り、国際協調はパンデミックや紛争の経済的悪影響に対処する際に大きな価値を発揮する。
- 新型コロナウイルス感染症と闘う科学者たちの協調的精神に倣い、今こそ以下を実行すべきである：
  - 企業への課税を改善する。
  - 脱税と租税回避と闘うための情報共有と透明性を強化する。
  - より公平でグリーンな世界のためのカーボンプライシング導入を進める。

*ヴィトール・ガスパール、シャフィク・ヘブース、パオロ・マウロ、2022年4月12日*

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