{
  "title": "食料や燃料の価格が高騰する今、機動的な財政政策が必要",
  "publication": "IMF Blog, April 20, 2022",
  "sourceUrl": "https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2022/04/20/blog-fm-govs-need-agile-fiscalpolicies-042022",
  "canonical": "https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2022/04/20/blog-fm-govs-need-agile-fiscalpolicies-042022",
  "overlayPath": "/ja/blogs/articles/2022/04/20/blog-fm-govs-need-agile-fiscalpolicies-042022/index.md",
  "summary": "パンデミックや戦争により欠かせない支出が生じたことで債務が増加し、予算の制約が厳しくなっている",
  "sections": [
    {
      "heading": "概要と現状認識",
      "content": "- ワクチン接種率が上がり希望が見えてきた途端、ロシアによるウクライナ侵攻が世界経済の回復を中断させた。\n- エネルギーや食料の価格高騰により食料不足の懸念が生じ、栄養失調や社会不安のリスクが高まっている。\n- 世界の食料価格は急騰しており、国連の食糧農業機関によれば、3月には前年同月比で33.6%値を上げた。"
    },
    {
      "heading": "財政見通しと債務の状況",
      "content": "- 世界の公的債務は2022年に減り、中期的には対GDP比約95%で安定すると予測される。\n- これは、パンデミック前より11%ポイント高い水準である。\n- 2020年から2021年にかけての予期せぬ大幅インフレが債務比率の低下に寄与したが、金融政策の引き締めで公的債務の借り入れコストは増大し、財政余地は縮小し、債務の脆弱性は増す。\n- 先進国では財政赤字が減少すると予想され、政策はパンデミックに関連する支援から構造転換へとシフトしている。\n- 多くの新興市場国では財政赤字が縮小する見込みだが、国によってばらつきが大きい。\n- 低所得国では既にパンデミックの後遺症に苦しみ、戦争の波及効果で大打撃を受けているため、財政余地が非常に限られている。\n- 低所得国の約60%が、コロナ禍の持続的なダメージを被っており、債務返済危機に陥るリスクが高まっているか、すでに陥っている。"
    },
    {
      "heading": "リスクと社会的影響",
      "content": "- 家計にかかる負担を軽減し、食料安全保障を確保し、社会不安の発生を未然に防ぐために、多くの政府が国内物価の上昇抑制策を実施している。\n- しかし、こうした措置は財政コストを増やし、世界的な需給のミスマッチを深刻化させ、国際価格にさらなる圧力をかけ、エネルギーや食料の不足につながりかねない。\n- パンデミック前の動向と比較すると、コロナ禍により、2021年には世界全体で新たに7,000万人が極度の貧困に陥った。\n- 先進国の多くでは、家計は政府支援や雇用維持制度により保護され、過剰貯蓄が形成されたが、急速に支出へ転じた場合、インフレに拍車をかける可能性がある。\n- 食料価格上昇は、家計に占める食料支出の割合が大きい低所得国にとって特に重大であり、そのような国は国際社会の支援を必要としている。"
    },
    {
      "heading": "IMFの推奨する機動的な財政戦略（政策提言）",
      "content": "- 各国は最も緊急性の高い支出ニーズに重点を置き、政府収入を増やしてそれを賄うべきである。\n- IMFは、個々の国の事情に合わせて調整した、機動的な財政戦略を推奨する。\n- ウクライナでの戦争や対ロシア制裁の影響が最も深刻な国では、財政政策で人道危機や経済的混乱に対応する必要がある。物価や金利の上昇を踏まえ、財政支援は、最も大きな打撃を受けている層や優先分野に的を絞るべきである。\n- 成長が堅調でインフレ圧力が依然として強い国では、財政政策は支援から正常化へのシフトを継続するべきである。\n- 資金調達環境が厳しく、債務返済リスクに直面している新興市場国や低所得国では、支出に優先順位をつけ、政府収入を増加させ、脆弱性を低下させる必要がある。\n- 価格上昇の恩恵を受ける一次産品輸出国は、この機を捉えてバッファーを再構築すべきである。"
    },
    {
      "heading": "対応策の優先順位と実務的手段",
      "content": "- 国際商品価格の急騰への政府対応では、最も脆弱な層の保護を優先することが重要である。重要目標のひとつは、社会の結束を保ちながら食料危機を回避することである。\n- 社会的セーフティネットが発達している国は、脆弱な層に対して的を絞った臨時現金給付を実施しつつ、国内物価を調整することが可能であり、これにより予算圧力を抑え、再生可能エネルギーへの投資など供給拡大へのインセンティブを保てる。\n- その他の国は、より緩やかな国内物価調整を行い、既存のツールを使って危機の間最も脆弱な層を支援しつつ、セーフティネットを強化する措置を講じることができる。\n- 化石燃料価格の高騰は、クリーンで再生可能なエネルギーへの移行の必要性を一段と明確にしている。クリーンな再生可能エネルギーへの移行は、エネルギー安全保障を高め、気候アジェンダの達成にも資する。\n- 世界は、地球温暖化を2℃未満に抑えるという目標を達成するための軌道から大幅に逸れている。"
    },
    {
      "heading": "国際協調の必要性",
      "content": "- 低所得国や新興市場国が直面するエネルギー・食料危機、現在および将来のパンデミック、債務、開発、気候変動といった喫緊の課題に対処するには、国際協調が必要である。\n\n出典: IMF\n\n---\n\n\n References\n\n- 世界経済の回復\n- 「財政モニター」\n- 記録的債務\n\nSource: https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2022/04/20/blog-fm-govs-need-agile-fiscalpolicies-042022"
    }
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  "bullets": [
    "[Markdown version](/ja/blogs/articles/2022/04/20/blog-fm-govs-need-agile-fiscalpolicies-042022/index.md)",
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    "[Bundle manifest](/ja/blogs/articles/2022/04/20/blog-fm-govs-need-agile-fiscalpolicies-042022/bundle-manifest.json)",
    "Authors: Jean-Marc Fournier, Vitor Gaspar, Paulo Medas, Roberto Accioly Perrelli",
    "Published: April 20, 2022",
    "ワクチン接種率が上がり希望が見えてきた途端、ロシアによるウクライナ侵攻が世界経済の回復を中断させた。",
    "エネルギーや食料の価格高騰により食料不足の懸念が生じ、栄養失調や社会不安のリスクが高まっている。",
    "世界の食料価格は急騰しており、国連の食糧農業機関によれば、3月には前年同月比で33.6%値を上げた。",
    "世界の公的債務は2022年に減り、中期的には対GDP比約95%で安定すると予測される。",
    "これは、パンデミック前より11%ポイント高い水準である。",
    "2020年から2021年にかけての予期せぬ大幅インフレが債務比率の低下に寄与したが、金融政策の引き締めで公的債務の借り入れコストは増大し、財政余地は縮小し、債務の脆弱性は増す。",
    "先進国では財政赤字が減少すると予想され、政策はパンデミックに関連する支援から構造転換へとシフトしている。",
    "多くの新興市場国では財政赤字が縮小する見込みだが、国によってばらつきが大きい。",
    "低所得国では既にパンデミックの後遺症に苦しみ、戦争の波及効果で大打撃を受けているため、財政余地が非常に限られている。",
    "低所得国の約60%が、コロナ禍の持続的なダメージを被っており、債務返済危機に陥るリスクが高まっているか、すでに陥っている。",
    "家計にかかる負担を軽減し、食料安全保障を確保し、社会不安の発生を未然に防ぐために、多くの政府が国内物価の上昇抑制策を実施している。",
    "しかし、こうした措置は財政コストを増やし、世界的な需給のミスマッチを深刻化させ、国際価格にさらなる圧力をかけ、エネルギーや食料の不足につながりかねない。",
    "パンデミック前の動向と比較すると、コロナ禍により、2021年には世界全体で新たに7,000万人が極度の貧困に陥った。",
    "先進国の多くでは、家計は政府支援や雇用維持制度により保護され、過剰貯蓄が形成されたが、急速に支出へ転じた場合、インフレに拍車をかける可能性がある。",
    "食料価格上昇は、家計に占める食料支出の割合が大きい低所得国にとって特に重大であり、そのような国は国際社会の支援を必要としている。",
    "各国は最も緊急性の高い支出ニーズに重点を置き、政府収入を増やしてそれを賄うべきである。",
    "IMFは、個々の国の事情に合わせて調整した、機動的な財政戦略を推奨する。",
    "ウクライナでの戦争や対ロシア制裁の影響が最も深刻な国では、財政政策で人道危機や経済的混乱に対応する必要がある。物価や金利の上昇を踏まえ、財政支援は、最も大きな打撃を受けている層や優先分野に的を絞るべきである。",
    "成長が堅調でインフレ圧力が依然として強い国では、財政政策は支援から正常化へのシフトを継続するべきである。",
    "資金調達環境が厳しく、債務返済リスクに直面している新興市場国や低所得国では、支出に優先順位をつけ、政府収入を増加させ、脆弱性を低下させる必要がある。",
    "価格上昇の恩恵を受ける一次産品輸出国は、この機を捉えてバッファーを再構築すべきである。",
    "国際商品価格の急騰への政府対応では、最も脆弱な層の保護を優先することが重要である。重要目標のひとつは、社会の結束を保ちながら食料危機を回避することである。",
    "社会的セーフティネットが発達している国は、脆弱な層に対して的を絞った臨時現金給付を実施しつつ、国内物価を調整することが可能であり、これにより予算圧力を抑え、再生可能エネルギーへの投資など供給拡大へのインセンティブを保てる。",
    "その他の国は、より緩やかな国内物価調整を行い、既存のツールを使って危機の間最も脆弱な層を支援しつつ、セーフティネットを強化する措置を講じることができる。",
    "化石燃料価格の高騰は、クリーンで再生可能なエネルギーへの移行の必要性を一段と明確にしている。クリーンな再生可能エネルギーへの移行は、エネルギー安全保障を高め、気候アジェンダの達成にも資する。",
    "世界は、地球温暖化を2℃未満に抑えるという目標を達成するための軌道から大幅に逸れている。",
    "低所得国や新興市場国が直面するエネルギー・食料危機、現在および将来のパンデミック、債務、開発、気候変動といった喫緊の課題に対処するには、国際協調が必要である。",
    "[世界経済の回復](https://www.imf.org/en/Publications/WEO)",
    "[「財政モニター」](https://www.imf.org/en/Publications/FM/Issues/2022/04/12/fiscal-monitor-april-2022)",
    "[記録的債務](https://blogs.imf.org/2021/12/15/global-debt-reaches-a-record-226-trillion/)"
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