## 減速する世界経済成長に立ち込める不透明で暗い見通し

_IMF Blog, July 26, 2022_

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**Canonical URL:** [減速する世界経済成長に立ち込める不透明で暗い見通し](https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2022/07/26/blog-weo-update-july-2022)

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## Bibliographic details
- Authors: Pierre-Olivier Gourinchas
- Published: July 26, 2022

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### 要旨：現状と主要見通し
- 世界経済成長率（IMFベースライン予測）は、昨年の6.1％から今年は3.2%、来年は2.9%と予測される。いずれも4月の予測値からそれぞれ0.4%ポイント、0.7%ポイントの引き下げ。
- 今年第2四半期は世界GDPが縮小した。
- インフレは特に米国と主要な欧州諸国で想定以上に上昇し、世界金融環境のタイト化を招いている。
- 中国は新型コロナウイルス感染拡大とロックダウン、不動産危機の影響で予想以上に鈍化している。
- 主要3大経済（米国、中国、ユーロ圏）の失速が世界見通しを大きく下押し。

### 主要国・地域別の成長見通し（ベースライン）
- 米国：今年の成長率は2.3%、来年は1%と予測。  
- 中国：今年の成長率予測は3.3%に引き下げ（パンデミック期を除けば40年ぶりの最低値に相当）。  
- ユーロ圏：今年の成長率は2.6%、2023年は1.2%に下方改定。

### インフレ動向と修正
- 世界のインフレ率は上方改定。  
- 今年のインフレ率予想：先進国で6.6%、新興市場国・発展途上国で9.5%。  
- 上方改定幅：先進国で0.9%ポイント、 新興市場国・発展途上国で0.8%ポイント。
- 物価上昇は食料・エネルギー価格の上昇、サプライチェーンの混乱、労働市場のタイト化によるコスト圧力が背景。

### 下振れリスク（列挙）
- ウクライナ戦争に伴うロシアによる欧州へのガス供給の突如の遮断。  
- 労働市場の過度なタイト化、インフレ期待の不安定化、ディスインフレに伴う予想外のコストによりインフレ高止まりが常態化するリスク。  
- 世界の金融環境のさらなるタイト化による新興市場国・発展途上国での過剰債務の波。  
- コロナ禍の再拡大とロックダウンにより中国の成長がさらに抑制される可能性。  
- 食料・エネルギー価格の上昇が広範な食料不安と社会不安を引き起こす恐れ。  
- 地政学的な分断が世界貿易や国際協調を阻害する可能性。

### 代替（下振れ）シナリオの影響
- 例：ロシアが欧州へのガス供給を完全遮断することなどが一部実現するシナリオでは、物価上昇が進行し、世界経済成長率は今年は約2.6%、来年は2%にまで大幅に減速すると予想。  
- この成長ペースへの落ち込みは1970年以降5度しかなかった水準。  
- 上記シナリオでは、米国とユーロ圏の来年の成長率はほぼゼロとなり、その他の国々も連鎖的にマイナス影響を受ける可能性。

### 財政・金融・金融安定に関する主な示唆
- 中央銀行の最優先目標はインフレ率を中央銀行の目標値まで戻すこと。  
- 主要先進国の中央銀行は新しいデータに合わせて、IMFが4月に予想したよりも速いペースで金融政策面の支援を解除している。多くの新興市場国・発展途上国では昨年から既に金利上昇が始まっている。  
- 金融政策の引き締めは諸国間で同期化しており、その効果は来年の世界経済鈍化やインフレの減速として現れる。  
- 引き締め開始後は、インフレを制御できるまで現在の方針を堅持すべき。遅らせればさらに大きな代償が生じる可能性。

### 財政支援と債務問題
- 最も脆弱な人々への影響は対象を絞った財政支援により緩和可能。  
- 財政余力が限られる中、的を絞った支援を増税か歳出削減で補うことで、財政政策が金融政策の運営をさらに複雑化させないようにすべき。  
- 低所得国で過剰債務に陥っているかそのリスクが高い国は、10年前は20%だったのに対し、現在は60%を占める。  
- 借入コスト増加、信用フローの縮小、ドル高、成長減速により過剰債務国はさらに増加する見込み。  
- 債務の破綻処理制度は遅々として進まず、債権者間の協調的合意を得にくいことが障壁。G20の共通枠組みの最近の進展は楽観材料だが一段の改善が急務。

### 金融安定と為替・資本フロー政策
- 先進国の金利上昇は新興市場国の金融環境を顕著に引き締めている。  
- 各国は金融安定性確保のために適切なマクロプルーデンス政策を講じるべき。  
- 変動為替相場で外的ショックを吸収しきれない場合、政策当局者は為替介入や資本フロー管理措置を実施するための態勢を整えておくべき。

### 食料・エネルギー、パンデミック、気候に関する政策示唆
- 食料・エネルギー価格上昇への国内対応は、価格歪みを招かない形で最も影響を受けた人々に焦点を当てるべき。  
- 各国政府は食料とエネルギーを貯め込むのではなく、食料輸出禁止措置など世界の物価上昇を誘発する貿易障害を撤廃すべき。  
- パンデミック下では政府はワクチン接種キャンペーンを強化し、ワクチン配布のボトルネックを解消し、治療への公平なアクセスを保証すべき。  
- 気候変動緩和には排出量削減に向けた多国間の迅速な行動が必要で、グリーン移行を加速させるための投資を拡大すべき。  
- ウクライナ戦争とエネルギー価格高騰を受け、各国は応急措置として石炭など化石燃料に頼らざるを得なかったが、これらは一時的措置に留め、全体的排出量の増加につながらないよう努めるべき。  
- クリーンなグリーンエネルギーの供給を増加させる包括的で信頼性のある政策を早急に加速する必要がある。グリーンエネルギーによる自立は国家安全保障の目標と適合する。

### 結論的な提言（行動の優先順位）
- 中央銀行はインフレを目標まで戻すことを最優先とし、必要な金融政策の引き締めを継続すること。  
- 脆弱層への影響は的を絞った財政支援で緩和し、その財源は増税か歳出削減で補うことでマクロ政策運営の一貫性を保つこと。  
- 新興市場国・発展途上国ではマクロプルーデンス政策や為替・資本フロー管理の態勢整備を急ぐこと。  
- 食料・エネルギーの国際的品不足や価格高騰に対しては貿易障害を撤廃し、国内支援は効率的かつ標的化された手段で実施すること。  
- ワクチン配布と治療への公平なアクセスを確保し、パンデミック対策を強化すること。  
- グリーン移行を加速し、短期のエネルギー不足対応が中長期の排出量増加につながらないよう政策設計を行うこと。  
- 多国間協調を強化して地政学的分断のリスクを軽減し、成長見通しを改善すること。

*出典：ピエール・オリヴィエ・グランシャ、2022年7月26日の記事「減速する世界経済成長に立ち込める不透明で暗い見通し」*

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## References

- [ピエール・オリヴィエ・グランシャ](https://www.imf.org/ja/About/senior-officials/Bios/pierre-olivier-gourinchas)
- [4月の世界経済見通し（WEO）](https://www.imf.org/en/Publications/WEO/Issues/2022/04/19/world-economic-outlook-april-2022)
- [IMFのベースライン予測](https://www.imf.org/en/Publications/WEO/Issues/2022/07/26/world-economic-outlook-update-july-2022)
- [ウクライナ戦争](https://www.imf.org/en/Topics/IMF-and-Ukraine)
- [ロシアが欧州へのガス供給を完全遮断する](https://www.imf.org/ja/News/Articles/2022/07/19/blog-how-a-russias-natural-gas-cutoff-could-weigh-on-european-economies)
- [G20の債務処理のための共通枠組み](https://www.imf.org/en/About/FAQ/sovereign-debt)
- [地政学的分断](https://blogs.imf.org/2022/05/22/why-we-must-resist-geoeconomic-fragmentation-and-how/)

_Source: https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2022/07/26/blog-weo-update-july-2022_
