{
  "title": "新興市場国における民間の気候ファイナンスの規模を拡大する方法",
  "publication": "IMF Blog, October 7, 2022",
  "sourceUrl": "https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2022/10/07/how-to-scale-up-private-climate-finance-in-emerging-economies",
  "canonical": "https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2022/10/07/how-to-scale-up-private-climate-finance-in-emerging-economies",
  "overlayPath": "/ja/blogs/articles/2022/10/07/how-to-scale-up-private-climate-finance-in-emerging-economies/index.md",
  "summary": "必要不可欠な低炭素インフラプロジェクトの資金を調達するには、民間資本の規模拡大が非常に重要となる。 発展途上国においては特にそうだ",
  "sections": [
    {
      "heading": "必要な投資規模（試算）",
      "content": "- 温室効果ガスの排出を大幅に削減するために、これらの国々では全体で2030年までに毎年エネルギーインフラに少なくとも1兆ドルの投資が必要。\n- 全産業において2050年までに3～6兆ドルの投資が必要。\n- 気候変動の物理的影響に適応するために、2030年までにさらに年間1,400億ドルから3,000億ドルが必要。\n- 2050年以降は年間で5,200億ドルから1兆7,500億ドルにまで大幅に増える可能性がある（額は気候緩和策の効果に左右される）。"
    },
    {
      "heading": "現状と主要な課題",
      "content": "- 新興市場国と発展途上国における民間のサステナブルファイナンスは過去最高の2,500億ドルに達したが、投資の規模は目標に遠く及ばない。\n- 2030までに民間資金を少なくとも2倍にする必要がある。\n- 主な障害：\n  - 効果的なカーボンプライシングの欠如により、投資家のインセンティブと能力が損なわれている。\n  - 気候データや開示基準、タクソノミー、その他の整合性アプローチが不完全で一貫性がない気候関連情報アーキテクチャ。\n  - ESG投資の急速な成長にもかかわらず、ESGが気候に及ぼすメリットは依然不透明。\n  - 新興市場国・発展途上国の企業のESGスコアが先進国企業より一貫して低く、ESG特化ファンドの新興市場配分は小さい。\n  - 投資家は新興市場国・発展途上国の資産への投資リスクを過大に評価しがち。"
    },
    {
      "heading": "主要な解決策と政策オプション",
      "content": "- 気候リスクの適切な価格付け（カーボンプライシング）を整備すること。\n- 革新的な資金調達手段の開発と導入。\n- 投資家層の拡大（グローバル銀行、投資ファンド、保険会社等の機関投資家、インパクト投資家、慈善目的の資本など）。\n- 多国間開発銀行（MDB）や開発金融機関の関与拡大。\n- 気候関連情報の強化（質の高い気候データの利用可能性向上、開示基準と移行タクソノミーの採択促進）。\n- 投資ファンドの事例：大きな新興市場で機能的な債券市場がある場合、世界銀行の民間部門向け投融資機関を後ろ盾とするアムンディのグリーンボンドファンドのような仕組みが年金基金等の機関投資家を取り込む好例となる。こうした投資ファンドを複製・拡大し、低炭素プロジェクトの資金調達を促すグリーン資産の供給を拡大する必要がある。"
    },
    {
      "heading": "多国間開発銀行（MDB）の役割と資本動員",
      "content": "- 発展途上国では不可欠な低炭素プロジェクトの資金調達でMDBの役割が重要。\n- MDBを通じてより多くの気候資金を提供するための第一歩：\n  - 多国間開発銀行の資本基盤を増強すること。\n  - 透明なガバナンスと経営監督に支えられた民間部門とのパートナーシップを通じてリスク選好アプローチを見直すこと。\n- 期待される効果：\n  - MDBは現在新興市場国・開発途上国に対する気候資金コミットメントの約1.8％を占めるに過ぎないエクイティ・ファイナンスの活用を拡大できる。\n  - MDBによる出資はさらに多くの民間資金を呼び込む可能性がある。現在、民間資金は多国間開発銀行が自ら投入する資金の約1.2倍にとどまっている。"
    },
    {
      "heading": "移行タクソノミーと炭素集約型産業向けの配慮",
      "content": "- 移行タクソノミーやその他の整合性アプローチの策定は重要なツール。\n  - 長期的な排出削減を可能にする金融資産を特定する。\n  - 企業の排出削減目標に向けた移行を奨励する。\n- 技術面およびコスト面の制約で排出削減が容易でない産業（セメント、鉄鉱、化学、重輸送など）に対するイノベーション支援が不可欠。\n  - こうした炭素集約型産業は排出削減ポテンシャルが大きく、投資家から遠ざけられないようにし、長期的なカーボンインパクト削減のインセンティブを付与することが重要。"
    },
    {
      "heading": "IMFの役割と新設トラスト",
      "content": "- IMFは以下の方法で支援を拡大している：\n  - 新設の「強靭性・持続可能性トラスト」などを通じて、低コストの長期資金を提供し、各国の気候変動や長期構造的課題に対する強靭性構築を支援する。\n    - IMFは総額400億ドルの資金提供を約束している。\n    - バルバドスおよびコスタリカとの間で最初の2プログラムに関する職員レベルの合意に達している。\n    - このトラストにより、気候ファイナンスのための公的・民間投資の呼び込みが可能になると期待される。\n  - 魅力的な投資環境を整備するために、質の高い気候データの利用可能性を高め、開示基準と移行タクソノミーの採択を促進している。\n  - 金融システムグリーン化のためのネットワークやその他の国際機関を通じて気候情報アーキテクチャの強化に貢献し、カーボンプライシングを含む新興市場国と発展途上国の気候政策を支援している。\n  - 民間の気候ファイナンスの拡大を確実にするために可能な限りパートナーを巻き込み、解決策を推進していく方針。\n\n出典: 新興市場国における民間の気候ファイナンスの規模を拡大する方法（IMF）\n\n---\n\n\n References\n\n- 一貫性のない気候関連情報アーキテクチャ\n- 強靭性・持続可能性トラスト\n\nSource: https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2022/10/07/how-to-scale-up-private-climate-finance-in-emerging-economies"
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    "Authors: Torsten Ehlers, Charlotte Gardes-Landolfini, Fabio Natalucci, Prasad Ananthakrishnan",
    "Published: October 7, 2022",
    "温室効果ガスの排出を大幅に削減するために、これらの国々では全体で2030年までに毎年エネルギーインフラに少なくとも1兆ドルの投資が必要。",
    "全産業において2050年までに3～6兆ドルの投資が必要。",
    "気候変動の物理的影響に適応するために、2030年までにさらに年間1,400億ドルから3,000億ドルが必要。",
    "2050年以降は年間で5,200億ドルから1兆7,500億ドルにまで大幅に増える可能性がある（額は気候緩和策の効果に左右される）。",
    "新興市場国と発展途上国における民間のサステナブルファイナンスは過去最高の2,500億ドルに達したが、投資の規模は目標に遠く及ばない。",
    "2030までに民間資金を少なくとも2倍にする必要がある。",
    "主な障害：",
    "気候リスクの適切な価格付け（カーボンプライシング）を整備すること。",
    "革新的な資金調達手段の開発と導入。",
    "投資家層の拡大（グローバル銀行、投資ファンド、保険会社等の機関投資家、インパクト投資家、慈善目的の資本など）。",
    "多国間開発銀行（MDB）や開発金融機関の関与拡大。",
    "気候関連情報の強化（質の高い気候データの利用可能性向上、開示基準と移行タクソノミーの採択促進）。",
    "投資ファンドの事例：大きな新興市場で機能的な債券市場がある場合、世界銀行の民間部門向け投融資機関を後ろ盾とするアムンディのグリーンボンドファンドのような仕組みが年金基金等の機関投資家を取り込む好例となる。こうした投資ファンドを複製・拡大し、低炭素プロジェクトの資金調達を促すグリーン資産の供給を拡大する必要がある。",
    "発展途上国では不可欠な低炭素プロジェクトの資金調達でMDBの役割が重要。",
    "MDBを通じてより多くの気候資金を提供するための第一歩：",
    "期待される効果：",
    "移行タクソノミーやその他の整合性アプローチの策定は重要なツール。",
    "技術面およびコスト面の制約で排出削減が容易でない産業（セメント、鉄鉱、化学、重輸送など）に対するイノベーション支援が不可欠。",
    "IMFは以下の方法で支援を拡大している：",
    "[一貫性のない気候関連情報アーキテクチャ](https://blogs.imf.org/2022/08/23/achieving-net-zero-emissions-requires-closing-a-data-deficit/)",
    "[強靭性・持続可能性トラスト](https://www.imf.org/en/Topics/Resilience-and-Sustainability-Trust)"
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