## 利上げ、戦争、中国減速という3重の逆風に向かうアジア

_IMF Blog, October 13, 2022_

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**Canonical URL:** [利上げ、戦争、中国減速という3重の逆風に向かうアジア](https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2022/10/13/asia-sails-into-headwinds-from-rate-hikes-war-and-china-slowdown)

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## Bibliographic details
- Authors: Krishna Srinivasan, Shanaka J Peiris
- Published: October 13, 2022

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### 概要と主要メッセージ
- IMFによるアジア太平洋地域の成長率予測は、2022年は4.0%、2023年は4.3%に下方改定され、過去20年間の平均成長率である5.5%を大きく下回っている。
- アジアの鈍化は次の「3重の逆風」を反映している。
  - 第1の逆風：金融環境の急激なタイト化（主要先進国の利上げ継続による借入コスト上昇、急速な為替相場の下落のリスク）。
  - 第2の逆風：ロシアのウクライナ侵攻（欧州経済の急減速による外需縮小）。
  - 第3の逆風：中国の厳格なゼロコロナ政策とロックダウン（不動産事業の混乱を含む急速な成長鈍化）。

### 地域・国別の成長見通し（抜粋）
- 中国
  - 第2四半期の成長率はほぼゼロ。
  - 今年全体の成長率は3.2%と見込み、来年は4.4%に加速する予測（パンデミック関連規制の段階的緩和を仮定）。
- 日本
  - 今年の成長率は1.7%。
  - 来年は外需低迷により1.6%に減速と予想。
- 韓国
  - 2022年は第2四半期の強い成長により2.6%に上方改定。
  - 2023年は国外からの逆風を受けて2%に下方改定。
- インド
  - 2022年は6.8%成長、2023年は6.1%成長と予測。
- 東南アジアとその他
  - ベトナム：2022年は7%成長、2023年は「わずかな鈍化」を見込む。
  - フィリピン：今年の成長率は6.5%。
  - インドネシアとマレーシア：今年は5%超の成長見込み。
  - カンボジアとタイ：外国人観光客の回復により2023年に成長加速の公算。
  - ミャンマー：クーデターとパンデミックによる深刻な景気後退で、今年の成長率は低水準と予想。
  - スリランカ：深刻な経済危機が継続。ただし、当局はIMF職員との合意に達した。
  - バングラデシュ：ウクライナ戦争と一次産品価格上昇が回復を鈍らせ、当局はIMFの支援プログラムと新しい強靭性・持続可能性トラストへのアクセスを要請。
  - 高債務国や借り換えリスク国（モルディブ、ラオス、パプアニューギニア、モンゴルなど）は困難な局面に直面。
  - 太平洋諸島国：今年は0.8%から来年には4.2%へ力強い回復を予測（旅行規制緩和の恩恵）。

### インフレと為替動向
- インフレ動向
  - 国際的な食料・エネルギー価格高騰、通貨下落、産出量ギャップの縮小が重なり、多くのアジア諸国でインフレは中央銀行の目標を超過。
  - コアインフレ率（食品・エネルギーを除く）も上昇しており、インフレ期待と賃金の影響で高止まりが長引く可能性がある。
- 為替
  - FRBの利上げと継続姿勢により、ほぼ全ての通貨に対してドル高が進行。
  - アジア新興国の年初来の通貨下落率は「5%から10%」が大半で、日本円の下落率は「20%を超えた」。
  - 最近の通貨下落はアジア全域のコアインフレに波及。

### 分配への影響
- 食料・エネルギー価格急騰により生活費が急増。
- 食料・エネルギーが可処分所得に占める割合が大きい低所得世帯では、実質所得が特に深刻な影響を受けるリスク。

### 政策提言と対応策
- 金融政策
  - 中央銀行は、インフレが目標へ持続的に回帰するまで着実に政策引き締めを継続する必要がある。
- 為替・マクロプルーデンス政策
  - 為替レートはファンダメンタルズや国外金融政策決定を反映して調節されるべき。
  - ただし、世界的ショックが急激な借入コスト上昇や金融安定性の脅威、中央銀行のインフレ期待安定化能力の損失をもたらす場合、十分な準備金がある国は為替介入を含むポリシーミックスを検討しうる。
  - 各国は流動性バッファーの強化を早急に検討し、適格国はIMFに予防的融資へのアクセスを求める選択肢がある。
- 財政政策
  - 過去15年間でアジアの債務は先進国と中国を中心に著しく増加（パンデミック中に加速）。
  - 財政は、金融政策と足並みを揃えつつ段階的な引き締めを継続し、公的債務を安定させる中期的目標に焦点を定めるべき。
  - 脆弱な人々への支援は的を絞った一時的措置とし、高債務国では予算内で実施し財政健全化の道を維持する必要あり。
  - 信頼に足る中期的財政枠組みの維持が不可欠。
- 中長期の復旧と構造対策
  - パンデミックと戦争による損害の修復（企業の高いレバレッジ、教育機会の喪失への即時救済措置）が重要。教育機会の喪失は人的資本を喪失させうるため早急な対応が必要。
  - 地政学的分断を拡大させず、貿易を通じた成長を確保するためには強力な国際協調が必要。
  - アジアの潜在的生産能力向上と気候危機対処のために大胆な構造改革が急務。

*出典: クリシュナ・スリニバーサン, シャナカ・ジャヤナス（ジェイ）・ピーリス, 2022年10月13日*

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## References

- [ベトナム](https://www.imf.org/en/News/Articles/2022/08/26/CF-Vietnam-bucks-Asias-Downbeat-Growth)
- [IMF職員との合意](https://www.imf.org/en/News/Articles/2022/09/01/pr22295-imf-reaches-staff-level-agreement-on-an-extended-fund-facility-arrangement-with-sri-lanka)
- [強靭性・持続可能性トラスト](https://www.imf.org/en/Topics/Resilience-and-Sustainability-Trust)
- [地政学的な分断](https://www.imf.org/ja/Blogs/Articles/2022/05/22/blog-why-we-must-resist-geoeconomic-fragmentation)

_Source: https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2022/10/13/asia-sails-into-headwinds-from-rate-hikes-war-and-china-slowdown_
