## 隠れ債務は経済に害を及ぼす。情報開示法の充実化でその影響を軽減しうる

_IMF Blog, April 2, 2024_

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**Canonical URL:** [隠れ債務は経済に害を及ぼす。情報開示法の充実化でその影響を軽減しうる](https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2024/04/02/hidden-debt-hurts-economies-better-disclosure-laws-can-help-ease-the-pain)

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## Bibliographic details
- Authors: Alissa Ashcroft, Karla Vasquez, Rhoda Weeks-Brown
- Published: April 2, 2024

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### 概要と問題意識
- 隠れ債務とは、政府が支払い義務を負うが、国民やその他の債権者には開示されていない債務を指す。
- 隠れ債務は公式バランスシートから外れていることが多いが、全世界で「１兆ドル」にのぼるとの一部試算がある。
- 世界の公的債務は「91兆ドル」を上回る規模にあり、隠れ債務は特に低所得国で脅威を増している。低所得国は毎年の借り換えニーズがここ数年で3倍に増加している。
- 金利上昇と経済成長の鈍化が同時に進む中、正確な債務情報の欠如は説明責任を損ない、腐敗リスクを高める。

### 調査の枠組みと主要発見
- IMFの新たな論文「公的債務透明性の法的基礎：法律と グッドプラクティスの整合を図る」は、60か国を対象に国内法の脆弱性や抜け穴を調査した。
- 本研究（2023年7月発表の論文を土台とする）で示された主要な発見：
  - 調査対象国の半数を下回る国が、債務管理と財政報告を義務付ける法律を有している。
  - 透明性を促進する重要な法的機能である融資レベルの情報開示を義務付けている国は4分の1以下である。
  - 隠れ債務を許す国内法上の4つの特筆すべき脆弱性を特定した：公的債務の定義の狭さ、開示の法的要件の不十分さ、公的債務契約の守秘義務条項、および監督不行き届き。

### 法的脆弱性の詳細
- 定義
  - 多くの国で公的債務の定義が狭く、複数の形態の公的債務が監督から漏れている。
  - IMFは、公的債務の定義を幅広く包括的なものとすることを推奨している。例として、延滞、デリバティブやスワップ、サプライヤーズクレジット、保証引受、融資や有価証券などを網羅すべきとされる。
  - 定義には、予算外資金、公的信託基金（例えば年金基金など）、特別目的事業体も含めるべきである。
  - 優良例としてエクアドル（2020年の法改革で1年未満の有価証券や国債などの短期資金調達手段を含めるようにした）が挙げられる。その他にガーナ、ジャマイカ、ルワンダ、タイ、ベトナムの法的定義が優良例として示されている（複数の種類の債券を包含する定義）。

- 開示
  - 世界的に債務の開示に関する法的要件が不十分である。
  - 債務データを政策分析、透明性、説明責任のために適時かつ適切な方法で報告する明確な要件を法律で定めることが重要である。
  - ベナン、ケニア、ルワンダは、報告に関する強力な法律を備え、公的債務の報告要件と報告のタイムフレームの両方を規定している。

- 守秘義務
  - 公的債務契約における守秘義務は透明性の直接的な妨げとなる。
  - 世界的に公的債務の守秘義務を規制（および制限）する法律はほとんどないため、政策当局者に幅広い裁量が与えられている。
  - 現在の債務関連の国際基準やガイドラインは、守秘義務の問題への対処について限られたガイダンスしか提供していない。
  - IMFは、開示の例外や守秘義務の範囲を法律で厳密に規定することを推奨する。立法府による監督や行政や司法による救済などのセーフガード措置も法律に明記すべきである。
  - 立法府や議会による機密情報の監督を認めている法律の例として日本、モルドバ、ポーランドが挙げられる。

- 監督
  - 立法府や最高監査機関（中央政府の監査機関）による監督のガバナンスが効果的でない場合、開示が阻害される可能性がある。
  - 立法府は国民に代わって公的債務を監視・精査できること、そして高度に専門的な報告書を読み理解する人員を備えることが必要である。
  - 委員会制（予算委員会、公会計委員会など）により議員間の専門化が可能となる例がある。米国では、財務長官は議会全体ではなく、下院の歳入委員会と上院の財政委員会というふたつの特定委員会に対して、年間公的債務報告書を提出するよう法律により義務付けられている。
  - IMFは、法律により最高監査機関に対して、政府の債務と債務操作を監視するのに必要な権限と権力を与えることを推奨する。

### 優良事例（法律・制度面）
- エクアドル：2020年の法改革で短期資金調達手段（1年未満の有価証券や国債等）を債務計算と統計に含めるようにした。
- ベナン、ケニア、ルワンダ：報告要件と報告タイムフレームを規定する強力な法律を整備。
- 日本、モルドバ、ポーランド：立法府や議会による機密情報の監督を認める法律の例。
- その他、ガーナ、ジャマイカ、ルワンダ、タイ、ベトナム：複数の種類の債券を包含する法的定義を採用。

### IMFの推奨と役割
- 法整備に関する推奨（要点）
  - 公的債務の定義を幅広く包括的にする。
  - 債務データの報告を法律で明確に義務付け、報告のタイムフレームを規定する。
  - 守秘義務の範囲や開示の例外を法律で厳密に規定し、立法府の監督や司法救済などのセーフガードを明記する。
  - 最高監査機関に政府の債務と債務操作を監視する権限と権力を法律で与える。
- IMFの役割
  - 債務透明性はIMFの取り組みにとって不可欠であり、隠れ債務や不透明な債務形態はIMFの中核的役割を果たすことを困難にする。
  - IMFは技術支援を通じて各国に債務透明性の改善を直接支援し、IMFプログラムを通じた関与で課題に対処している。
  - 新しく複雑な資金調達形態（例：ローン担保証券）や守秘義務契約により、IMFが国の債務を正確に評価し経済回復を支援することが困難になる事例がある。

### 結論と政策的要請
- しっかりと設計された法律は、債務を隠すことを困難にする。
- 透明性の確保は明白な恩恵をもたらすにもかかわらず、法整備は不十分である。
- 各国と国際パートナーは、国内の法的枠組みを改善するための改革を推し進めるべきである。そうすることにより、債務者や正当な債権者、システム全体が幅広く恩恵を受ける。
- あらゆる手を尽くすことが、かつてないほどに重要となっている。

*出典: 隠れ債務は経済に害を及ぼす。情報開示法の充実化でその影響を軽減しうる*

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## References

- [91兆ドル](https://www.imf.org/en/Blogs/Articles/2023/09/13/global-debt-is-returning-to-its-rising-trend)
- [3倍に増加](https://www.imf.org/en/Blogs/Articles/2024/01/24/how-to-ease-rising-external-debt-service-pressures-in-low-income-countries)
- [「公的債務透明性の法的基礎：](https://www.imf.org/en/Publications/WP/Issues/2024/02/09/The-Legal-Foundations-of-Public-Debt-Transparency-Aligning-the-Law-with-Good-Practices-544450)
- [論文](https://www.imf.org/en/Publications/Policy-Papers/Issues/2023/07/28/Making-Debt-Public-Debt-Ongoing-Initiatives-and-Reform-Options-537306)

_Source: https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2024/04/02/hidden-debt-hurts-economies-better-disclosure-laws-can-help-ease-the-pain_
