## 急成長を遂げる2兆ドルのプライベートクレジット市場、監視の強化が必要

_IMF Blog, April 8, 2024_

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**Canonical URL:** [急成長を遂げる2兆ドルのプライベートクレジット市場、監視の強化が必要](https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2024/04/08/fast-growing-usd2-trillion-private-credit-market-warrants-closer-watch)

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## Bibliographic details
- Authors: Charles Cohen, Caio Ferreira, Fabio Natalucci, Nobuyasu Sugimoto
- Published: April 8, 2024

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### 概要
- 投資ファンドなどの専門的なノンバンク金融機関が企業の借り手に融資を行うプライベートクレジット市場は、昨年、資産および出資約束金が世界全体で2.1兆ドルを超えた。
- この約4分の3が米国におけるものであり、米国ではその市場シェアが、シンジケートローンや高利回り債のシェアに近づきつつある。
- 市場は約30年前に出現し、スピード、柔軟性、配慮が借り手にとって価値を持つことにより、ここ数年で急速に成長した。
- 年金基金や保険会社などの機関投資家が、流動性は乏しくとも、より高いリターンと低いボラティリティが魅力のファンドに投資してきた。

### 同報告で特定された主要な脆弱性と観察結果
- 借り手の特性と返済負担
  - プライベートクレジットを利用する企業は、レバレッジドローンや公開債券を利用する企業よりも規模が小さく、多くの負債を抱えている傾向がある。
  - 最近の指標金利の上昇を受けて、借り手の3分の1以上が現在、経常利益を上回る利払いコストを抱えていることがわれわれの分析で明らかになっている。
- 審査基準の緩みと競争
  - 急速な成長により、大規模な取引で銀行との競合が激化し、プライベートクレジット提供者に資本支出を促す圧力となり、融資審査基準とコベナンツ（財務制限条項）の緩みにつながっている。監視当局はすでにその兆候を指摘している。
- バリュエーションと透明性の欠如
  - プライベート市場のローンはめったに取引されず、市場価格で評価できない。多くは四半期に一度リスクモデルで評価され、古く主観的なバリュエーションに基づく恐れがある。
  - 我々の比較分析では、プライベートクレジット資産の方が信用の質が低いにもかかわらず、ストレス時に価格の落ち込みが小さいことが示されている。
- レバレッジの層化とデータ不足
  - 表面的にはプライベート・クレジット・ファンドのレバレッジは低いが、データ不足のためにエコシステム内に重層的なレバレッジが隠れている可能性が懸念されている。
  - レバレッジはファンド自身だけでなく、これらのファンドの投資家や借り手によってもかけられている。
- 相互連関性と集中化リスク
  - 全体として銀行にはプライベートクレジットへの重要なエクスポージャーはないように思われるが、連邦準備制度は米国におけるプライベートクレジットの借入額合計がおよそ2000億ドル未満であり、米国の銀行資産の1パーセントに満たないと見積もっている。
  - ただし、このセクターへのエクスポージャーが一部の銀行に集中している可能性がある。
  - 一部の限られた年金基金および保険会社がプライベートクレジットの分野に深く入り込み、これらの流動性の低い資産のシェアが著しく高まっている。プライベートエクイティ企業傘下の生命保険会社も含まれる。
- 個人投資家向けファンドと流動性リスク
  - プライベート・クレジット・ファンドは長期的な資本ロックアップを用いて償還を制約しているが、個人投資家をターゲットとする新しいファンドは償還リスクがそれより高い可能性がある。
  - 流動性管理ツール（ゲート条項や一定の償還期間など）はリスクを軽減するが、深刻なランオフ・シナリオでテストされていない。

### 潜在的なシステミック影響とシナリオ
- 増大する脆弱性は、現時点ではより広範な金融セクターにシステミックリスクをもたらさないとしても、成長が続けば金融システム全体へ影響を及ぼす可能性がある。
- 深刻な景気後退シナリオでは次のような連鎖が想定される：
  - 信用の質が急激に悪化し、債務不履行や多額の損失が発生する。
  - 不透明性により損失評価が困難になり、銀行はプライベート・クレジット・ファンドへの貸付を制限する可能性がある。
  - 個人投資家向けファンドが多額の償還に直面し、プライベート・クレジット・ファンドとその機関投資家は流動性逼迫を経験する恐れがある。
  - 保険会社や年金基金が流動性の高い資産を売却せざるを得なくなり、相互連関性により公開市場にも影響が及ぶ可能性がある。
- 深刻なデータ不足が、金融市場および機関全体にわたる脆弱性の監視を困難にし、政策当局と投資家による適切なリスク評価に遅れが生じる恐れがある。

### 政策的含意と勧告
- 総論：この市場のリスクを監視し、評価するために、今以上に慎重な規制および監督の姿勢が不可欠である。
- 具体的勧告（箇条書きは原文に準拠）
  - 当局は、監視とリスク管理、レバレッジ、相互連関性、エクスポージャーの集中に重点を置き、プライベートクレジットに対するより積極的な監督および規制アプローチを検討しなくてはならない。
  - 当局は、データ不足に対処し、リスク評価を金融セクター間でより一貫性のあるものとするために、業種や国境を越えた協力を強化すべきである。
  - 規制当局者は、プライベートクレジットの成長およびその金融安定性への影響をより適切に監視するために、報告基準とデータ収集を改善する必要がある。
  - 証券規制当局者は流動性に細心の注意を払い、プライベート・クレジット・ファンドにおけるリスクを管理しなくてはならない。特に、高い償還リスクに直面する可能性がある個人投資家向けファンドについてこれが言える。
  - 規制当局者は、金融安定理事会（FSB）と証券監督者国際機構（IOSCO）の商品設計と流動性管理に関する勧告を実践すべきである。

*本ブログ記事は、2024年4月「国際金融安定性報告書」の第2章「プライベートクレジットの増加とそのリスク」に基づいている。*

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## References

- [最近の報告書](https://www.imf.org/en/Publications/global-financial-stability-notes/Issues/2023/12/13/Private-Equity-and-Life-Insurers-541437)

_Source: https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2024/04/08/fast-growing-usd2-trillion-private-credit-market-warrants-closer-watch_
