{
  "title": "ディスインフレが減速し政策の不確実性が高まる中で世界経済は着実に成長",
  "publication": "IMF Blog, July 16, 2024",
  "sourceUrl": "https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2024/07/16/global-growth-steady-amid-slowing-disinflation-and-rising-policy-uncertainty",
  "canonical": "https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2024/07/16/global-growth-steady-amid-slowing-disinflation-and-rising-policy-uncertainty",
  "overlayPath": "/ja/blogs/articles/2024/07/16/global-growth-steady-amid-slowing-disinflation-and-rising-policy-uncertainty/index.md",
  "summary": "主要国は足並みが揃いつつあるが、世界の中期的な見通しは依然低迷している。",
  "sections": [
    {
      "heading": "概要と主要メッセージ",
      "content": "- IMFの世界経済成長率の予測は、今年については3.2%のまま据え置かれ、来年については3.3%に若干引き上げられている。\n- 主要先進国の成長率は、需給ギャップが縮小する中で収斂しつつある。\n- アジアの新興市場国が世界経済の主な原動力であり、インドと中国の成長率は上方改定されたが、5年先の見通しは依然低迷している。\n- 中国の成長率は、2029年までに現在のペースを大きく下回る3.3%にまで減速すると予測されている。"
    },
    {
      "heading": "成長動向の詳細",
      "content": "- 米国: 2023年に好調だったが、労働市場を中心に冷え込みの兆候が次第に見られるようになっている。\n- ユーロ圏: 昨年はほぼ横ばいの成長だったが、景気が上向くと見込まれている。\n- アジア新興市場: 世界全体の成長のほぼ半分を占める。インドと中国の上方改定が寄与している一方、アジア勢の勢いの衰えが中期見通しを制約している。"
    },
    {
      "heading": "インフレ（ディスインフレ）見通しと要因",
      "content": "- 世界のインフレ率の見通し: 昨年の6.7%から今年は5.9%に低下すると予測している。\n- 主因: 世界の総合インフレ率のショック（主にエネルギー・食料価格）が急上昇とその後の低下に重要な役割を果たした。\n- しかし、エネルギー・食料価格が多くの国でパンデミック前の水準にほぼ戻ったにもかかわらず、全体的なインフレ率は依然高めに推移している。\n- 理由の一つ: 財の価格がサービスと比較して高止まりしている。パンデミック初期の財の供給制約と刺激された需要の遺産により、サービスの相対的需要とそれに伴う労働需要が増大し、サービス価格と賃金に上昇圧力がかかっている。\n- 実態: サービス価格と賃金の上昇がディスインフレの軌道に関する主要な懸念であり、多くの国で実質賃金はパンデミック前の水準に近づいている。\n- リスク: 財のインフレ率の低下がさらに進まない限り、サービス価格と賃金の上昇により全体的なインフレ率は望ましい水準を上回って推移する可能性がある。これは追加のショックがなくてもソフトランディングにとって重大なリスクとなる。"
    },
    {
      "heading": "短期的な下振れリスク（2点）",
      "content": "- 第1のリスク:\n  - 先進国でディスインフレにさらなる課題が生じる場合、中央銀行（米連邦準備制度理事会を含む）が借入コストをさらに長い間高い水準で維持する可能性がある。\n  - その結果、ドルの上昇圧力が高まり、新興市場国と発展途上国に有害な波及効果が及び、全体的な成長を危険にさらす恐れがある。\n- 第2のリスク（財政上の課題）:\n  - 財政の悪化により、多くの国がパンデミック前に予測されていたよりも脆弱になっている。\n  - 最優先課題は、最も脆弱な層を保護しつつ、段階的かつ信頼ある形でバッファーを再構築することである。\n  - バッファー強化により、クライメート・トランジションや国家安全保障、エネルギー安全保障といった新たな支出ニーズに対応するためのリソースを確保できる。\n  - 現状の計画された財政健全化は多くの国で不十分であり、特に米国のような完全雇用下で債務の対GDP比を上昇させ続ける財政スタンスは国内外にとってリスクである。\n  - 米国の短期資金調達への依存度が高まっていることも憂慮すべき点として指摘されている。\n  - 債務増大、成長鈍化、赤字拡大の環境では、国債スプレッドの拡大や金融安定性リスクが生じやすい。"
    },
    {
      "heading": "貿易、対外収支、政策の選択",
      "content": "- 対外収支の主決定要因は、国民貯蓄や国内投資、グローバルな資本利益率といったマクロ経済的要因である。\n- 過度の対外不均衡がある場合、貿易制限措置は根本的原因への対処としてコストが大きく非効果的である。\n- 貿易措置は選択肢に含まれるが、国際貿易はゼロサムゲームではなく、こうした措置は多国間の枠組みの中で明確に特定された歪みを修正する目的で抑制的に利用すべきである。\n- 懸念: 多くの国で「我が道を行く」傾向が増え、一方的な関税や産業政策措置が導入されており、それらはWTOのルールとの整合性に疑いがある。こうした動きは貿易と資源配分を歪め、報復措置を招き、成長を弱め、生活水準を低下させ、グローバル課題への協調を困難にする可能性がある。"
    },
    {
      "heading": "政策提言と中期的な改善策",
      "content": "- 国内および各国間でのより効率的な資源配分、教育機会とチャンスの平等の向上、イノベーションの加速とグリーン化、政策枠組みの強化に集中すべきである。\n- 財政面では、最も脆弱な層を保護しつつ段階的かつ信頼できる形でバッファーを再構築することを最優先とするべきである。\n- 貿易政策は多国間協力の枠組みを重視し、明確に特定された歪みを是正する目的で抑制的に利用する。"
    },
    {
      "heading": "結論",
      "content": "- 最新のWEO改訂見通しではリスクは概ねバランスが取れているとされるが、ディスインフレの鈍化と財政・貿易分野の不確実性が短期的な下振れリスクを高めている。\n- ブレトンウッズの80年が示すように、建設的な多国間協力が引き続き安全で豊かな経済を実現する唯一の方法である。\n\nCredit IMF Photo\n\n---\n\n\n References\n\n- 有害な波及効果\n- IMFのもの\n- 以前に強調した\n- 金融安定性に対するリスク\n- 産業政策措置\n- マクロ経済的な原因\n\nSource: https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2024/07/16/global-growth-steady-amid-slowing-disinflation-and-rising-policy-uncertainty"
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    "Authors: Pierre-Olivier Gourinchas",
    "Published: July 16, 2024",
    "IMFの世界経済成長率の予測は、今年については3.2%のまま据え置かれ、来年については3.3%に若干引き上げられている。",
    "主要先進国の成長率は、需給ギャップが縮小する中で収斂しつつある。",
    "アジアの新興市場国が世界経済の主な原動力であり、インドと中国の成長率は上方改定されたが、5年先の見通しは依然低迷している。",
    "中国の成長率は、2029年までに現在のペースを大きく下回る3.3%にまで減速すると予測されている。",
    "米国: 2023年に好調だったが、労働市場を中心に冷え込みの兆候が次第に見られるようになっている。",
    "ユーロ圏: 昨年はほぼ横ばいの成長だったが、景気が上向くと見込まれている。",
    "アジア新興市場: 世界全体の成長のほぼ半分を占める。インドと中国の上方改定が寄与している一方、アジア勢の勢いの衰えが中期見通しを制約している。",
    "世界のインフレ率の見通し: 昨年の6.7%から今年は5.9%に低下すると予測している。",
    "主因: 世界の総合インフレ率のショック（主にエネルギー・食料価格）が急上昇とその後の低下に重要な役割を果たした。",
    "しかし、エネルギー・食料価格が多くの国でパンデミック前の水準にほぼ戻ったにもかかわらず、全体的なインフレ率は依然高めに推移している。",
    "理由の一つ: 財の価格がサービスと比較して高止まりしている。パンデミック初期の財の供給制約と刺激された需要の遺産により、サービスの相対的需要とそれに伴う労働需要が増大し、サービス価格と賃金に上昇圧力がかかっている。",
    "実態: サービス価格と賃金の上昇がディスインフレの軌道に関する主要な懸念であり、多くの国で実質賃金はパンデミック前の水準に近づいている。",
    "リスク: 財のインフレ率の低下がさらに進まない限り、サービス価格と賃金の上昇により全体的なインフレ率は望ましい水準を上回って推移する可能性がある。これは追加のショックがなくてもソフトランディングにとって重大なリスクとなる。",
    "第1のリスク:",
    "第2のリスク（財政上の課題）:",
    "対外収支の主決定要因は、国民貯蓄や国内投資、グローバルな資本利益率といったマクロ経済的要因である。",
    "過度の対外不均衡がある場合、貿易制限措置は根本的原因への対処としてコストが大きく非効果的である。",
    "貿易措置は選択肢に含まれるが、国際貿易はゼロサムゲームではなく、こうした措置は多国間の枠組みの中で明確に特定された歪みを修正する目的で抑制的に利用すべきである。",
    "懸念: 多くの国で「我が道を行く」傾向が増え、一方的な関税や産業政策措置が導入されており、それらはWTOのルールとの整合性に疑いがある。こうした動きは貿易と資源配分を歪め、報復措置を招き、成長を弱め、生活水準を低下させ、グローバル課題への協調を困難にする可能性がある。",
    "国内および各国間でのより効率的な資源配分、教育機会とチャンスの平等の向上、イノベーションの加速とグリーン化、政策枠組みの強化に集中すべきである。",
    "財政面では、最も脆弱な層を保護しつつ段階的かつ信頼できる形でバッファーを再構築することを最優先とするべきである。",
    "貿易政策は多国間協力の枠組みを重視し、明確に特定された歪みを是正する目的で抑制的に利用する。",
    "最新のWEO改訂見通しではリスクは概ねバランスが取れているとされるが、ディスインフレの鈍化と財政・貿易分野の不確実性が短期的な下振れリスクを高めている。",
    "ブレトンウッズの80年が示すように、建設的な多国間協力が引き続き安全で豊かな経済を実現する唯一の方法である。",
    "[有害な波及効果](https://www.imf.org/en/Blogs/Articles/2022/10/14/how-countries-should-respond-to-the-strong-dollar)",
    "[IMFのもの](https://www.imf.org/en/Blogs/Articles/2023/10/10/resilient-global-economy-still-limping-along-with-growing-divergences)",
    "[以前に強調した](https://www.imf.org/en/Blogs/Articles/2024/01/30/global-economy-approaches-soft-landing-but-risks-remain)",
    "[金融安定性に対するリスク](https://www.imf.org/en/Blogs/Articles/2024/03/28/the-fiscal-and-financial-risks-of-a-high-debt-slow-growth-world)",
    "[産業政策措置](https://www.imf.org/en/Blogs/Articles/2024/04/12/industrial-policy-is-back-but-the-bar-to-get-it-right-is-high)",
    "[マクロ経済的な原因](https://www.imf.org/en/Blogs/Articles/2024/07/12/emerging-markets-show-resilience-despite-global-monetary-tightening)"
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