## 低成長の世界は不平等で不安定な世界

_IMF Blog, July 23, 2024_

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**Canonical URL:** [低成長の世界は不平等で不安定な世界](https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2024/07/23/a-low-growth-world-is-an-unequal-unstable-world)

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## Bibliographic details
- Authors: Kristalina Georgieva
- Published: July 23, 2024

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### 現状の要約と問題提起
- 世界経済は低速走行から抜け出せない状態にあり、貧困や格差との闘いが大きな打撃を受けかねない。
- IMFの最新の「世界経済見通し（WEO）改訂版」によれば、世界経済の成長率は今年は3.2%、2025年は3.3%であり、今世紀に入ってからパンデミックまでの平均である3.8%を下回っている。
- 中期的な成長見通しも数十年ぶりの低い水準で低迷している。
- パンデミック後、極度の貧困は増加に転じ、世界の飢餓が急増し、各国間の格差の長期的な縮小が失速している。
- 景気停滞が4年以上にわたって続くと、各国内における所得格差が約20%拡大する傾向が示唆されている。

### 分析 — 低成長が格差を拡大するメカニズム
- 低成長期には雇用創出と賃金の伸びが低迷し、構造的失業が増加する。
- 国全体の所得に占める労働者分配の割合が低下することで、所得分布の上位層と下位層の格差が拡大する。
- 財政余地の制約がこれらの動きを加速させる。
- 経済統合や技術の進歩から取り残される層が増えると、不満が高まり得る。

### 政策優先事項（3分野）
- 包摂的成長の促進
  - 生産性停滞が過去数十年の成長低下の大半を占める要因であると指摘。
  - 労働と資本が最も活力のある企業に流れるよう、競争促進と金融アクセス改善を行うことが中期的な成長活性化につながる。
  - 女性など多くの人々を労働力に組み入れることが、高齢化による成長の足かせを打ち消す手段となる。
  - 開かれた貿易は成長と雇用の原動力であり、過去40年間で1人当たり実質所得は倍増、10億人以上が極度の貧困から脱出、同時期に貿易の対GDP比は1.5倍に増加した点を強調。ただし、恩恵の公平な分配が重要である。

- 人中心の財政政策
  - 多くの国が深刻な財政圧力に直面しており、発展途上国では支出ニーズの拡大と債務返済コストの上昇が同時に進行している。
  - 漸進的で人々に焦点を当てた財政政策により、歳入拡大、ガバナンス改善、社会プログラムの保護を通じて成長と格差への負の影響を抑制しつつ財政リスクを軽減できる。
  - 発展途上国には税制改革によって歳入を増やす余地があり、研究によればその規模は最大でGDPの9%に相当するとされる。
  - 累進的アプローチ（資本所得や資産課税など）を重視すべきであり、税収が公共サービス提供に使われるという信頼を高めるために透明性向上・腐敗抑制が必要。
  - 学校給食、失業保険、年金などの社会支出プログラムは格差に大きな違いを生むため保護すべきであり、ボルサ・ファミリアのような適切に対象を絞った現金給付プログラムが脆弱層支援を可能にする。
  - 研究では、成長中のG20メンバー国で社会支出プログラムや教育への公共投資といった強力な再分配政策をとる場合、弱い政策の場合に比べて格差が1.5～5倍縮小しうることが示されている。

- グローバルな安全装置の強化
  - 支援を必要とする国々のための強力な国際金融セーフティネットが必要であり、IMFでは融資枠組みの改革パッケージの作業を進めている。
  - 低所得国向けの譲許的融資制度である貧困削減・成長トラスト（PRGT）の見直しを行っており、需要がパンデミック前の水準を超えると見られる中でPRGTが十分な資金を有し、その長期ファイナンスが持続可能な基盤の上に据えられるよう加盟国の団結が不可欠である。
  - 約10年ぶりにIMFのサーチャージ・ポリシーについて入念に検討している。この見直しは、IMFの支援を必要とする加盟国に対して低金利で融資を提供し続けられるようにすることを目的としている。
  - 昨年、IMF加盟国はIMFの恒久的なクォータ資金の増額に合意し、IMFの融資能力を維持することが可能になった。G20メンバーがその増額を批准することが期待されている。

### 結論的メッセージ
- 低成長の罠に陥るほど世界はより不平等になり得るが、適切な政策（包摂的成長促進、人中心の財政政策、グローバルな安全装置の強化）を組み合わせれば、貧困と飢餓の削減を進めつつ、格差を拡大させる事態を回避できる可能性が残されている。
- 経済と技術の進歩から取り残された者を忘れず、協力して政策を実施すれば、すべての人にとって豊かで公平な世界を築くことが可能である。

*出典: 低成長の世界は不平等で不安定な世界 (IMF)*

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## References

- [改訂版](https://www.imf.org/en/Publications/WEO/Issues/2024/07/16/world-economic-outlook-update-july-2024?cid=ca-com-homepage)
- [要因](https://www.imf.org/en/Blogs/Articles/2024/04/10/world-must-prioritize-productivity-reforms-to-revive-medium-term-growth)
- [社会](https://www.imf.org/en/Publications/Policy-Papers/Issues/2024/04/30/Operational-Guidance-Note-for-IMF-Engagement-on-Social-Spending-Issues-548431)
- [ボルサ・ファミリア](https://www.imf.org/en/Publications/WP/Issues/2020/06/19/Social-Programs-and-Formal-Employment-Evidence-from-the-Brazilian-Bolsa-Famlia-Program-49512)

_Source: https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2024/07/23/a-low-growth-world-is-an-unequal-unstable-world_
