## 世界の経常収支の拡大、縮小傾向が逆転

_IMF Blog, July 22, 2025_

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**Canonical URL:** [世界の経常収支の拡大、縮小傾向が逆転](https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2025/07/22/global-current-account-balances-widen-reversing-narrowing-trend)

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## Bibliographic details
- Authors: Pierre-Olivier Gourinchas
- Published: July 22, 2025

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### 主な所見
- 世界の経常収支は、2024年に対GDP比0.6%ポイント拡大し、大幅に悪化した。
- パンデミック前後のボラティリティとウクライナにおけるロシアの戦争を考慮して調整すると、この拡大は世界金融危機以降の縮小傾向を逆転させるものであり、重大な構造変化を示唆する可能性がある。
- IMFの2025年「対外セクター報告書（ESR）」は、世界GDPの90%を占める主要国30か国の経常収支について最新評価を行っている。
- IMFの2024年評価では、世界の経常収支の拡大のうち、約3分の2が実際に過剰であると示されている。

### 過剰な赤字・黒字の寄与と内訳
- 過剰な経常黒字・赤字の過去10年で最大の拡大は、主に次の国によるもの:
  - 中国（対GDP比+0.24%）
  - 米国（対GDP比-0.20%）
  - ユーロ圏（対GDP比+0.07%）

### 過剰不均衡がもたらすリスク
- 過剰な赤字のリスク:
  - リスクプレミアムの急上昇、市場アクセスの突然の喪失、急激で痛みを伴う調整を強いられる可能性。
  - 当該国が世界経済で大きなウェイトを占める場合、関連する景気後退が他国へ波及する恐れ。
- 過剰な黒字のリスク:
  - 一部の国で過剰な黒字が生じることは、他国で過剰な赤字があることを示唆する。
  - 黒字国が金利を押し下げることで、他国の過度な借入を促す恐れがある。
  - 世界的に金利の下方調整が働かない場合（流動性の罠）、過剰な黒字は世界的に景気を圧迫し得る。
  - 黒字の急拡大は、貿易相手国に深刻なセクター別混乱を引き起こし、保護主義感情を喚起する可能性。

### 不均衡の原因認識と評価アプローチ
- 過剰な赤字・黒字の多くは国内の歪みを反映:
  - 赤字国: 過度に拡張的な財政政策など。
  - 黒字国: セーフティーネット不足に伴う過剰な予備的貯蓄など。
- 不均衡への対処には、国民貯蓄や国内投資決定のファンダメンタルズ要因と、それに影響する政策の包括的分析が必要。

### 政策対応（国別の示唆）
- 一般的指針:
  - 国内マクロ経済ファンダメンタルズを強化し、財政余力の構築や健全な政策枠組みを促進することにより、各国はレジリエンスを高めるべき。
- 欧州:
  - 米国との間で広がった生産性の格差を縮めるため、公共インフラへの投資を拡大すること。
- 中国:
  - 経済活動を消費の方にリバランスすること。
- 米国:
  - 財政健全化を継続すること。
- 貿易障壁の引き上げについて:
  - ESRは、米国のような赤字国が関税障壁を引き上げても世界的不均衡に与える影響はわずかであると示している。理由として、関税は発動国に負の供給ショックをもたらし、投資の収益性低下→投資抑制→所得ショックを補うため貯蓄が減少、結果として経常収支にほとんど変化が生じない、というメカニズムを指摘。

### 国際通貨制度と米ドルの役割
- ESR第2章の指摘:
  - 過去80年にわたり、米ドルが中心的存在であり続けてきたことが国際通貨制度を定義する特徴の一つ。
  - ドル優位性を支えた要因: 国際貿易・金融の媒介通貨としてのドルの使用、為替安定化や外貨準備でのドル使用のネットワーク効果、米国債がもたらす比類のない流動性と安全性。
  - ドルの優位性は、米国にとってより低コストでより多くの借入を可能にし、対外債務に対して対外債権から大きな超過収益をもたらした（「法外な特権」）。一方で、米国の対外ポジションのエクスポージャーを高め、世界的ショックに対する保険供給者としての「法外な義務」も伴う。
- 最近の動向で注視すべき点:
  - 二国間貿易や直接投資、証券投資のフローが地政学的考慮により規定され、地政学的に遠い法域間での直接的やりとりが減少していること。これは分断化・多極化した国際通貨制度への道を開く可能性がある。
  - 貿易摩擦の激化、金融緊張の脅威、米国の債務水準の高まり、米国の法外な特権の後退が一部投資家にドルエクスポージャーの見直しを促している。
  - 市場動きの現状: ドルヘッジ需要が拡大し、米ドル相場は2024年に数十年ぶりの高値を付けたものの今年1月以降8%下落しており、半年間の下げ幅としては1973年以来最大となっている。
  - デジタルイノベーション（例：米ドルステーブルコインの台頭）は、ドル優位性を強化する可能性がある一方、金融安定性リスクを生じさせる恐れもある。

### 見通しと主要なリスク
- 政策動向の最近の進展:
  - 中国とユーロ圏が財政支援策と公共投資を拡大するなど、国内政策は一部で正しい方向に向かっている。
- IMFの参照予測（2025年4月）では、世界的不均衡は再び縮小し始める可能性が高いとされるが、リスクは依然として下方に偏っている。
- 留意点:
  - 米国の財政赤字は依然大き過ぎる。
  - 最近の広範な人民元安はドル安と合わせて中国の経常黒字が拡大するリスクをはらんでいる。
  - 世界的不均衡が急速かつ大きく拡大すれば、重大な負の国際的波及効果をもたらす可能性がある。
  - 各国が国内ファンダメンタルズ強化の代わりに貿易障壁を引き上げて対応すれば、世界的不均衡へのインパクトは限定的でも、世界経済に対する害は長期化する恐れがある。

*出典: IMF「対外セクター報告書（ESR）」の要旨（本文より）*

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## References

- [2025年「対外セクター報告書（ESR）」](https://www.imf.org/en/Publications/ESR/Issues/2025/07/22/external-sector-report-2025)
- [2024年9月の分析](https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2024/09/12/trade-balances-in-china-and-the-us-are-largely-driven-by-domestic-macro-forces)

_Source: https://www.imf.org/ja/blogs/articles/2025/07/22/global-current-account-balances-widen-reversing-narrowing-trend_
