## 世界貿易は今も、繁栄を促進することができる

## Source details

**Canonical URL:** [世界貿易は今も、繁栄を促進することができる](https://www.imf.org/ja/publications/fandd/issues/2023/06/world-trade-can-still-drive-prosperity-georgieva-okonjo-iweala)

## Other formats

- [Markdown version](/ja/publications/fandd/issues/2023/06/world-trade-can-still-drive-prosperity-georgieva-okonjo-iweala/index.md)
- [Structured JSON version](/ja/publications/fandd/issues/2023/06/world-trade-can-still-drive-prosperity-georgieva-okonjo-iweala/index.json)
- [Bundle manifest](/ja/publications/fandd/issues/2023/06/world-trade-can-still-drive-prosperity-georgieva-okonjo-iweala/bundle-manifest.json)

## Bibliographic details
- Authors: KRISTALINA GEORGIEVA, NGOZI OKONJO-IWEALA
- Published: June 13, 2023

---

### 要旨と主要結論
- 国際貿易は第二次世界大戦以降、世界所得の急増に「極めて重要な要素」だった。1960年以降、国際貿易は20倍増えた。
- 貿易の拡大は貧困削減に寄与し、現在、貧困者数は世界人口の10人に1人未満である。1990年以降、貧困者数は4分の1減った。
- 現在の世界は経済的相互依存から離れる傾向があるが、貿易は生活水準向上と経済機会拡大に引き続き「大きな可能性」を持つ。

### 分断化（デカップリング）とそのコスト
- 分断化が進めば世界経済に打撃となりうる。
  - WTOの調査では、世界がふたつの別々の貿易ブロックに分断されるシナリオで世界GDPの5%が失われる可能性がある。
  - IMFの見積もりでは、貿易の分断化による世界的な損失がGDPの0.2ー7%の範囲になると想定されている。
- 技術的なデカップリングや知識移転の喪失は、新興市場国と低所得国にとって特にリスクが高い。
- 短いサプライチェーンの脆弱性や外国直接投資の地政学的集中化が問題を悪化させる可能性がある。

### 貿易がもたらす具体的効用
- 国際貿易が重要である三つの理由：
  - 国際的に分業を促進することで生産性が向上する。
  - 海外市場へのアクセスにより輸出主導の経済成長が可能になる。
  - 負のショック時に企業や家計が国外の選択肢に頼れることで経済的安全保障を強化する。
- パンデミックやウクライナでの戦争の事例：
  - パンデミックで貿易とサプライチェーンはワクチンを含む医療品の生産・流通拡大に不可欠だった。
  - ウクライナでの戦争では、分散された国際市場により、依存国が別の供給国から調達を拡大できた。例：エチオピアはウクライナからの小麦輸入が途絶えた際、現在小麦の20%をアルゼンチンから調達している。

### 気候変動とグリーン移行における貿易の役割
- 貿易は気候危機克服と正味ゼロ達成に不可欠である。低炭素技術やサービスを普及させるためには、予測可能で開かれた貿易が必要。
- 太陽光発電の価格は2010年以降、ほぼ90%下落した。WTOの推定によると、この下落の40%は貿易と国境を越えたバリューチェーンによる規模の経済が寄与している。

### サービス貿易とデジタル化の重要性
- モノの貿易の勢いが衰える中、サービス貿易は急速に拡大している。
  - デジタルサービスの世界輸出は、2022年に3.8兆ドルに達し、サービスの総輸出額の54%を占めた。
- 約90のWTO加盟国がデジタル貿易に関する基本的ルールを交渉中であり、共通ルールは不透明性を低下させ、重複を減らし、コンプライアンス費用を削減する。

### 包摂的で再グローバル化されたサプライチェーンの機会
- より多様なサプライチェーンへの移行（「再グローバル化」）は、グローバル・バリューチェーンへ参画しにくい国やコミュニティに大きな機会を提供する。これはサプライチェーンの強靭性、成長、開発に資する。
- 貿易の利益を社会全体に広げるために、小企業や女性経営企業の国際生産ネットワーク参加を促進することが重要。

### 政策提言と国際協調の方向性
- 国内政策の役割：
  - 適切に設計された社会的セーフティネット、トレーニング投資の拡大、信用・住宅・インフラなどの支援により、労働者の移動性を高め、貿易の恩恵を広げる。
- 多国間協力とルール更新：
  - 世界の貿易ルールを更新することで新興市場国を中心に機会を拡大し、グリーンでデジタル主導の貿易を促進できる。
  - 共通の基準は市場分断化を防ぎ、負の政策波及を最小化し、グリーン移行を加速する。
- 実際の協調事例と今後の課題：
  - 昨年6月、すべてのWTO加盟国が有害な漁業補助金の抑制、食糧援助への障壁撤廃、新型コロナワクチンの知的財産アクセス強化で合意した。
  - 各国政府は、2024年2月に開催されるWTOの次回閣僚会議でこれらの成功を足掛かりにできる。
  - IMFとWTOなど国際機関は、データ・分析・政策設計に関する共通の視点を提供し、補助金など繊細な分野の緊張を和らげる手法を示している。

### 総括的メッセージ
- 貿易を活用する考えを放棄すべきではない。貿易の開放と国際協力を模索することは、生活水準向上や気候変動など地球規模課題の解決に不可欠である。
- IMFは国際貿易の均衡ある成長を支えるマンデートを有し、WTOは貿易改革を進めるための唯一の全加盟国プラットフォームである。時間は限られているため、機関間のたゆまぬ協力が求められる。

*出典: 世界貿易は今も、繁栄を促進することができる — クリスタリナ・ゲオルギエバ、ンゴジ・オコンジョ・イウェアラ（ファイナンス＆ディベロップメント, 2023年6月）*

---

## Content in this bundle

- **世界貿易は今も、繁栄を促進することができる**
  - [世界貿易は今も、繁栄を促進することができる (Markdown version)](/-/media/files/publications/fandd/article/2023/june/japanese/georgieva.pdf.md){rel="alternate" type="text/markdown"}
  - [世界貿易は今も、繁栄を促進することができる (PDF)](/-/media/files/publications/fandd/article/2023/june/japanese/georgieva.pdf){rel="external" type="application/pdf"}
- **sdnea2023001 — Geoeconomic Fragmentation and the Future of Multilateralism**
  - [sdnea2023001 — Geoeconomic Fragmentation and the Future of Multilateralism (Markdown version)](/-/media/files/publications/sdn/2023/english/sdnea2023001.pdf.md){rel="alternate" type="text/markdown"}
  - [sdnea2023001 — Geoeconomic Fragmentation and the Future of Multilateralism (PDF)](/-/media/files/publications/sdn/2023/english/sdnea2023001.pdf){rel="external" type="application/pdf"}

---

_Source: https://www.imf.org/ja/publications/fandd/issues/2023/06/world-trade-can-still-drive-prosperity-georgieva-okonjo-iweala_
