本報告書では、変則的な成長やインフレ動態、ショック緩和のための財政支援を特徴とするパンデミック以降の複数のショックによって、財政がどのように変動してきたかを検討している。最近起こった金融部門の混乱は、厳しい資金調達環境と債務脆弱性に関する懸念の高まりによってすでに不透明かつ複雑になっていた経済見通しを悪化させた。このような不安定な環境おいては、財政政策は最も脆弱な層を支援しつつ、物価と金融の安定を回復するために金融政策との一貫性を優先すべきである。金融環境の激変期には、財政の脆弱性に対処するための財政引き締めも求められる。そのために、各国政府は、一貫性のあるマクロ経済政策を推進し、債務の脆弱性を徐々に低減させ、将来のショックに対処するための余力を生み出すような信頼性のあるリスクベースの財政枠組みを策定して、財政バッファーを再構築することに重点を置かなければならない。