アジア太平洋地域の短期的な見通しは、2024年と2025年に成長率が依然としてやや減速することが見込まれているが、IMFの4月の予測と比較してわずかに改善した。アジア太平洋地域における2024年の予想成長率は、期待を上回る上半期のパフォーマンスを主因として、4月時点の4.5%から4.6%に引き上げられた。世界経済成長のうち約60%がアジア太平洋地域からもたらされると見込まれる。2025年には、より緩和的な金融環境が経済活動を下支えすると見込まれており、成長率予測は4月の4.3%から4.4%へと小幅に上方改定された。インフレ率はアジア太平洋地域の大部分で低下している。同時に、地政学的緊張の高まりや、世界の需要の強さに関する不確実性、金融の不安定性が高まる可能性を反映する形で、リスクが増大している。人口構造の変化がますます経済活動へのブレーキとして作用していく見込みだが、貿易可能なサービス業などの生産性が高い部門への構造的な移行で、強固な成長を維持することが期待される。