収束後にも貧困層の困窮を深めてきた感染症
IMF Blog, May 11, 2020
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- 収束後にも貧困層の困窮を深めてきた感染症
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- Authors: Davide Furceri, Prakash Loungani, Jonathan D Ostry
- Published: May 11, 2020
パンデミックがもたらすマクロ影響と格差の懸念
- 今年1月時点でIMFは、世界の所得が3%成長すると見込んでいたが、現在は3%のマイナス成長を予測している。
- この落ち込みは2008年から2009年の世界金融危機時よりも大きい。
- 最近のトップエコノミストへのアンケートでは、低スキルの労働者が不釣り合いに大きな影響を受けるなどの理由から、新型コロナウイルスの世界的流行は格差を悪化させるだろうと大多数が回答している。
過去の感染症流行の証拠(研究対象と主要所見)
- 対象となった感染症流行:2003年のSARS、2009年の新型インフルエンザ(H1N1)、2012年のMERS、2014年のエボラ出血熱、2016年のジカ熱。
- 各流行の「流行後の5年間」に見られた所得分配への影響を分析した。
- ジニ係数(税引後・移転後の純所得をベース)は、これらの感染流行の余波を受けて概ね着実に上昇した。
- 富裕層から貧困層への所得再分配を行う各国政府の努力にもかかわらず、格差は拡がっている。
- 5年後には純所得ベースのジニ係数は1.5%近く上昇した。
- ジニ係数は長い時間をかけてゆっくりと変化する指標であり、この伸びは大きな影響を示している。
雇用への異質な影響(学歴・スキル別の差)
- IMFの研究では、パンデミックが雇用に与えた影響は学歴によって大きく異なった。
- 学歴はスキルレベルの指標のひとつである。
- 高学歴の人は人口全体と比べて雇用にほとんど影響を受けていない。
- 基礎教育しか受けていない人は雇用が急減しており、5年後には5%以上も減っている。
パンデミック後に残る「傷跡」の要因
- 失業、仕送りの減少をはじめとする所得への打撃。
- 雇用見通しの悪化。
- これらが合わさり、社会の中でより貧しく脆弱な層に長期的なダメージ(「傷跡」)を残す。
政策対応(推奨される政策ミックスと改革の方向性)
- パンデミックは社会のほぼすべての人に悪影響を与えるが、政策は最も恵まれない人々の長期的被害を防ぐことに特に注意を払うべきである。
- 具体的な政策手段として挙げられているもの:
- 病気休暇、失業給付、医療給付の利用可能化。
- 社会扶助制度の拡充。
- 新たな給付の導入。
- 公共事業増加による雇用機会提供。
- 雇用維持のための資金調達機会提供。
- 「連帯付加税」を用いるなどした累進課税措置。
- 非公式労働や自営業の割合が高く、社会保障制度が乏しい地域では、上記の「ニューディール政策」が特に重要となる。
- 気候変動の影響など将来のショックは避けられないため、リスク分担と社会扶助の仕組みを整備し、最も弱い立場にある人々が充実した保護を受けられるよう抜本的な改革を進める必要がある。
出典:IMF ブログ記事「収束後にも貧困層の困窮を深めてきた感染症」
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- Tax Issues: An Overview
- Preface