経済制度の強化で回復にしなやかな強さを
IMF Blog, June 11, 2020
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- 経済制度の強化で回復にしなやかな強さを
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- Authors: Antoinette M Sayeh
- Published: June 11, 2020
要旨
- 新型コロナウイルス流行への対応としてIMFは未曽有のスピードと規模で資金支援を実施しているが、安定化と持続可能な回復には資金支援以上に「経済制度の強化」が必要である。
- 政策当局者は、強靭で包摂的な政策を可能にする制度と能力を整備することを優先すべきである。
能力開発と融資支援の一体化
- 多くの政府は、必要な政策を設計・実施するための強固な経済基盤や技術的ノウハウに欠けている。
- 新型コロナが国家予算に及ぼした影響として、巨大な支出圧力、歳入の損失、債務の増加が挙げられる。
- IMFの提供する支援の特徴:
- リアルタイムかつ速やかな政策助言と能力開発支援を160か国以上に提供。
- IMFの融資支援と能力開発支援は常に密接に関連。
- パンデミックに関連して緊急融資を要請した国々の90%以上が、専門的助言、実用的ツール、政策重視の研修などの能力開発支援も同時に受けている。
公共財政と債務管理の強化
- 業務継続性と税収源確保は、国内資源の動員・維持を迅速に進める上で極めて重要である。
- 緊急支出を増やす中でも、堅固な制度枠組みと良好なガバナンスを確保し、最も必要とする人々に速やかに資金が届くことが求められる。医療費や社会的保護制度は特に重要。
- IMFの支援活動:
- 多くの国の税当局や予算局と連携して、業務の復旧と支援強化を支援。
- 加盟国中の最貧国27か国に即時の債務救済を提供。
- 世界銀行と共に、最貧国の債務返済猶予を二国間債権者である主要国に率先して呼びかけた。
- 世界中の債務管理者がIMFの専門家と協力して自国の債務管理の戦略やシステムを見直し、最新化している。
- データと統計の重要性:
- 危機や資金調達ニーズを評価するための重要情報はデータからもたらされる。
- 債務を適切に管理するには統計が極めて重要。
- 公的部門の債務データに関する課題に対応するための短い「マイクロ・ラーニング」動画が作成され、IMF能力開発局の公式チャンネルで公開されている。
密接な関与を継続する
- IMFは知識共有を促す各種バーチャル・プラットフォームを構築中で、196か国が講じた措置を網羅的に掲載する政策トラッカーなどを提供している。
- 危機関連政策の共通課題の要点に関する実用的な政策方針を示す特集見解書を45点作成した。
- 財政政策策定、金融包摂、マクロ経済運営などに関する無料オンラインコースを拡充している。
- 地域能力開発センターのネットワークを活かし、各国のニーズに素早く対応し、開発パートナーと緊密に連携している。
政策優先事項(推奨)
- 経済基盤と技術的能力の強化を融資支援と一体的に進めること。
- 業務継続性と税収確保を最優先に、堅固な制度枠組みと説明責任を維持しつつ緊急支出を実施すること。
- 債務管理の戦略、記録、管理システムを見直し、データと統計の整備を強化すること。
- 知識共有プラットフォーム、オンライン研修、地域センターを通じて政策当局者への密接な関与を継続すること。
- 格差削減、気候変動対策、デジタル技術活用など、包摂的で持続可能な回復を促進する政策に取り組むこと。
アントワネット・セイエ