サブサハラアフリカ 強靭性ある回復への道筋をつける
IMF Blog, September 17, 2020
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- サブサハラアフリカ 強靭性ある回復への道筋をつける
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- Authors: Kristalina Georgieva, Abebe Aemro Selassie
- Published: September 17, 2020
なぜ強靭性が重要か
- 気候事象の長期的ダメージ:干ばつが1回起こるごとに1人あたりの年間経済成長率は1%ポイントずつ落ち込む可能性がある。影響は世界の他地域の新興市場国や発展途上国に比べて8倍深刻。
- デジタル接続の影響:サブサハラアフリカ人口のさらに10%が新たにインターネットを利用できるようになると、同地域における1人あたり実質GDPの伸びが最大4%ポイント増加しうる。
- 強靭性ある回復は、命を救うだけでなく、生活水準上昇、より質の高い仕事、機会の増加につながる。
人への投資(保健、教育、デジタルスキル)
- 健康と栄養:良好な栄養状態が健康を支え、気候ショックの際に安全で栄養のある食料を確保することが生存に不可欠。
- 気候変動教育:農業生産高を守るための知識向上(例:チャドの雨水貯留技術による水貯留改善)。
- 新技術の活用事例:
- シエラレオネ:ドローン回廊で農業モニタリングや医薬品の迅速配送を実施(西アフリカ初)。
- 携帯電話ネットワーク向上により早期警報システムや気象情報の利用が促進。
- デジタル経済と雇用:
- デジタル接続が整った企業は平均で8倍の数の従業員を雇用し、より高スキルのフルタイム雇用を創出。
- インターネット浸透度の高まりはサービス部門で働く女性の割合増加と関連。サービス業の雇用へのシフトは女性が男性に比べ2.5倍多い。
インフラの向上(デジタル親和性と気候耐性)
- デジタル変革には相当のインフラ投資が必要:従来型インフラのデジタル親和性とデジタル対応ITインフラの両面での投資。
- 国内デジタルアクセス改善と男女格差縮小の必要性。
- 気候耐性インフラの重要性:例としてモザンビークのベイラ港は排水システムと頑丈な建物・道路により、2つのサイクロン後も数日以内に操業可能となった。
- 電力源の分散化:
- サブサハラアフリカの電力は5分の1が水力発電であり、干ばつの影響を受けやすい。
- 再生可能エネルギー(太陽光、風力)への移行は炭素排出量削減、電化促進、雇用創出に寄与。
- ケニア事例:送電網に依存しない小規模太陽光発電所の使用により電気利用率を人口の40%から70%へ増加。従量課金制のモバイルマネー・モデルで拡大しやすく、従来型電力会社の10倍もの雇用を生み出した。
対処メカニズムの強化(社会保護、融資、デジタル決済)
- 社会扶助や融資提供は所得補填、消費平準化、企業の事業継続を支えるバッファーとなる。
- エチオピアのプロダクティブ・セーフティネット・プログラム:食料不足世帯に緊急現金給付を実施。受給者に銀行口座使用を義務づけることで給付が迅速化し金融包摂が進展。
- 融資アクセス拡大は低所得世帯や小規模企業のショック耐性を高める。金融アクセスは保健や教育への投資を可能にし、企業の生産性向上投資を促す。
- デジタル化は政策設計と経済成果の向上を下支え。
- モバイルマネー活用事例:トーゴの「NOVISSI」ではモバイルマネーや電子決済で現金給付を行い、インフォーマルセクターの労働者を支援。
課題、コスト、政策の条件
- 費用高:人、インフラ、政策への投資には相補性があり、正確な見積は困難だが、今後数年間に数千億ドル規模の費用を要することになるのは確実。
- 財政余力の制約:新型コロナ危機が既に限られた財政余力をさらに痛めつけている。危機以前でも大半の国の公的債務は急増していた。
- 必要な改革:外部支援に加え、政策が引き起こす歪みの解消、公共財政管理体制の改善、国内歳入確保の強化が不可欠。ここでもデジタル化が徴税効率向上に役立つ。
- 国際支援の重要性:さらなる債務救済、融資、能力開発の強化が必要。IMFはこれら3種類の手段を通じてサブサハラアフリカの回復を支えており、今後数年のうちにさらなる支援を実施していく所存。
結論・政策的含意
- 打ちのめされても再び立ち上がる力を築くことが重要(ネルソン・マンデラの言葉を引用)。
- より強靭な未来に投資することは、危機や災害の後で何度も再建を図るよりも費用効果が高い。
- 優先順位:人への投資、インフラ(デジタルと気候耐性)、対処メカニズムへの投資を通じた包括的な回復戦略。
- 政策実施にあたっては国内改革と国際的支援の両輪が必要であり、IMFはこれらの支援を継続していく意向。
クリスタリナ・ゲオルギエバ、アベベ・アムロ・セラシ(IMFアフリカ局長)によるページの要約
Content in this bundle
- 3. Digitalization in Sub-Saharan Africa