環境に配慮し雇用を生み出す復興を各国政府が世界で実現する方法
IMF Blog, December 4, 2020
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- 環境に配慮し雇用を生み出す復興を各国政府が世界で実現する方法
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- Authors: Kristalina Georgieva, Rajiv J Shah
- Published: December 4, 2020
危機の共通点と経済的影響
- 新型コロナ危機と気候変動はいずれも「人々に大きな犠牲を強い、経済に壊滅的な被害」をもたらしている。
- 新型コロナウイルスにより「何百万もの命が失われ、何億もの人々が失業」した。
- 「今後5年間に失われるGDPは28兆ドルにのぼる」との見込み。
- どちらの危機も「世界中で弱い立場の人々と地域に一番大きな打撃」を与えている。
- 危機対応において「準備不足」や「先見の明の欠如」は各国に高い代償を課す。
環境配慮型公共投資の役割
- 「強力かつ協調的で環境に配慮した公共投資の拡大」が危機対策に貢献する。
- 新たな投資は復興のスピードを高め、気候変動による破壊の確率と影響を減らす機会を提供する。
- 政府による環境配慮型プロジェクトの例:
- 森林やマングローブにおける植林
- 土壌保全
- 建物のエネルギー効率性を高める改修
- 気候変動に強靭なインフラ構築
- 環境に配慮した公共交通機関の整備
- 再生可能エネルギーとスマートグリッドの拡大
- 「送電網から独立した再生可能エネルギー」に投資することで、現時点で電力を十分に利用できていない「35億人の一部」に新たに電力を供給し、成長を生み出せる。
グローバルな協調と過去の教訓
- 主要経済国は既に「復興のために12兆ドルを超える財政支出」を約束している。
- 単独行動より協調行動の効果が大きく、10年前の世界金融危機からの教訓として「G20の国々が単独で行動をとった場合、諸国が一緒に動いた場合に得られる効果を実現するためには、3分の2ほど多く支出を行う必要があるだろう」というエビデンスがある。
- 2008年世界金融危機時のように、「G20による協調的な復興プログラム」を現在の機会に再現することで、低所得国など資本を必要とする国々への資金動員につながる可能性がある。
- OECDは「環境配慮型と非環境配慮型の支出のバランス」を確認した結果、これまで「非環境配慮型の方に比重が置かれすぎており、さらなる環境破壊のリスクが存在する」と指摘している。
資金動員と政策設計(民間資本の活用含む)
- 各国政府は「民間部門の資本と創意工夫を解き放つ」政策を設計できる。
- 環境配慮型投資は「コストが下がる中、リターンが大きくなっている」。
- 民間部門の移行を加速させるためには「炭素価格を着実に上昇させるか、類似の措置を講じることが必要」。
- 炭素価格による歳入の一部は「貧困層をエネルギー価格上昇から守り失業者を支援する『公平な転換』」に活用可能。
- 「債務によって資金を調達するグリーン投資計画」を「カーボンプライシングと組み合わせる」ことで、何年にもわたり経済成長を加速させる可能性がある。
- すでに新興市場での取り組み例:
- EUは「今後数年間に6,400億ドル(5,500億ユーロ)を超える支出」を環境配慮型プロジェクトに約束。
- インドネシアやエジプトなどの新興市場国は「グリーン債券を発行」している。
債務・支援の枠組みと途上国支援
- 復興の一環としての支援策には、「債務返済を一時的に停止」する措置や、「個別の事情に応じて持続不可能な債務を解決できるように共通の枠組みを設定」する取り組みが含まれる。
- G20による低所得国支援は「パンデミック勃発以降に講じてきた措置を土台にして進めていく」べきである。
期待される雇用創出と長期的効果
- 「債務によって資金を調達するグリーン投資計画」と政策の組合せにより、2027年までに「新たに創出される雇用の純数は約1,200万となりえます」。
- 今から持続的な行動をとれば、「歴史は新型コロナ危機と気候危機の両者にまた別の共通点があった」と記憶しうる。つまり、双方の危機の終息時に「力強さと強靭性が向上していた」という評価が残る可能性がある。
この記事はFortune.comに最初に掲載されたものである。 クリスタリナ・ゲオルギエバ