公平なワクチン接種とコロナ禍収束に向けた新しい約束
IMF Blog, June 1, 2021
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- 公平なワクチン接種とコロナ禍収束に向けた新しい約束
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- Authors: Kristalina Georgieva
- Published: June 1, 2021
背景と課題認識
- コロナ禍を終息させ、世界経済の回復を実現することが最優先課題である。
- ワクチン普及の進展は著しいが、国際的に危険な格差が存在する。低所得国で実施されたワクチン接種は1%に満たない。
- 不公平なワクチン供給は感染拡大、変異株の発生、各国での公衆衛生措置再導入、移動規制といった副次的コストを招き、世界的な格差拡大を助長する。
IMF提案の概要と期待効果
- 試算から導き出された500億ドルの資金により以下の効果を見込む。
- 発展途上国におけるコロナ禍収束を早め、感染と死者の数を減少させ、経済回復を加速する。
- 2025年までに世界GDPを約9兆ドル押し上げる。
- 実現される成長加速分の約60%は新興市場国・発展途上国が享受し、残り40%は先進国が享受する。
- 誰にとってもプラスとなる提案であり、保健面・人命面の計算不能な利益は別に存在する。
目標と施策(計画の主要項目)
- 目標の上方修正と迅速なワクチン接種拡大
- WHOとCOVAXの当初目標:どの国においても2021年末までに人口の約30%に接種。
- 提案目標:2021年末にワクチン接種率を40%まで高め、2022年前半には60%以上へ押し上げる。
- 発展途上国へのワクチン寄付を速やかに行い、ワクチン接種計画と時期の調整を行う。
- 原材料と最終製品の国境を越えた自由な流通を促進するための貿易協力を要請。
- 変異株・悪化リスクへの備え
- ワクチン生産能力を少なくとも10億回分拡大するための投資。
- 生産拠点の多様化、技術・ノウハウの共有、ゲノム・サーベイランスやサプライチェーン監視の強化、危機管理計画の策定。
- WTO加盟国に対して知的財産権の実利的解決策に向けた交渉加速を呼びかけ。
- ワクチン以外の保健対策の強化
- 検査・追跡、医療用酸素、治療薬、公衆衛生施策を迅速に推進。
- ACTアクセラレータの取り組み促進。WHO、UNICEF、世界銀行、Gaviが140か国以上で準備態勢評価・現地支援・資金提供を実施。
資金配分と必要額(明記された金額)
- 計画総額:500億ドル
- 無償資金援助として最低でも350億ドルを割り当てるべきという論拠。
- G20諸国は2021年にACTアクセラレータに約220億ドルの追加資金提供の重要性を認識。
- 2022年にワクチン供給促進および検査・治療薬・サーベイランス強化のために追加で約130億ドルが必要。
- 計画全体に必要な残りの約150億ドルは国際開発金融機関の支援を受けて各国政府が支出する可能性がある。
- 例:世界銀行はワクチン接種を目的とした120億ドルの融資制度を設けている。
- その他明示された数値:ワクチン接種プロジェクトを今年半ばまでに50か国以上で開始する計画(世界銀行グループ)。
実行条件と協調の枠組み
- 成功のための2つの追加条件:「スピード」と「協調」。
- 資金手当て、ワクチン寄付、予防的投資・計画は「即座に実行」されるべきであり、遅延する約束ではなく迅速な実行を求める。
- 調達と提供における完全な透明性を土台とし、官民・国際金融機関・財団などが足並みを揃えて協働する必要がある。
- 供給拡大を阻害する要因はすべて除去すべきであり、知的財産権に関する実利的な解決策の交渉加速を呼びかける。
各国際機関の役割(計画実行に向けた行動)
- IMF:加盟国の外貨準備と流動性を向上させるために異例の特別引出権(SDR)配分を実施する準備を行う。
- WHO:戦略的準備対応計画(SPRP)とACTアクセラレータのための資金確保に向けて財源の特定を進める。C-TAPがノウハウやテクノロジー共有の動機づけを行う。
- 世界銀行グループ:今年半ばまでに50か国以上でワクチン接種プロジェクトを開始できるようにする。IFCが発展途上国向けワクチン供給を促進するため民間部門の参画を促進。
- WTO:自由なサプライチェーンの実現に取り組む。
結論と行動呼びかけ
- コロナ禍収束は解決可能であり、500億ドルの投資は最善の公的資金利用となる可能性がある。
- チャンスは短期間で過ぎ去るため、即時の行動が求められる。遅延は人々の苦しみと経済損失を拡大する。
- 本日、4つの国際機関を代表して必要な資金確保、生産強化、国境を越えた原材料と最終製品の円滑な流通確保に協力する新たな決意を表明する。
クリスタリナ・ゲオルギエバ(国際通貨基金(IMF)専務理事)、テドロス・アダノム・ゲブレイェソス(世界保健機関(WHO)事務局長)、デイビッド・マルパス(世界銀行グループ総裁)、ンゴジ・オコンジョイウェアラ(世界貿易機関(WTO)事務局長)による声明