低所得国のコロナ禍復興ニーズ 対応の拡充
IMF Blog, July 26, 2021
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- 低所得国のコロナ禍復興ニーズ 対応の拡充
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- Authors: Christian Mumssen, Sen Nolan
- Published: July 26, 2021
迅速で前例のない対応
- 低所得国はコロナ禍で深刻な打撃を受け、GDPの成長はストップするか後退し、生活水準は低下し、貧困が拡大している。
- IMFの緊急対応実績(2020年)
- 低所得国50か国に対して130億ドルに上る資金支援を実施。コロナ禍以前の年間支援額は平均で20億ドルであり、6倍以上に拡大した。
- 最も貧しく最も脆弱な加盟国29か国を対象に、7億3,900万ドルに上る贈与ベースの債務救済を実施。
- 新規融資構成
- 新規融資の4分の3はPRGT(貧困削減・成長トラスト)を通じて行われた。
- 大半は緊急融資であり、コンディショナリティはパンデミック関連ニーズへの対応と資金の透明な活用確保を重視した限定的なもの。
- 役割の重要性
- 多くの低所得国は財政手段が限られていたため、IMFの支援が命や生活を支える上で非常に重要だった。
広範囲にわたる改革(PRGT支援能力の強化)
- PRGT利用条件と金利
- すべての低所得国を対象とする譲許的融資の利用限度額を引き上げ。PRGT資金について通常の利用限度額が45%引き上げられた。
- 最貧国を対象とする譲許的融資の利用上限を撤廃。通常の上限を超える融資を受ける基準を満たす強力な経済プログラムを備えている最貧国については、今後は譲許的融資の利用限度額が適用されなくなる。
- PRGTのすべての融資制度についてゼロ金利を維持。PRGT融資の金利は、2023年7月まですべてゼロに据え置かれる。
- 債務持続可能性とセーフガードの強化
- 低所得国を過剰債務から守るためのセーフガードを強化。譲許的条件下でも借入水準が高い国では債務ポジションが持続不可能となる可能性があるため、IMFプログラムではリスクのある国の債務水準に対して一層の注意が払われる。
- 資金需要見通しと不確実性
- IMFの低所得国向け融資は、コロナ禍と直後の時期を通じて合計で約480億ドルに達すると見られている。
- PRGTの融資残高は、2025年から2026年にかけて320億ドルとピークを迎える見込み(グラフの黒線)。
- 景気回復のタイミングや力強さ、IMFの譲許的支援の必要度についてはかなりの不確実性が存在する(青色の網掛け部分)。
- ドナーと多国間機関の役割
- IMF融資で対外資金調達ニーズが満たされるのはごく一部にすぎないため、二国間ドナーや多国間開発機関は二国間援助とIMFによる資金調達の取り組みを通じて役割を強化する必要がある。
- 低所得国が持続可能な債務水準を維持するために、必要な資金の多くは贈与や譲許性の高い融資の形で供給されるべきである。
2段階の資金調達戦略
- 第1段階(直近)
- PRGTの融資財源用に新たに180億ドルを確保することを決定。
- PRGTによるゼロ金利融資を継続するための補助金資金として新規の二国間拠出を33億ドル確保することを目指す。
- ドナー国には補助金資金を提供するための多様かつ柔軟なメカニズムを提案。
- これにはIMFの内部資金約7億ドルを活用して補完する計画が含まれる。
- 第2段階(中期:2024年から2025年)
- 現下の経済的不確実性が後退していることを前提に、IMFはPRGTと関連する長期の資金調達メカニズムの規模を決定する。
- 既存または新規の特別引出権(SDR)によって資金調達の取り組みが容易になると見込まれる。
見通しと政策的含意
- IMFは低所得国の未曾有かつ持続的なニーズへの対応を強化している。
- 利用しやすくなった融資とIMFの譲許的融資に関する長期的ビジョンは、低所得国の復興とより強靭で包摂的な経済構築を支えるための基盤となる。
- ドナー国が自らの役割を果たすことが成功の鍵であり、必要とされる資金を提供しなければ、人々の命や生活が犠牲になり、より大きな代償が発生する可能性がある。
出典: 低所得国のコロナ禍復興ニーズ 対応の拡充