財政政策が人類にとってのAIの利益の拡大に役立ちうる
IMF Blog, June 17, 2024
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- 財政政策が人類にとってのAIの利益の拡大に役立ちうる
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- Authors: Era Dabla-Norris, Ruud de Mooij
- Published: June 17, 2024
概要と主要メッセージ
- 生成AIは生産性向上と公共サービスの提供改善に大きな潜在力を持つ一方、雇用喪失と格差拡大の懸念を生む。
- 不確実性を踏まえ、各国政府は「非常に破壊的なシナリオ」に備えて機動的なアプローチをとるべきである。
- 財政政策は、生成AIがもたらす利益と機会のより公平な分配をサポートする上で大きな役割を果たす。
社会保護と労働市場の対応(主要所見)
- 過去の自動化の教訓とIMFのモデリングは、失業保険の拡充がAIによる負の影響を緩和しうることを示唆している。
- 失業保険の適用範囲と給付水準の拡充
- 権利のポータビリティの向上
- 種々の賃金保険の検討
- 業界別訓練、見習い制度、スキル向上・リスキリングプログラムの強化が重要。
- 自動化や事業閉鎖で長期失業や地域の労働需要低下に直面する労働者には、包括的な社会扶助プログラムが必要。
新興市場国・発展途上国での特有の課題と対応
- 新興市場国・発展途上国では:
- 労働者はAIの影響を受けにくい傾向がある。
- インフォーマルセクターが大きく、失業保険などの公式の社会保護プログラムによる保護度合いが低い。
- デジタル技術を活用した革新的アプローチが、社会扶助プログラムの対象範囲拡大を容易にしうる。
AI課税と租税政策の再配分(政策提言)
- ロボット税やAI自体への直接課税は推奨されない:
- AIチャットボットやコパイロットには税を納めさせられないため、実効性に乏しい。
- 特別税は投資とイノベーションのスピードを遅らせ、生産性の伸びを抑制するリスクがある。
- 法人税優遇措置の見直しが必要:
- 先進国でのソフトウェア・コンピュータハードウェアに対する法人税優遇はイノベーションを促すが、企業の自動化による労働者置換を奨励する傾向もある。
- 自動化を妨げるような法人税制を取る新興市場国・発展途上国の措置は、グローバルなAI経済への追随を阻む可能性がある。
- 再分配的税制の強化の方向性:
- 労働分配率のさらなる低下から課税ベースを保護するため、資本所得課税を強化すべきである。
- 教育や社会支出への投資拡大には歳入の拡大が必要である。
- 考えられる施策:
- 法人所得課税の強化
- 140以上の国によって合意されたグローバル・ミニマム課税(多国籍企業に最低15%の実効税率)を前向きな一歩とする
- 超過利益に対する追加税、キャピタルゲイン課税の強化、執行の改善
公的研究と国際協力の重要性
- AIの最新ブレークスルーは、公的資金による長年の基礎研究への投資の成果である。
- 今日の政策決定が今後数十年間のAIの発展を規定するため、以下を優先すべきである:
- AIを教育、医療、政府サービスなどの分野で成果向上に活用すること
- AIの応用が広く社会に利益をもたらすことを重視すること
- 技術の世界的広がりを踏まえ、各国の協力を強化すること
本ブログ記事は、フェルナンダ・ブロッロおよびダニエル・ガルシア=マシア、ティボル・ハナッピ、刘歴、アン・ディン・ミン・グエンが貢献したスタッフ・ディスカッション・ノートに基づいている。