FRBによる利下げが新興国・発展途上国に対する債券フローの復活に資する可能性
IMF Blog, September 5, 2024
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- Authors: Paula Arias, Robin Koepke
- Published: September 5, 2024
ユーロ債市場の最近の動向と要因
- 新興市場国と発展途上国へのユーロ債の純発行額は、2022年から2023年にかけて、それ以前の2年間と比較して70%減となる年間400億ドルに落ち込んだ。
- 75か国中26か国(ボリビアやモンゴルといった国々を含む)で、総額580億ドルに上るユーロ債の純流出が見られた。
- こうした純流出は、グローバル投資家の一斉売りというよりは、満期を迎えたユーロ債が新規発行額を上回ったことによるものであった。
- ユーロ債は自国通貨以外(通常は米ドルやユーロ)建てで発行され、借り手に為替リスクをもたらし、発行通貨の金融政策設定に敏感である。
外部金融環境と脆弱性の相互作用
- ユーロ債フローの減少は、外部金融環境のタイト化と、対象国がもともと抱えていた脆弱性(財政の持続可能性や対外的持続可能性に係る課題など)の組み合わせを反映している。
- ファンダメンタルズや政策枠組みが強固な国は、国内投資家から資金を調達したり、外貨建て発行を現地通貨建て債券で置き換えたりすることができた。
- 多くの国は輸入を減らすために投資を削減し、これが経済成長を圧迫した。
- 多くの国が外貨準備バッファーを取り崩したため、将来のショックに耐える力が低下した可能性がある。
先進国金利との関係
- ユーロ債の純発行額は、米10年国債の利回りで近似される先進国の金利と強い負の関係がある。
- パンデミック中に米国や他の先進国で債券利回りが低迷した際、借り手は低い借入コストを享受しユーロ債発行が活発化した。
- その後、FRBや他の主要中央銀行が金融政策を引き締める中、多くの格付けの低い新興市場国・発展途上国では借入金利が極めて高い水準に達し、ユーロ債の流入が枯渇した。
- ユーロ債の発行は、金利差が拡大する中でも減少しており、国外の金利がこの資本フローにとって重要であることを示唆している。
最近の改善と見通し
- 今年に入っていくつかの主要先進国の中央銀行が金融政策緩和に向かっており、世界の金利環境は借り手にとってより有利になり始めている。
- これを背景に、ベナンやコートジボワールといった国々が市場に復帰し、2024年第1四半期のユーロ債発行額は400億ドルにまで回復した。
- FRBによる緩和サイクルの開始は、ユーロ債発行のさらなる持ち直しと、新興市場国・発展途上国に対するより広範な資本流入の回復の支えとなる可能性がある。
IMF