AIは経済成長をけん引し続けるために、電力をもっと必要とする
IMF Blog, May 13, 2025
Source details
- Canonical URL
- AIは経済成長をけん引し続けるために、電力をもっと必要とする
Other formats
Bibliographic details
- Authors: Christian Bogmans, Patricia Gomez-Gonzalez, Giovanni Melina, Sneha Thube
- Published: May 13, 2025
AIと経済成長の関係
- 人工知能(AI)は、生産性と経済成長の新たな源であり、雇用と投資のあり方も変えている。
- IMFの2025年4月の「世界経済見通し(WEO)」に盛り込まれた最近の分析のシナリオでは、AIは世界の年間経済成長率の平均ペースを引き上げる可能性がある。
データセンターの電力消費と予測
- 2023年の世界のデータセンターにおける電力消費量は500テラワット時だった(石油輸出国機構(OPEC)による最新の通年推定値)。
- 2015~19年の年間水準の2倍を超えた。
- 2030年までには3倍の1,500テラワット時になる可能性がある。
- データセンターで消費する電力だけでも、すでにドイツやフランスと同じくらいの量である。
- 2030年までに、データセンターの電力消費量は世界第3位のインドに匹敵することになる。
- データセンターの電力消費は、電気自動車(EV)の消費量予測値を超え、2030年までにEVの1.5倍の電力を消費することになる。
地域別の動向
- データセンターのエネルギー消費量は、データセンターが世界で最も集中している米国で一番急速に増加している。
- マッキンゼーによる中程度の需要のシナリオに基づく予測では、米国のサーバーファームに必要な電力は今後、3倍を超え、2030年までに600テラワット時を超える可能性がある。
影響の不確実性とリスク
- AIプラットフォームによるコンピューティングと電力の需要については、不確実性が大きい。
- 効率的なオープンソースAIモデル(例:ディープシーク)は、コンピューティングコストと電力需要を削減する一方で、コストの削減によりAIの使用が増加し、よりエネルギー集約的な推論モデルが電力需要を増やす可能性がある。
- 電力需要に対する実質的な影響がまだ不明瞭であることから、エネルギー投資が遅れ、価格が上昇する可能性がある。
- 供給の反応が十分でなければ、コストがより大幅に上昇し、消費者や企業に打撃を与え、AI産業自体の成長を抑制する可能性がある。
排出量への影響
- 現在のエネルギー政策の下では、AIによる電力需要の増加により、2025年から2030年の間に世界の温室効果ガス排出量が1.7ギガトン増加する可能性がある。
- これはイタリアの5年間のエネルギー関連排出量とほぼ同じ量である。
政策上の示唆と推奨策
- 政策当局者と企業は協力して、コストを最小限に抑えながらAIの潜在能力を最大限に発揮するようにする必要がある。
- 複数のエネルギー源にインセンティブを与える政策を実施することで、以下が期待できる:
- 電力供給を増やすこと
- 価格高騰を和らげること
- 排出量を抑制すること
- 新しいデータセンターの急増に対応するため、効果的なエネルギー戦略の早急な策定が必要である。
出典と補足
- 本記事は、ガンチメグ・ゴンプーレヴとアンドレア・ペスカトーリの寄稿記事であり、2025年4月「世界経済見通し」に掲載された一次産品特集と、IMFワーキングペーパー「電力に飢える:AIがどのようにエネルギー需要を動かすか」に基づく。
出典:IMFブログ掲載ページの内容に基づく要約