持続可能な開発目標 達成に向けて総力結集を
IMF Blog, April 29, 2021
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- 持続可能な開発目標 達成に向けて総力結集を
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- Authors: Dora Benedek, Edward Gemayel
- Published: April 29, 2021
危機の概要と影響
- 新型コロナウイルス感染症により、2020年だけで約1億人の人々が極度の貧困に陥ることになるかもしれない。
- 国際連合は一部地域で貧困が過去30年間に見られなかった水準まで悪化しうると警鐘を鳴らしている。
- 新型コロナウイルスは1億5,000万人を超える感染者と300万人以上の死者を発生させ、世界経済を深刻な景気後退に陥らせた。
- パンデミックにより、低所得途上国は人命と生活の糧を守るための緊急支出と、医療、教育、物理的インフラやその他必須ニーズのための長期投資の間でバランスを取る必要が生じた。
IMFと国際支援の状況
- IMFはパンデミック当初から現在までに86か国を対象として総額1,100億ドルにのぼる緊急融資を提供してきた。
- これら融資の受け手のうち52か国が低所得国である。
- 現時点までに設定された融資枠は合計で2,800億ドル。
- 予定されている特別引出権の一般配分(6,500億ドル)は債務負担を増加させることなく貧しい国々を助けることになるだろう。
新しいマクロ経済ツールと分析対象
- 提示された枠組みは、長期的成長の加速、歳入動員、民間投資誘致を含む政策選択肢を評価するためのマクロ経済ツール。
- 社会開発と物理的資本への投資における5分野(医療、教育、道路、電気、上下水道)に焦点を当てる。
- 枠組みをカンボジア、ナイジェリア、パキスタン、ルワンダの4か国に適用。
主要な試算と帰結
- これら4か国が持続可能な開発目標を2030年までに達成するには平均で、毎年、対GDP比14%を超える資金調達を追加で行う必要がある。
- この規模はコロナ禍前の水準と比較すると約2.5%ポイントの増加に相当する。
- 資金確保が拡大できなければ、これら4か国は最大で5年ほどの遅れを経験することになる。
- 経済に恒久的な後遺症が残る場合、追加の悪化が生じ、人的資本損失の解消に長期間を要するため、1年あたり対GDP比1.7%ポイントの開発資金が追加で必要になりうると試算している。
政策アジェンダ(優先事項)
- 成長の促進
- マクロ経済安定性、制度の質、透明性、ガバナンス、金融包摂の向上など成長促進型の構造改革が必須。
- ナイジェリアとパキスタンの例では、力強い経済成長が2015年にかけて極度の貧困削減を大きく促進したことを示す。
- 徴税能力の強化
- 租税政策・税務行政の包括的改革を通じて税の対GDP比を中期的に平均5%ポイント引き上げることは多くの発展途上国で思い切ったが実現可能な目標。
- カンボジアはコロナ禍前の20年間で税収を対GDP比10%未満から同約25%まで増加させた実例がある。
- 支出の効率性向上
- 発展途上国における公的投資の約半分が無駄になっているとの指摘。
- 経済運営の改善と透明性・ガバナンスの強化により、より少ない資源でより多くを成し遂げることが可能。
- 民間投資の誘発
- ガバナンス改善と規制環境の強化により民間投資を誘発可能。
- ルワンダの事例では、水部門とエネルギー部門で2005年から2009年には実質皆無だった民間投資が2015年から2017年には対GDP比で1.5%強に増加。
改革と国際支援の組み合わせの重要性
- 上記の改革を同時に推進することで、持続可能な開発目標達成に必要な資金の最大半分を国内改革で賄える可能性がある。
- それでも単独では不十分であり、分析対象4か国中の3か国で開発目標の実現が10年以上遅れると試算されている。
- 開発パートナーが政府開発援助額を国民総所得の0.3%から国連が目標とする0.7%まで段階的に引き上げると、多くの低所得国が2030年までかその後すぐに開発目標を達成できる状態になりうる。
出典: 持続可能な開発目標 達成に向けて総力結集を