今こそが流動性の課題に直面する国々を支援すべき時
IMF Blog, August 7, 2024
Source details
- Canonical URL
- 今こそが流動性の課題に直面する国々を支援すべき時
Other formats
Bibliographic details
- Authors: Ceyla Pazarbasioglu, Pablo Saavedra
- Published: August 7, 2024
現状の評価と主要な所見
- 債務返済の増大が多くの国で投資余力を低下させている。パンデミックの経済的後遺症、紛争、世界的な金利の急上昇が低所得国に最も大きな影響を与えている。
- 低所得国(中央値)では、外国の債権者に対する債務返済費の対歳入比が10年前の6%から2023年末には約14%と、2倍以上に上昇している。
- 何年にもわたるかなりの規模の借入の結果、低所得国では短期的な債務償還負担が長期平均の約3倍に膨らんでいる。
- 2010年から2020年にかけての年間平均は年間平均200億ドルであったのが、現在では約600億ドルに上っている。
- 現時点でシステミックな債務危機は回避されているが、利払い費と債務償還額の増加によって成長と雇用が抑制され、財政に相当の圧力がかかっている。
- 多くの国で持続可能で包摂的な経済成長や気候変動適応のための重要な投資が必要であり、流動性圧力を放置すると支払い能力の問題に発展し、成長・雇用・貧困に深刻な影響を与えかねない。
提案される共同行動パッケージ(IMFと世界銀行のアプローチ)
- 基礎となるアプローチは3つの柱に基づく。
第1の柱―国内資金の動員
- 各国政府が国内資金の動員を通じて成長と雇用を促進し、財政余地を生み出す。
- 新しいIMF・世界銀行国内資金動員イニシアティブにより、政策助言や能力開発支援を提供する。
- ピアラーニングと各国の経験を参考に、経済成長と雇用創出を加速する改革の順序付けを行う。
- ガバナンス強化と腐敗対処、公共支出の効果向上、歳入増により優先的ニーズに対応。
- 国内金融市場整備によって貯蓄を生産的用途に向ける。
第2の柱―国際的な支援
- 資金支援は各国が重要な改革に着手する際の助けとなる。
- より低コストの資金や無償資金の提供を含む二国間および多国間の開発パートナーによる支援が必要。
- 借り換え圧力に直面する多くの国は、この先数年にわたって正味プラスの資金フローを必要としている。
- IMFと世界銀行はこの共同の取り組みの重要な部分を占める。
- 2024年は、世界銀行国際開発協会の第21次増資と、IMF貧困削減・成長トラスト(PRGT)の見直しを成功裏に完了させる非常に重要な年である。
第3の柱―債務返済負担の軽減
- 支払い能力の問題に直面する国々を支援するために、新しい解決策が求められている。
- 既存債務の借り換えを行うために、信用補完を活用して民間部門などから無理のない条件で新たな資金を動員する二国間あるいは多国間のパートナーのメカニズムが一案である。
- 各国は、適切な場合には債務開発スワップや債務買戻しを含め、債務管理オペレーションも遂行しうる。
- 10月のIMF・世界銀行年次総会までに、グローバル・ソブリン債務ラウンドテーブルの取り組みなども通じてこうしたオプションの改良を図る計画である。
期待される効果と政策上の優先事項
- 3つの柱を通じて流動性の課題を緩和し、さまざまな利害関係者の間で一連の行動を促すことにより、協調的な解決策を推進する。
- これにより、持続的な成長と強靭性に必要な環境の整備に貢献できる。
セイラ・パザルバシオグル, パブロ・サアベドラ — 2024年8月7日
Content in this bundle
- domestic-resource-mobilization