2024年4月「世界経済見通し」
World Economic Outlook, April 2024
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- 2024年4月「世界経済見通し」
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- Published: April 16, 2024
世界経済の総括とベースライン予測
- 世界経済成長率のベースライン予測は、2024年と2025年ともに「3.2%」で、2023年と同じペースで成長が続く見通しである。
- 先進国の成長率見通し:
- 2023年:1.6%
- 2024年:1.7%
- 2025年:1.8%
- 新興市場国・発展途上国の成長率見通し:
- 2023年:4.3%
- 2024年:4.2%
- 2025年:4.2%
- 世界経済の5年先予測は「3.1%」であり、数十年ぶりの低水準。
- 世界のインフレ率見通し:
- 2023年:6.8%
- 2024年:5.9%
- 2025年:4.5%
- コアインフレ率は概して、より緩やかに低下する見込みである。
リスクとマクロ政策上の要点(第1章の要旨)
- 2022ー23年にかけて、中央銀行が物価の安定を取り戻すために大幅に利上げしたにもかかわらず、世界的にディスインフレが見られる中で、経済活動は予想外に底堅かった。
- 成長のペースは歴史的水準と比べて低く、低中所得国では生活水準への追いつきが鈍化しており、世界経済の格差が根強い。
- リスクは昨年と比べて概ねバランスが取れている。
- マクロ政策の要請:
- 金融政策当局は、インフレがスムーズに落ち着くようにする必要がある。
- 財政政策は、財政再建に改めて注力し、予算的柔軟性や優先的投資に充てる余裕を作る必要がある。
- 供給サイドを強化する改革を加速させることが不可欠である。
- 地経学的分断化および気候変動のコストとリスクを抑え、グリーンエネルギーへの移行を加速し、債務再編を促進するには多国間協力が不可欠。
金利高の影響と住宅市場を通した伝播(第2章の要旨)
- 金利上昇の影響が国や時期によって大きく異なる理由を、住宅ローン市場と住宅市場の動向から分析している。
- 金利高の影響がより大きい条件:
- 固定金利の住宅ローンが一般的でない
- 住宅購入者がよりレバレッジを効かせている
- 家計債務が高い
- 住宅の供給が制約されている
- 住宅価格が過大評価されている
- 最近の住宅ローン市場や住宅市場の変化により、いくつかの国では政策金利上昇の打撃が抑えられてきた可能性がある。
- リスク要因:固定金利の住宅ローンの固定期間が短い地域では、家計が多額の債務を抱えている場合、依然として金融政策の打撃を感じる可能性がある。
中期的成長の鈍化の要因と処方箋(第3章の要旨)
- 成長の下押し要因として、全要素生産性が著しく、かつ広範に鈍化していることを主因として特定している。
- 全要素生産性の鈍化の一因は、セクター内の企業間で資本と労働力が誤配分されていること。
- 人口動態の圧力と民間資本形成の低迷が成長をさらに鈍化させた。
- 見通し:政策措置や技術の進歩がなければ、中期的な成長率はパンデミック前の水準を大きく下回ると予測される。
- 成長を押し上げるための優先措置:
- 生産的な企業への資源配分を改善する改革の実施
- 労働参加を促進する政策
- 人工知能を活用するための生産性向上のための改革の促進
- 高水準の公的債務と地経学的な分断が将来の成長に与える制約を踏まえた対処
G20新興市場国のショック波及と政策対応(第4章の要旨)
- G20の新興市場国は世界のGDPのほぼ「3分の1」、世界貿易の約「4分の1」を占める。
- 2000年以降、中国を中心としたG20新興市場国のショックの波及が増大し、その規模が先進国のショックに匹敵するようになっている。
- 貿易、特にグローバル・バリュー・チェーンを通じた貿易は重要な伝播経路である。
- 今後、G20の新興市場国の成長が加速する可能性が高く(中国を除いた場合も)、中期的に世界経済の成長を支え、他国にも波及効果を及ぼす可能性がある。
- 影響を受ける国の政策当局者への勧告:
- G20の新興市場国によるより大きなショックの可能性を管理するために、十分なバッファーを維持すること。
- 政策枠組みを強化すること。
出典: 2024年4月「世界経済見通し」
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