世界経済の健康のために必要な政策行動
IMF Blog, March 17, 2020
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- 世界経済の健康のために必要な政策行動
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Bibliographic details
- Authors: Kristalina Georgieva
- Published: March 17, 2020
概要
- 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への公衆衛生上の対応(検疫や社会距離戦略)は適切だが、世界経済を守るには各国が連絡を断たず緊密に調整することが必要である。
- 多くの政府が既に相当の対応策を講じており、重要な措置が連日発表されているが、さらなる協調行動の強化が必要である。
- IMFは一連の政策提言を公表しており、加盟国に対して支援の用意がある。
財政:追加的刺激と支出の優先順位
- 目的:長期にわたる経済的損害を予防するための追加の財政刺激。
- 既存の措置:医療支出や困窮している人々を直ちに優先する政策が発動されている。
- 推奨行動:
- 有給病気休暇の拡大。
- 的を絞った税負担軽減措置。
- 最も影響を受けている人々や企業に支援が行き渡るよう措置を継続・拡大。
- 協調の必要性:
- 世界的に一斉かつ協調的な財政刺激策を講じる論拠が強まっている。
- 参考例:世界金融危機時のG20の財政出動は、2009年だけでGDPの約2%、今の金額で9,000億ドル以上に相当。
金融政策:流動性供給と信用フロー維持
- 目的:金融環境を緩和し、実体経済への信用フローを確保して需要を支えること。
- 先進国での行動例:
- 金利引き下げや資産買い入れ、フォワードガイダンス、預金準備率の引き下げ(例として米連邦準備制度の措置)。
- 協調措置:
- 主要中央銀行は世界の金融市場ストレスを軽減するために、金融緩和とスワップラインの設定に関する重要な協調行動を実施。
- 将来的に新興市場国に対するスワップラインも必要となる可能性がある。
- 新興市場国・発展途上国の課題:
- 投資家は危機発生以来、約420億ドルを新興市場国から引き上げている(IIF)。
- 中央銀行の政策行動は、資本の逆流と一次産品価格ショックに見合ったものとする必要がある。
- 為替介入や資本フロー管理政策が、金利政策などの金融政策措置を補完する上で有益となりうる。
規制面の対応:金融安定性と経済活動の持続の両立
- 目的:金融安定性の維持、銀行システムの健全性の保全、経済活動の持続のバランス。
- 規制上の着眼点:
- 今回の危機は、金融危機後に実施された変更の有効性を見極めるストレステストになる。
- 銀行に対しては資本・流動性バッファーの利用など現行規制の柔軟性を活用することを奨励。
- ストレス下にある借り手を対象に融資条件の再交渉に着手すること。
- リスク開示や監督当局の期待に関する明確なコミュニケーションが不可欠。
- 総合的効果:
- 金融政策、財政措置、規制対応が協調して行われるときに効力が最大化される。
- IMF職員の研究では、歳出の変更は各国がともに行動する場合に乗数効果を持つことが示されている。
IMFの対応能力と具体的手段
- 全体方針:加盟国を支援するために、1兆ドルの融資能力を行使する用意がある。
- 緊急支援ツール:
- 国際収支上の緊急ニーズを有する国を支援すべく、柔軟かつ速やかな支払いが可能な緊急対応ツールキットを活用。
- これにより、新興市場国と発展途上国に対して約500億ドルを供給できる見込み。
- 低所得加盟国に対しては、ゼロ金利の譲許的融資制度を通じて、最大100億ドルを提供可能。
- 既存の枠組みと関心:
- IMFは、支払いが実行されているものや予防的なものを含めて、現在40の取極を締結しており、融資承認額は総額で2,000億ドルに上る。
- さらに約20の国から関心が寄せられており、今後連絡調整を行う予定。
- 最貧国支援(CCRT):
- 大災害抑制・救済基金(CCRT)を通じて最貧国の即時の債務救済を実施し、医療支出や封じ込め、緩和に必須の財源を確保。
- 英国が約束した1億9,500万ドルの拠出により、CCRTは今や潜在的な債務救済のために約4億ドルを提供可能となった。
- 目標は、他のドナー国の支援を得て、CCRTを10億ドルに拡大すること。
- IMFの役割:
- IMFは加盟国189か国のために活動し、国際協力を通じて世界経済の安定回復を目指す。
出典:IMF ブログ記事「世界経済の健康のために必要な政策行動」
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