世界経済見通し 改訂見通し、2022年7月
World Economic Outlook, July 2022
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- 世界経済見通し 改訂見通し、2022年7月
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- Published: July 22, 2022
要旨と現状認識
- 2021年に一時的な回復が見られたが、2022年に入って諸リスクが現実化し、経済動向に陰りが見られる。
- 今年第2四半期の世界GDPは、中国とロシアで景気が低迷し、米国で消費者支出が予想を下回ったことを理由として、マイナス成長となった。
- 世界経済はパンデミックで既に弱体化しており、以下のショックでさらなる打撃を受けている:
- 米国や主要欧州諸国を中心とした物価上昇率が予想を上回り、金融環境の引き締めを招いたこと。
- 新型コロナウイルスの感染拡大とロックダウンによる中国の景気の予想以上の減速。
- ウクライナにおける戦争による負の波及効果。
基本的な見通し(ベースライン)
- 世界経済の成長率は昨年の6.1%から2022年は3.2%に減速する。
- これは、2022年4月の「世界経済見通し(WEO)」における予測を0.4%ポイント下回っている。
- 地域別下方修正の要点:
- 米国: 年初来の成長鈍化と家計購買力の低下、金融政策の引き締めを要因として、成長率予測が1.4%ポイント下方改定。
- 中国: ロックダウンの強化と不動産危機の深刻化によって成長率予測が1.1%ポイント下方改定。
- 欧州: ウクライナ戦争の波及効果と金融政策の引き締めを反映して大幅な下方改定。
- インフレ見通し:
- 今年のインフレ率は先進国では6.6%、新興市場国・発展途上国では9.5%に達する見込み。
- これらはそれぞれ0.9%ポイント、0.8%ポイントの上方改定となっている。
- 2023年の見通し:
- インフレ抑制的な金融政策の影響が出ると見られ、世界GDPの成長率は2.9%にとどまる。
下方リスクと代替シナリオ
- 見通しに対するリスクは圧倒的に下方に傾いている。主要なリスクの例:
- ウクライナ戦争により欧州のロシアからのガス輸入が突然停止する可能性。
- 労働市場の予想以上の逼迫やインフレ期待のアンカーの剥落によりインフレ抑制が困難になるリスク。
- 世界的な金融環境のタイト化が新興市場国・発展途上国で債務危機を誘発する恐れ。
- 新型コロナウイルスの感染拡大とロックダウン、及び不動産部門のさらなる悪化が中国の成長を一層圧迫する可能性。
- 地政学的な分断の進展が世界貿易と国際協調を阻害するリスク。
- 代替(下方)シナリオ:
- 諸リスクが現実化しインフレ率がさらに上昇した場合、2022年と2023年の世界経済の成長率がそれぞれ約2.6%、2.0%に低下する可能性がある。
- この場合、経済成長は1970年以降の実績の下位10%に入る水準になる。
政策対応と推奨
- インフレ抑制を最優先事項とすることが必要。金融政策の引き締めは現実の経済コストを伴うが、先延ばしはコストを増大させる。
- 財政政策:
- 対象を絞った財政支援により最も脆弱な人々への影響を緩和可能。
- ただしパンデミックで政府財政が逼迫しており、全体としてインフレ抑制的なマクロ経済政策スタンスが求められる中、そのような支援は増税または政府支出の削減で相殺する必要がある。
- 金融安定性と債務問題:
- 金融環境のタイト化が金融安定性に影響するため、マクロプルーデンス政策手段の賢明な活用が必要。
- 債務再編枠組みの改革が一層必要。
- エネルギー・食料価格対策:
- 価格を歪めることなく、最も影響を受けている人々に重点を置く政策が必要。
- 保健・パンデミック対策:
- 将来の変異株に対する防御としてワクチン接種率を上げる必要がある。
- 気候変動:
- 排出を抑制し投資を拡大してグリーンへの移行を加速させるため、緊急の多国間行動が引き続き必要。
出典: 世界経済見通し 改訂見通し、2022年7月 (IMF)
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- World Economic Outlook, Glommy and More Uncertain, July Update 2022